企業は利益がなければ生きていけない、理念がなければ生きていく資格がない。
よく聞くフレーズです。企業は利益を追求します。なぜなら企業が存続し続けるためには利益が必要だからです。
企業にとっての利益は、人間にとっての食事、車にとってのガソリンと同じです。
「企業は利益を出すために存在する」を、人に例えると、「人は食べるために存在する」となります。でも、それはおかしい。人はパンのみに生きるのではありません。
では、人は何のために存在するのか?その答えは、その人の人生観、価値観の中にあります。
企業も同じで、企業もはじめは生き延びるためだけに利益を追求します。
しかし、会社としてのステージが上がれば、利益のためだけに存在するのではないと気づくはずです。ここで、社長の人生観(死生観)、社会観、価値観が問われます。
この会社は何のためにやっているのか?なぜこの仕事、この会社をやりはじめようとしたのか?なぜ、われわれは今日、ここに集まって仕事をしているのか?そこに答えを出さなくてはならないのです。
人生観とは、社長・社員がどんな人生を送ろうとしているのか?です。
人は死ぬまで生きる。当たり前なんですが、人は死にます。つまり、毎日命を使っている。
今日という日を、命を削って生きているのです。その命を「何に使うのか?」「何にかけても惜しくないと思えるのか?」という問いに対する答えが必要なのです。だから、死生観が必要となる。人はなぜ生まれ、どう生き、どう死ぬか?を考えざるを得ないのです。
会社を経営するなら、お客様が必ず存在します。
つまり、社会とのかかわりの中で生きることとなる。自分の都合だけで生きるのではなく、他者との関係性に気付かざるを得ない。
「お客様から見てどうなのか?」
「自分はいいと思うが、お客様は欲しいと思っているのか?」と。
「自分」と「他人」・「社会」との関係がわからなければ会社は続かない。
どんな考え方で、経営をするのかという価値観。
ズルをしても儲ければいいのか。
正々堂々と利益を追求するのか?というベースとなる価値観。
そして、どんなお客様と付き合うのか?
どこまでを営業範囲とするのか?
何を売るのか?どう売るのか?という戦略部分も、実は社長の価値観から出てくるわけです。
それに気づいていない人も多いのですが、実はこの考え方、価値観がとても大切なのです。
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