今となっては、俺は大卒ではなく高卒とさほど変わらなくなってしまっている。



3年前の就活をやっていた頃、知り合いの紹介で地元のホテルへの就職の話があった。


このときは俺はそのホテルに就職出来るものだとばかり思っていた。


しかし、形だけの試験の結果が最悪に終わってしまい、そのホテルは不採用になってしまった。



そこから、俺のハロワデビューが始まった。



大学卒業と共に、ハロワの紹介で地元のファミレスのアルバイトを始めた。


しかし、半年が過ぎたあたりから自分の実力のなさから、シフトが減らされてしまった。



さすがに収入も減り、このままではヤバいと思い、再びハロワに出向いたときに、介護の職業訓練のチラシを見つけた。


介護の仕事なら地元にもたくさんあり、退職者も多いと聞いていたし、授業を受けるだけで資格が手に入ると聞いていたので、とりあえず資格と言う気分でファミレスのバイトを辞めて職業訓練へと行った。



三か月ほどの職業訓練も終え、県外で仕事を探そうと思ったけど、家が地元にあるために雇ってくれる会社はなく、とりあえず一気にお金を稼ぐために短期のエアコン取り付けのアルバイトを始めた。


しかし、そのエアコン取り付けの会社は元ヤンは多く、おまけにガチワイルドな職員ばかり。


あと、かなりの肉体労働であり12時間以上の労働だった為に、大学時代からやっていたコンビ二のアルバイトがあるのを理由に何度か休みを入れていたらクビになった。



その後、俺は少ない収入でもコツコツとお金を貯めようと思い、職業訓練で得たヘルパーの資格を生かす為、介護の仕事を探しに再びハロワに行くこととなった。


そのときハロワで見つけた介護の仕事が、今も行っている介護の仕事である。



初めはエアコン取り付けの仕事よりは楽だと思っていた介護の仕事も、実はそう楽なものではなく、毎日勤務終了後には業務日誌があり、さらに先月からは1日の勤務目標を細かくノートに書かなければいけなくなった。


その業務日誌では、他の職員により俺の良くない勤務態度が書かれてしまっている。


そして、主任に怒られるときは、ほぼ100%の高確率での顛末書・反省文5枚がくる……


仕事の出来なさから、未だ正社員になれないままである。


そして今や、新高卒の後輩(俺は正社員じゃないから先輩か?)になめられてしまうハメに・・・・



いくら大卒と言えども、一度道を踏み外してしまえば、正社員になるのも難しくなり、やっている仕事も高卒と変わらなくなってしまう。


おまけに、ボーナスはなくそんな都市でない地元の為に、あまりよろしくない収入……


100万円を稼ぐのに、2年以上もかかる……



そんな仕事であっても、今の俺は辞めることが出来ない。


なぜなら、仕事を辞めた時点で今の俺の貯金は維持できなくなり、すぐに貯金がなくなってしまうからだ。


と言うよりも、東京へ引っ越しをするお金を稼いでいるからだ