最近、友達が妊娠したらしいと風の噂に聞きました。

(また、アメリカでの話です。)

 

いわゆる「超カトリック」だった二人。

出会いはパナマでのワールドユースデーへ行ったことで、

その後も、毎日のように二人で教会に祈りに行っていました。

そんな二人は付き合って半年ほどで婚約し、その後半年ほどの婚約期間の後、

昨年の夏、結婚しました。

そのとき、妻は新社会人1年目、夫は大学を出たてで就職が決まっていた状況です。

風の噂では、彼女はその後、冬ごろには妊娠していたらしいです。

 

ちなみに、夫の方は日本で言えば東大京大、妻の方は日本で言えばマーチレベルの大学を

卒業した、エリートです。

だからこそ、私は二人がこんなに若く結婚して、しかもすぐに妊娠したことに

驚きを隠せませんでした。

カトリック界隈以外では、日本と同様、アメリカでも正直白い目で見られる状況でもあります。

(貯金がほぼないのに、とか、大学の学費のローンがあるのにキャリアは捨てるの?とか)

 

婚約した当時、彼女は学部新卒で働き始めて半年ほどでしたが、

結構その道では有名な会社で働いていました。

結婚を機に、半年ほどでその会社を退社し、

夫の就職先がある州へと引っ越しました。

 

彼女と話したわけではありませんが、前職の会社がなかなか良いところだったので、

おそらくなんなりとキャリアを続けるつもりだったのではないかと想像します。

こうして新卒1年くらいの間に結婚妊娠して、二人でこれからどうしていくのかは、謎です。

 

カトリックの結婚って、本当に喜びや恵みでもあり、鍛錬でもあると思います。

 

ここで、日本人の間で知られているのかわからないのでNFPについて説明しますが、

ご存じの方はこの段落は読み飛ばしてください。

NFPはnatural family planningの略で、タイミング法と思って8割正解です。

カトリックでは、セックスは夫婦のきずなのためと同時に常に新たな命にオープンであることが

求められるので、人工的な避妊は禁止されています。

そのため、女性が受胎可能な期間にセックスをしない、

という避妊方法のみが許されています。

そのタイミングを見るためには、基礎体温や粘液の状態を観察してチャートを付けます。

日本でもそうかはわかりませんが、アメリカでは、

チャートの付け方は教会での結婚講座の一環、

もしくは結婚講座中にチャートの付け方の講座の案内をされるのが普通らしいです。

一応、きちんと完璧に従う(ちゃんと禁欲できる)場合には、

99%妊娠を避けられると言われています。(以前論文を読みましたが、

探すのが面倒なので、気になる方はググってください。)

これはコンドームより確実で、ピルに匹敵する確実さです。

(ここでは、禁欲できなかった場合は除いた確率なので、

実際には禁欲に失敗して妊娠する人はたくさんいると思います…)

 

NFPをいったいアメリカのカトリック(と日本も)のどれくらいがちゃんとやっているのかは

怪しいですが、ちゃんとやるとなると、一か月の半分ちょっとは夫婦生活をできないわけです。

それでも、そうやって常に新たな命に対してオープンな状態で夫婦生活を行うことは、

神様への愛であり、夫婦のお互いへの愛や尊敬でもあり、重要だと思います。

ですが、頑張って結婚まで我慢していたのに、結婚してからも我慢が続く

(できなければ子供をたくさん授かる)というのは、かなり大変なのではないでしょうか。

それだけ、「どうして子どもを今迎えられないのか」という問いを常に突きつけられて、

身勝手な理由で子供を迎えないというのを禁止しているわけです。

 

で、本題のカップルに戻ります。

二人が婚約したとき、二人はいつもの教会のM神父に報告しました。

M神父はかなり厳密に教義を守るように説教する、今では結構珍しいかもしれない

厳しめの神父様です。

そこで、M神父は、「まだ付き合って半年だ。もっと時間をかけて考えた方が良い。」とか、

「若いということは、妊娠可能な日にセックスすればほぼ確実に授かるということだ。」とか、

まあ当然と言えば当然のことを言っていました。

(カップルは21歳と20歳でした。)

それでもやっぱり結婚したかった二人は、説教を聞くのが嫌になったのか、

別の教会へ移って、そこの神父様から結婚準備講座を受けて結婚しました。

で、これまたM神父の予想通り、結婚して数か月のうちに妊娠となりました。

 

まあ、すべては本人たちの選択なので、

別にかわいそうとも、立派とも、思う必要はないわけですが。

 

自分たちのことを深く考えさせられます。

 

二人ともカトリックでなければ、別に子どもを持てるか考えずとも、

一緒に住むために結婚する、というのもアリです。

それに、NFPに悩まされることもない。

けれども、大変なだけではなくて、それらには価値があるとも思います。

そして、その価値は、決して霊的なものだけではないと思います。

NFPの価値は、常に夫婦が子供を迎えられるか話し合わなければならないこと、

そして、子供を迎えられない原因について話し合わねばならないこと、

そして、禁欲が難しいため、その原因解決にあたらざるを得なくなることにあると思います。

(もちろん、こういうNFPや夫婦のあり方の前提として、

夫婦がお互いの希望や生き方を尊重していることや、

お互いが自分の希望やキャパを把握していることが必要です。

そういう状況になるまで結婚を待たなければならないということもまた、

メリットの一つかもしれません。)

 

どうして二人が今子どもを迎えられなくて、禁欲しなければいけないのか、

そうやって話し合うことは重要です。

妻のキャリアを気にしているから、であれば、妻のキャリアを守りながら

子どもも持つための現実的なプランを、しっかり二人で話し合うことになります。

例えば、夫の側として、育休は取るのか、また取るために必要な戦略(就職先の選択、

もしくは部署での人間関係構築や、部下への教育など)を練ることも必要です。

妻も夫も、ある程度の妥協は必要だし、妥協を最小限にするための戦略が必要です。

そういう難しい話し合いは、延々先延ばしにしがちですが、

NFPをやるとなれば、そういう話し合いを早い段階からさせられることになります。

(二人ともあんまり性欲がなくて、別に夫婦生活なくても全然OKみたいな

状況もあり得ますが、そうでない場合を想定して考えています。

現実的には、結婚するまで貞節を守った場合、

なかなかそんな状況は生まれない気がします。)

 

まあ、いろいろ語りましたが、

私は現在未婚なので、既婚者の方から見ればバカみたいな話なのかもしれませんけどね(笑)

 

余談ですが、今は絶対セックスしないためには、セックスしたら妊娠してしまう、

と思うのが一番確実なので、コンドームやピル等を買わないことはもちろん、

ちゃんとしたチャートもつけていません。

結婚してチャートを付けだしたら、めちゃめちゃ面倒そうだな、とは思います。

チャートをつけ忘れて延々禁欲しないといけない、となるのは嫌なので、

面倒でも絶対やるとは思いますが(笑)