世界に誇る、八百万の神の国のサブカルチャー、


日本アニメ・漫画。



とても楽しみにしていた、


新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』が


4月13日からカナダでも上映されてから


3回観に行きました。





日本神道、神話、伝承文化、アニミズムが


織り交ぜられた霊性の高い、美しい作品でした。



以下、すこしネタバレ含みます。








古代日本人は、


土地に宿る神、自然そのものを神とした。




昔から日本人は天変地異が起きるのは、


積もり積もった罪穢れ(つみけがれ)、


負の想念があふれ出てきたから


だと考えられてきた。




「災い」といわれる、


自然災害は人の存在が前提の現象。


地震も津波も台風も、自然現象で


人間にとっての災害、災いなだけ。




罪穢れ、負の想念が


あふれ出ないように、


過去の土地・空間・時空に


留まった記憶や思いを鎮魂する。




日本人は昔からそれを


「祈り」によって鎮めてきた。





映画の中では、


こういった「戸締り」を


"閉じ師の血族"に生まれた草太さんが


仕事として行っていたけど、


途中からは


普通の女子高生だった、


すずめちゃんが行っていくことになる。




"閉じ師の血族ではない"すずめちゃんが


「戸締り」を行っていったように、




これからは、私たちひとりひとりが


閉じ師として


陰陽師として


自分自身の心の岩戸を開け、




罪穢れ、負の想念が


あふれ出ないように、


過去の留まった記憶や思いを鎮魂する。




"祓い清めの神事"を


ひとりひとりが行っていく。




「祈り」で浄化していく。


「戸締り」していく。



そうすることで、


天変地異は大難から小難になり、


真に自然と人間が調和する。






岩戸開き神話がベースとなっている本作。



岩戸開き=新しい時代を開く



日本人のDNAに刻まれている、


大調和のエネルギーの目醒め



そんな力強いメッセージを受けとりました。





美しい祝詞。



「かけまくしもかしこき日不見(ひみず)の神よ。


遠つ(とおつ)御祖(みおや)の産土(うぶすな)よ。


久しく拝領つかまつったこの山河(やまかわ)、


かしこみかしこみ、謹んで、お返し申す!」







素晴らしい作品に感謝いたします。


私も精進してまいります。



星羅