欧州任天堂:ドイツ/Großostheimの本部を閉鎖し130名を解雇 | みらいマニアックス !

欧州任天堂:ドイツ/Großostheimの本部を閉鎖し130名を解雇

欧州任天堂は、ドイツ/Großostheimの本部を閉鎖し130名を解雇することを発表した。


事業は任天堂のフランクフルト・オフィスで行われ、Großostheimにあるビルと倉庫は売却される。Eurogamerへの声明の中で、この決定により任天堂はゲーム業界において、変化への長期的な柔軟性を実現することが可能となると述べた。

「欧州任天堂は多くの変化においての協議プロセスに入っています。これは、長期的には、急速に変化するビジネス環境への適応を、欧州部門がより完全に行うことを狙ったものです。

「今回の措置には、現在はGroßostheimにある欧州本社のフランクフルトへの統合、Großostheimにある倉庫やオフィスの閉鎖、アウトソーシングやいくつかの機能の組織再編が含まれます。


NS: eurogamer  Nintendo Europe closing Großostheim headquarters, 130 jobs lost


みらい的コメント:


まあ順当なんじゃね的な感想。

まずGroßostheimはフランクフルトから20kmくらいの距離。
感覚的には、横浜と品川くらいかと思う(道路も日本より空いてるし)。割と近いのだ。
となりの事務所に統合した、という感じだろう。

NoEの社員はドイツだけで1,100名ほどいるが、このうちGroßostheimの本部にいたのは約1/3ほどの430名。今回リストラされるのは130名で、残り300名はフランクフルト・オフィスに異動する。
NS: main-netz  Game over bei Nintendo in Großostheim

この130名がリストラされたのは、おそらくは倉庫の閉鎖に関係があるのではないか。

Großostheimに倉庫がある以上、フランクには倉庫は置いていないだろう。
つまりNoEドイツは倉庫を放棄したと考えてよい。「アウトソーシングやいくつかの機能の組織再編」とあるのはこれで、NoEドイツはおそらく3PLに移行し、そのために倉庫・物流関係者が不要となり、関係者がリストらされたのではないかと思う。


まあ要するに、リストラ自体はまあそんなもんじゃねなものだろう。
問題があるとすれば、3PLに移行した理由かもしれない。

いろいろ理由はあるのだろうが、一番の理由は、売上が減りすぎて自前の倉庫だとガラガラになってしまったためなのではないかと思う。なにしろ欧州部門は最盛期から売上が1/4になっており、この倉庫はそれよりもずっと前から(SFC発売に近い1990頃から)あったものだからだ。

「変化への長期的な柔軟性」というのはつまり、これ以上在庫が(=売上が)減っても増えてもいいように、物流費用が売り上げに対してリニアに発生するようにしたいと言いたいのだろう。
・・・もっとはっきり言えば、ここからさらに大きく在庫が(=売上が)減る(リスクがある)とNoEは言っているのだ。(在庫が増えるならば、ガラガラな倉庫が再びいっぱいになるだけで問題はなにもない。リストラも必要ない)

とはいえWii Uが沈み3DSが天井を打った以上今後数年の低迷は確定しており、ただでさえ低い倉庫の稼働率はますます低下するわけだ。その意味でNoEの打った手は理にかなっている。