本当は、『アデルの恋の物語 』を観たかったのだけど、行きつけのレンタル屋に

なかったので・・・けどこちらはあったので、借りて観ました。


以前、N○Kで実際のカミーユ・クローデルについてのドキュメント番組を

やっていたのを偶然見たことがあり、クローデル自身にも興味が

あったのもあって。

その番組は、実弟がクローデルについて実際にコメントしていて

ほんとうに生っぽかったけれど・・・クローデルというひとは、

絶世の美女だったので、その美貌に不似合いな閉塞された

人生に惹かれるものがあった。


なんでも、クローデルを演じているイザベル・アジャーニは、

映画に初めて出たときから「フランス史上最高の女優」と

言われているという。


この映画を観て、なっとく・・・。


こんなに可愛らしい顔をしているのに、クローデルが

本当に乗り移ったかのような演技だった。


けれど、終わりの方のクローデルは、あんまりにも

可哀そうで観ていられない。


ロダンが純粋なクローデルを誘惑さえしなければ・・・とも

思い、ロダンに憎しみさえ湧いたほどだったが、

ロダンも、苦しんでいたのだろう。

というか、クローデルの情熱は、クローデル自身も、

周りの人間も燃やし尽くしてしまった。

誰が悪いというのでもないのだろう。

ただ、後に残ったのは、灰ではなく、

芸術だったのが救いか?!


繰り返し観るのは断然、「ミッション インポッシブル 」よりもこちらだ。


劇場で観たときは、あまりのおもしろさに夢中になっていた。


個人的に単車が好きなので、バイクアクションがあったのが良かったのかも・・・

ちょっとあれはないだろう・・・っていうアクションもあったが。

また、最後「素手」で闘うところはウケた。


イーサンの上司?役としてアンソニー・ホプキンスが出てくるが、

ほんの少しの登場であるにもかかわらず、強烈な印象を残す。


あと・・・気になったのは、トム・クルーズが公開当初から

90%以上アクションは自分でやっている、ということだったが・・・

DVDのメイキングでなぜクライミングとバイクアクションの部分

は見せないんだろう?

CGで映像処理する、高層ビルから脱出して飛び降りるシーンの

メイキングだけは見せてただけによけいに・・・

あまりツッこんではいけないのかな?


ミッション インポッシブル 」に比べて、変装のマスクの

技術?映像技術?は格段に良くなっている。


・・・なぁ、最後にひとつ、ツッこむけど、’バカンス’に

あんな命がけのクライミングする奴いるかい?

イーサンは16%の危険を好む傾向にある遺伝子の持ち主に

違いない。


よくできているなぁ、という感想です。こんな話、いかにもありそう・・・と

思いましたが、あり得ないのは最後のアクション?シーン。

ストーリーが完璧で、しかもすごくリアリティがあっただけに。

何度も、『これだったら、絶対死んでるよ、つーか、まず、出来ない』と

ツッコみどころが断続的に。


ただ、あの有名な?ターミナルコンピューター室に忍び込み、

NOCリストをROMにコピーするシーンで、

やっと一難やりすごした・・・というところで

まさかの、ナイフ落下。

緊張感と、神の遊びのような天才的な偶然。

これは発想力の素晴らしさが結晶したかのような

アクションシーンだと感嘆しました。


ジョン・ボイトはさすがの名演技、と思いました。

あぁ、ほんと、上手いなぁと思いました。

あの、わざとらしくならない程度に、でも、観客にじわーっと伝える

表情の微妙さ加減・・・・・上手い。


マックス役の女のひと、カッコイイなぁと思ってみていたら

「?このひとって。」と気づきました。

そう、『17歳のカルテ 』、の校長先生役では?

ここでも、「あぁ、こんなカッチョイイ女のひとになれるんだったら

年をとるのも素敵なことだ。」としみじみ思ったものです。


あと、話がややこしくて3回ぐらい観ないと・・・という

ことを聞いていたのですが、

私はイーサンが回想するシーンは逆に

少しくどく感じました。

あれはもっと最後で良かったのでは。



トリュフォーの作品は、この作品のヒロインであるドルレアックの実妹である、ドヌーブ出演の

暗くなるまでこの恋を 』を以前に観たのですが、なんだかどちらも悲恋で・・・。


それにしても、2人はほんとに双子のように似ている(姉妹だから当然だが)。

ただ、笑顔が違う。

ドルレアックって、ほんとに生きたフランス人形。

生身っぽさがないくらい。しかも体系も姉妹、よく似ていて

細身なんだけどすごく痩せてるってわけでもなく、あまり曲線の

幅がなく、そんなところも人形っぽい。

つまり、肉感っぽさがまったく、ない。

なので、はっきり言って色気がない。

整いすぎているからなのかな?

ここまでは、姉妹共通。


けれど、ドルレアックは笑うとクシャっとなるところが

とてもチャーミングで、急に人間っぽくなる。

ドヌーブは、笑顔も完璧で・・・いつも姿と内面に遠くの距離があるように

感じてしまう。

体が、入れ物っぽいのだ。

だからか、’大根役者’と言われているような気がする。


ところで、フランス人って・・・この映画を観ても、映画の作り方を観ても

思うのだが、心の機微に敏感だなぁ~ってほんとに思う。

また、人の心の動きを正確に捉えて、それに気づいたことをそのまま

表現する。

なんだか、めんどくさくないか?その生き方・・・って

この映画を観ながらツッこんでしまった。


上手く出来てるなぁーという印象。

ホテル・ニューハンプシャー 』のジョディ・フォスターよりこちらの役の方が

知的なイメージ(いや、実際に知的だが)の彼女には合ってるなと思った。


上手く出来てる、というのはストーリーもそうなのだが、クライマックスで

ジョディ・フォスターが地球外生命体からの図案を元に作られた

一人用の宇宙船に乗って’ヴェガ’まで宇宙空間を旅するシーン。

次元の違いによって本心と実際の言動がシンクロするところとか・・・

「神は信じていません!科学者ですから」と言い切ったにも

かかわらず、思わず「神様!」と叫んでしまうところとか。

映像もすごいんだけど(ここまで、よく考えたと思う。でも、つっこめば

いくらでもつっこめるだろうけど・・・アインシュタインじゃないから

バイパスしましょう!)、心理描写とジョディ・フォスターの演技力に

改めて脱帽。


恐怖をも凌駕するほどの宇宙の美しさにジョディが驚嘆して

「詩人を乗せるべきだったわ・・・」というところとか。


父親の姿を借りて宇宙人がコンタクトしてくるところとか。


あと、個人的にはジョディ・フォスターの役とその上司との関係が

ほんと、日本の会社でもよく見られるんじゃないかと思うけど、

上手く絡めてると思う。


あと、盲人のジョディの研究仲間の役の人・・・すごくタイプなんだけど・・・

リベリオン 』の反政府のリーダー役としても出てたな。そう言えば

オープン・ユア・アイズ』のフェレ・マルティネスにもちょっと似てるし。

あぁ、私、ほんとにこうゆうひとがタイプなんだー・・・・・




この映画、公開されたときにすごく観たい気分だったのだが公開されている劇場が

限られていたので、DVDが出るまで待とう・・・と思っていましたが

待てずに、原作の本を買って読んだので、ストーリーが分かってるうえで、

観た。


ストーリーについては・・・細かい点を除いては、ほぼ原作通りなので改めて

感動ということはたいしてなかったが、やはりペネロペがすごかった。


彼女の魅力に深みが出た、っていうかんじ。


いつもの、キレイでかわいくて、キュートで、イキイキしてて、カッコよくって・・・

っていうペネロペでは、ない。


けれど、美貌もかなぐりすてたかのような、あえて崩したメイクとかが

彼女の人間性とか、仕事にかける情熱とかの側面がそのまま現れていて、

ペネロペ、というひとの奥深さ、器の大きさが垣間見えたという感じ。


特に、主人公のダメンズ、ティモーティオと最初に会ったとき、名前を尋ねられて

『イタリア。』と答えたときのティモーティオが思わず笑ったことに対しての

リアクションの表情がなんとも言えず、いい。

この表情で「イタリア」という女性像が画面を素通りして観るものに直接語りかけて

くる。


「イタリア」と言う女性が・・・その生い立ち、育ってきた環境がゆえに身に付けた、

身に付けてしまった見えるものを見ないようにすること、あるものを無いように

すること、期待しないこと・・・何も考えないこと、そんな哀しい処世術。

けれど、ティモーティオとの出会いによって、ついに抑圧されていた感情を

爆発させる。

何度も裏切られて・・・それでもティモーティオに希望を見出さずにはいられなかった

イタリア。

そして、そんなイタリアにマリア様のように甘えていたティモーティオ。


ティモーティオって、ほんっと、ダメな奴なんだけど・・・イタリアの懐の深さに

ついに少しずつ、変わっていく。

勇気を出すようになる。

そこが、ちょっとカッコイイ。


親子の愛情には、泣いた。


この度、DVD発売されたとのことでさっそくレンタルし鑑賞。


初めて観たときから大好きな映画。


とにかくファンタジーの世界が入り込みたいぐらいに素敵と感激したものだ。


公開から15年?以上は前になるものだと思うのでさすがに今の技術に慣れた目には

安っぽく映ってしまうとことろもなきにもあらずだがかえってその雰囲気が童話っぽく

て良かったりする。


とにかく、出てくるモンスター?妖精?たちがみんなほんとうの悪じゃないところがイイ。

憎めない。

弱さとずるさ・・・勇気と愛情・・・さりげなく人間の側面を描いてるところもいいな。


まぁだがとにかく!

今回借りて観たのは私はボウイ目当てなのだ。

なんてカッコイイひとなんだろう・・・って初めて観たときは思ったが、いや正確に言うと

最初はちょっと怖かった(顔が。メイクのせいもあると思う)。

でもその後すぐ2度目を観たときは「なんてカッコイイとなんだ!」と感動した。


そのカッコよさ、衰えず。あの髪型と服装とメイクがあそこまでキまるひとはボウイをおいて

ないだろう。


で、「ダンス・マジック」とか、「ファイヤー・ギャングの歌?」とか、「舞踏会でのボウイの歌」とか・・・

もういちいち使われてる曲が今聞いても私にドンピシャはまりまくりだ。


そうそう、あのシーン、ほんと素敵です。舞踏会のシーン・・・ジェニファー・コネリーはシンデレラ、

つうか、鏡の国のアリスがシンデレラに!

あぁ、なんとボウイのカッコイイこと。

ほんとに2人ともどう観ても、童話のなかから出てきた王子様とお姫様そのもの。

あぁ、立派な大人になった今でもこのシーン観ると、100%トリップ出来る・・・


個人的には、ナスターシャ・キンスキーが出てるから・・・という理由だけで観たかった。

が、このDVDの写真から見るとキンスキーがかなりの頻度で出てくると思えるのだが

ぜんぜん、登場回数は少ない。しかしこの役の彼女が魅力的でもっと見たかった。

なのであの魅力的な役を魅力的なキンスキーが最も魅力的に演じられるがゆえに

なんともったいないことだろう!と思わずためいき。

というより、この役を主役にしてアーヴィングが小説を書き、それをまたキンスキー主演で

映画化したほうがおもしろいし映画としても魅力あるような。


で、映画だが、なんか出てくる人物像にもストーリーにも統一性がなく、ただただ混乱する

ばかり。「それが人生だ、それが人間だ」とでも言いたかったのだろうか?

が、混乱に陥らせるだけの映画や小説は危険だ。


あと、関係ないが私はジョディ・フォスターというひとに関しては演じる役によって

本当に好き嫌いが分かれてしまう。それだけ演技が上手いってことなのだろうか・・・

上手くいえないが役者としての彼女と役そのものにまったく隙間がなくぴったり

はりついており、役が嫌いだと彼女自身にも嫌悪感を持つような。


個人的には存在感の強く、個性もまったく違うキンスキーとフォスターを同じ映画に

キャスティングしたのはどうだろう、と思う。


ストーリー的には、リリーの役が非常に気に入っていたので彼女が最後に自殺してしまう

という展開にはなっとく出来ず。つうか、そういう展開にしてしまうと彼女の今までの言動に

説得力がないし、すべて無意味で不条理で、ってただすねたメッセージになるだけだろう

と考えるからだ。

まぁ、繰り返して観る気はない。


チョコレート工場の秘密、を去年たまたまバートン&デップコンビでリメイクと知ったときは

心躍ったものだ。

ただ、『チョコレート工場の秘密』もあの映画ですでに完璧だと私は思う。

なんといっても、チャーリー役とその祖父役のひとが完璧なのだ。

ほとんど、すべての配役が完璧だと言ってよい。

またあの時代ならではのセットもおもちゃっぽさがかえってファンタジー感をいっそう強めて

いる。

個人的に好きなシーンは、チャーリーの家で、両親の両親、つまり4名が足の裏を付き合わせる

ような配置でベッドに寝ていて、チャーリーが外から持って帰った話を楽しみにしているところ。

そして、おじいさんが急に元気になって踊りだすところ(まぁ、いちおう’ミュージカル’のカテゴリーに

入るのだろうから・・・「踊った」のは心の高揚感の現われなのだ)。

そしてちょっと生活に疲れたかんじのお母さんが働いてるクリーニング工房でのチャーリーとの

やりとり。

そして、実際に工場に招待されることになって、世間大注目のなか、工場主のウォンカ氏が登場する

ところ。

クライマックス、ウォンカがチャーリーを抱きしめるところ。

ウォンカは純粋な少年で、チャーリーの中に生きた童話を見たのだ。

アラバマ物語


○フーのニュースでたまたまこの画像を拝見したときはどこかアフリカ大陸あたりのお偉いさんかと

思っていたがなんていい顔したひとなんだろう、としばらく目を留めてしまった。

「アラバマ物語」はまだ観たことはないが、この俳優さん、もっといろんな映画に出て、たくさん

姿を見せて欲しかったなぁ。美しいひとって、こういうひとなんだろう。


私が映画監督だったらこのひとをもし、何気なくどこかで見かけたら「あなたは絶対俳優になるべき!」と

言うだろう。


残念ながらお亡くなりになったということで・・・残念だが。