青樹庵です。
前ブログで銀座を歩いたお話を書いたらコメントいただきました。
●「先生、こんばんは。お兄さんとのお食事ですか?
また、お話をお聞かせ下さい♪」
コメントありがとうございます。
そうです。
兄におごってもらいました。
銀座4丁目の三越の前で待ち合わせ。
兄夫婦は明日のお惣菜を買うというのでデパ地下に。
最初に買ったのが「肉じゃが」で、
「これ、明日まで持つ?」と確かめて、兄は慣れた感じでポケットに手を入れてから「あれ、無いな」と慌てだしました。
カードを忘れたらしい。
「あれ、あれ、」と云いながら、財布の中まで探して、
やがて1枚のカードを取り出して「これ、使えるかな」
店員さんはよーく見てから、丁重に「申しわけございませんが、これは使えません」と返していました。
見ていた義姉が「あなた、それ、」呆れたように云いましたが、そうです、出したのは銀行のキャッシュカードでした(笑)
それからが大変で、1つ買うごとにゆっくりと財布を出し、ゆっくりとお金をだし、、、スーパーのレジだったら後ろに並んだ人が怒るだろうなと思いながら、わたしはのんびりと見ていました。
「買わなくていいの?」兄に云われましたが、わたしの街では駅中にもデパ地下とまでは行かないまでも名店が並んでいます。
美味しいものはだいたい手に入ります。幸せ!
ご馳走になったのは1丁目の「セリナ」です。
フィレステーキは箸で切れるほどやわらかくて美味しい。
座るといきなり「裏のアパートを売ろうと思ってさ」変な話題になりました。
「それは良い考えだわ」2人の齢で不動産を持っていたって何の役にもたちません。現金にして使うだけ使ってあの世に行ったほうがいいに決まっています。
「この人にも、もっと遣いさせたいしね」
兄の言葉には呆れたけど、次の瞬間、思いが伝わって胸がキュンとなりました。
そうです。
老いた男性にとって、日々の営みは妻が居てこそなりたちます。
まして兄は不器用で包丁も持ったことがない人です。
妻に倒れられたら、完全にお手上げとなるのは火を見るより明らかです。
義姉が買い物をしたり、おしゃれをすることで健康で生きていてほしい。
そう叫んでいるのです。
義姉は今日もめいっぱいお洒落をしていました。
行きつけの有名デザイナーによる藤色のスーツは上品だしとても素敵です。シャネルのエナメルのバッグも初めて見たので新しく買ったのでしょう。メガネも新しい。
高齢のおしゃれって好きです。
元気なうちに買いたいものは何でも買ったほうがいい。
よろぼけたら欲しいものがなくなるでしょう。
あ、兄はわたしが贈ったYシャツを着ていました。
思ったより平凡でがっかりでしたけど。
そして、一番いいと思ったのは、レストランの席がほとんど埋まっていたことでした。1人、最低15000円はする高級店です。
50代くらいの女性が10人ほどの席は何かの集いでしょうか。ぜいたくな集い。
高級店の良さは、これだけの人が居てもざわざわしていない。となりの話し声も聞こえないゆったりとした空間と落ち着いた雰囲気でしょうか。
何年か前までは、ここも3組くらいしかお客がいなくて、ガランとしていましたからね。
日本の景気がよくなっていると思うだけでわくわくしてしまいました。
てなことで、そのあとは銀座通りを歩きながら外国人観光客の多さに驚いたってわけです。
とにかく国運が上がるのがうれしいですね。
青樹でした
たからもの