肥満には、皮下脂肪型肥満と、内臓脂肪型肥満があります。
医学的に減量が必要な、“危険な肥満”は、内蔵脂肪型肥満です。

欧米に行くと、体が丸々と太っているのに、脚がほっそりとした人をよく見かけます。ちょうど、りんごの下に割りばし(脚)をさしたような体型です。これをりんご型肥満、内蔵脂肪型肥満 に多いタイプです。

それに対して、日本の太った女性に多いのは、下半身の太ったタイプ、これを洋ナシ型肥満、皮下脂肪型肥満といいます。
皮下脂肪型肥満は、皮膚の下に脂肪がつくものです。重い体重のため、関節や骨に負担がかかります。

内臓脂肪型肥満は、内臓脂肪の蓄積をもととして、糖尿病,高脂血症,高血圧さらに動脈硬化性疾患を高率に発症する肥満 です。

内臓脂肪型肥満かどうかを判定する基準は、ウエスト(へそ)周囲径が男性85cm以上,女性90cm以上であるということです。この基準を超えている人には、腹部CT検査を施行し,内臓脂肪面積を測定し、100cm 2以上の方を内臓脂肪型肥満と診断します。
腹囲測定について詳しくは、体格をご覧下さい。

なお、たとえ肥満のない方であっても、内臓脂肪が多い方は、動脈硬化危険因子が蓄積して、冠動脈疾患が発症しやすくなることが知られています。このため、マルチプルリスクファクター症候群という、内臓脂肪症候群(内臓脂肪蓄積,耐糖能異常,高脂血症,高血圧)が提唱されており、生活習慣のコントロールが必要です。

精神的なストレスが多くの疾患と結びついていることが明らかにされつつあるが、肥満 も例外ではない。
「悲しみで何も喉を通らない」というような状態が起こるように、強い急性のストレスは食欲を減退させるが、逆に慢性的なストレスは食欲を増進させるといわれる。

ストレスによる過食
基本的に人間の体は一定の体重に保とうとする性質を持っていて、自然と食欲の調整が行なわれているが、慢性的なストレスが加わると過食傾向になることが報告されている。
動物実験でも、ストレスとなる刺激を与えたマウスは肥満しやすいことが示されている。これは食事を摂る事で、特に糖分の摂取により、脳内に快感物質が出るといわれており、ストレスを緩和させる為に食欲が過剰になってしまうとの指摘もある。

過食の原因となりやすいストレス
・夫婦、家族のトラブル
・職場、学校での人間関係
・仕事の重圧、責任、昇進
・受験
・借金、金銭のトラブル
なんとなくイライラして、ついつい食べ物に手が伸びてしまう人、たまに箍が外れたように暴飲暴食に走ってしまう人は要注意。

肥満の解消には食事と運動の改善が基本であるが、ストレスマネージメントもそれに劣らず重要なのである。