テレビやマンガでは、ワインを少し飲んだだけ(または香りをかいだだけ)で、ぶどうや生産国、ビンテージを正確に言い当てるシーンがあります。でも現実は、世界のトップ・プロでも難しいようです
田崎真也さんが優勝した1995年の世界最優秀ソムリエコンクール
出題されたお酒は以下の5種
①白ワイン シャルドネ(豪) 1991年 マウント・アダム
②赤ワイン シラー(仏) 1986年 コート・ロティ
③赤ワイン テンプラニーリョ(西) 1968年 リオハ・グラン・レゼルバ
④ラム(仏領グァドループ島) ヴュー・ラム
⑤野イチゴのリキュール(フィンランド) ラッカ
優勝した田崎さんの答えは
①シャルドネ(豪) 1990年
②サンジョベーゼ(伊) 1992年 キャンティ・クラシコ
③テンプラニーリョ(西) 1982年 リオハ・グラン・レゼルバ
④ブランデー(西)
⑤リキュール(ボルトガル)
ワインは、品種と生産国を2つ当てましたが、その他のお酒は2つとも外しています
準優勝のオリビエ・プシェさんの答えは
①セミヨンとソーヴィニヨン・ブランのブレンド(南半球) 1992年
②ネッビオーロ(伊) 1980年 バルバレスコ
③テンプラニーリョ(西) 1983年 リオハ・レゼルバ
④ラム(マルティニック島)
⑤梅酒
ワインは品種を1つしか当てられず、野イチゴのリキュールにいたっては、梅酒と答えています(開催地が東京なので、先入観もあったのでしょうが...)
世界トップ・クラスのソムリエでも、ワインのぶどうや生産国などをすべて正確に言い当てることは、難しいようです
テイスティングの世界では、「ぶどうや生産国を言い当てる」ことよりも、「外観・香り・味わいなどを的確に表現する」ことの方が重要視されているようです
※ 「ソムリエ世界一」重金敦之(中公文庫) を参照しました