技術インタビュー: Xbox360版Titanfallの開発について
Xbox360版のTitanfallを開発したBluepoint Games社長、Andy O'Neill氏にDigital Foundryがインタビュー:
Digital Foundry(以下D/F)
:ここ数ヶ月間、ゲーム業界での最大の秘密を守ってきたわけだが、どんな気分か。
Andy O'Neill氏(以下AO)
:恐っそろしかったね!このプロジェクトは、Blue Pointでも過去最高に難しいものだったし、注目もされていた。台無しにすることなどできない相談だったよ!でも最終的には、懸命に取り組んで、ぴかぴかした気晴らしを避けて、できる限り最善の仕事をやりとげた。
DF:もともとはどんな役割を与えられていたか、話してもらえるか。
AO:2012年3月のGDCで、EAPと不可解なミーティングが予定されていた。ああ、もうずいぶん前になるね!彼らは、そのミーティングの前のプロジェクト何だったかは教えてくれなかったが、重大なものだったんだ。
このミーティングはサンフランシスコの素敵なフォーシーズンズ·ホテルのスイートで行われた。かなり緊張したし、喋りすぎたのを覚えている。コーヒーも飲みすぎたかもしれない。それから何週間かして、RespawnのエンジニアとLAに話に行った。このプロジェクトについて話すためだ。
さらに緊張するミーティングがあり(間違いなくまたしてもコーヒーを飲みすぎた!)、BluePiont(以下BP)は、5GBのアセットを、X360向けに500MBに圧縮するにはどうすればいいかを議論した。
思うのだが、EarlとRichardからの反応はだいたいにおいて、ポジティブで、『君たちは、自分の言っている事がわかっているようだね』とか『そうだねえ、360で本当にできるなんて思わないけどね、幸運を祈るよ』という感じだった。(アセットのサイズは)ギガだったんだよ。
DF:もともとRespawnは世代クロスでのリリースを計画していた。『Source』をターゲットとしていて、それはこのエンジンのPS3のパフォーマンスのおかげだ。その初期の作業は360への移植の助けになったか、それともゼロから開発したのか。
AO:
ノー。
うーん、ちょっと考えているのだが…実際、やっぱりノーです(笑)
私はSource Engineをここしばらく売っています。このエンジンは多くのクロス・プラットフォームのサポート機能がたくさんあるし、360への移植はゼロからのスタートじゃありませんでした。間違いないです。
Respawnが使っていた修正版の『Source』は、ある時点では360で動作していました。ですがDX9向けのコードは、私たちが手に入れた時点でくたくたにくたびれたものでした。360向けのレンダリング処理のコードはみんな無効化されて入っていました。クロス・プラットフォームで何かを走らせるためには必要な処理と一緒にです。基本的にはハイスペックのPCで実行されていたPortal 2のコードベースの大幅な修正版でした。
ようやくコンパイルが通り、プログラムがXbox 360でブートしたころから、面白くなりはじめましたが、そのころにはメモリの半分が埋まっていました。モデルも、テクスチャも、マップも、何一つロードできていないのにです!
DF:確認だが、Sourceのレンダラは使っていないのか。
AO:Source Engineは、開発されてから10~12年かそこらのものです。その間に山ほどの改修をされてきました。ですから、このエンジンをあっさりと放棄して、全部をリライトして、14ヶ月で完全なゲームにできると期待して、ゼロから開発しなおすということはできません。
はじめて360でゲームを走らせることができ、それがどれほど難しいことになりそうか、私たちにもわかってきました。シングル・プレイヤーの場合、Fractureでの平均フレームレートは約5fpsでした。テクスチャを張ってもいない状態です。『バカ野郎が、オレたちは何てことにクビを突っ込んだんだ?』というわけです。エンジンをちょっといじってなんとかなるような状態ではありませんでした。
要するに、私たちはレンダラ、衝突システム、視界システム、アニメーションシステム、アセットシステム、アセットパイプライン、オーディオシステムを全部取り替え、ストリーミングシステムにデータを詰め込み、アセットをクソ圧縮してDVDに載るようにしたわけです。ええ、私たちはSourceのレンダラをバニラで(手を加えずに)使ったわけではありません。
ゲームが完成した時点では、フランケンなエンジンになってしまいましたね。
DF:他のエンジンで作られたものを自社のものにあわせるのはどのくらい難しいものか。
AO:回避する他の方法のようなものがあります。基本的には他の誰かのゲームを自分の技術で統合することは可能です。
オリジナルのゲームプレイは傷つけずないようにしておく必要があります。他のハードでうまく動かすためには、既存コードへの外科手術は最小限にとどめなくてはなりません。
今回は、変更は手術というよりは、卸売でのブツ切り(笑)のようだったと思いますが。
NS: eurogamer Tech Interview: Titanfall on Xbox 360
Digital Foundry(以下D/F)
:ここ数ヶ月間、ゲーム業界での最大の秘密を守ってきたわけだが、どんな気分か。
Andy O'Neill氏(以下AO)
:恐っそろしかったね!このプロジェクトは、Blue Pointでも過去最高に難しいものだったし、注目もされていた。台無しにすることなどできない相談だったよ!でも最終的には、懸命に取り組んで、ぴかぴかした気晴らしを避けて、できる限り最善の仕事をやりとげた。
DF:もともとはどんな役割を与えられていたか、話してもらえるか。
AO:2012年3月のGDCで、EAPと不可解なミーティングが予定されていた。ああ、もうずいぶん前になるね!彼らは、そのミーティングの前のプロジェクト何だったかは教えてくれなかったが、重大なものだったんだ。
このミーティングはサンフランシスコの素敵なフォーシーズンズ·ホテルのスイートで行われた。かなり緊張したし、喋りすぎたのを覚えている。コーヒーも飲みすぎたかもしれない。それから何週間かして、RespawnのエンジニアとLAに話に行った。このプロジェクトについて話すためだ。
さらに緊張するミーティングがあり(間違いなくまたしてもコーヒーを飲みすぎた!)、BluePiont(以下BP)は、5GBのアセットを、X360向けに500MBに圧縮するにはどうすればいいかを議論した。
思うのだが、EarlとRichardからの反応はだいたいにおいて、ポジティブで、『君たちは、自分の言っている事がわかっているようだね』とか『そうだねえ、360で本当にできるなんて思わないけどね、幸運を祈るよ』という感じだった。(アセットのサイズは)ギガだったんだよ。
DF:もともとRespawnは世代クロスでのリリースを計画していた。『Source』をターゲットとしていて、それはこのエンジンのPS3のパフォーマンスのおかげだ。その初期の作業は360への移植の助けになったか、それともゼロから開発したのか。
AO:
ノー。
うーん、ちょっと考えているのだが…実際、やっぱりノーです(笑)
私はSource Engineをここしばらく売っています。このエンジンは多くのクロス・プラットフォームのサポート機能がたくさんあるし、360への移植はゼロからのスタートじゃありませんでした。間違いないです。
Respawnが使っていた修正版の『Source』は、ある時点では360で動作していました。ですがDX9向けのコードは、私たちが手に入れた時点でくたくたにくたびれたものでした。360向けのレンダリング処理のコードはみんな無効化されて入っていました。クロス・プラットフォームで何かを走らせるためには必要な処理と一緒にです。基本的にはハイスペックのPCで実行されていたPortal 2のコードベースの大幅な修正版でした。
ようやくコンパイルが通り、プログラムがXbox 360でブートしたころから、面白くなりはじめましたが、そのころにはメモリの半分が埋まっていました。モデルも、テクスチャも、マップも、何一つロードできていないのにです!
DF:確認だが、Sourceのレンダラは使っていないのか。
AO:Source Engineは、開発されてから10~12年かそこらのものです。その間に山ほどの改修をされてきました。ですから、このエンジンをあっさりと放棄して、全部をリライトして、14ヶ月で完全なゲームにできると期待して、ゼロから開発しなおすということはできません。
はじめて360でゲームを走らせることができ、それがどれほど難しいことになりそうか、私たちにもわかってきました。シングル・プレイヤーの場合、Fractureでの平均フレームレートは約5fpsでした。テクスチャを張ってもいない状態です。『バカ野郎が、オレたちは何てことにクビを突っ込んだんだ?』というわけです。エンジンをちょっといじってなんとかなるような状態ではありませんでした。
要するに、私たちはレンダラ、衝突システム、視界システム、アニメーションシステム、アセットシステム、アセットパイプライン、オーディオシステムを全部取り替え、ストリーミングシステムにデータを詰め込み、アセットをクソ圧縮してDVDに載るようにしたわけです。ええ、私たちはSourceのレンダラをバニラで(手を加えずに)使ったわけではありません。
ゲームが完成した時点では、フランケンなエンジンになってしまいましたね。
DF:他のエンジンで作られたものを自社のものにあわせるのはどのくらい難しいものか。
AO:回避する他の方法のようなものがあります。基本的には他の誰かのゲームを自分の技術で統合することは可能です。
オリジナルのゲームプレイは傷つけずないようにしておく必要があります。他のハードでうまく動かすためには、既存コードへの外科手術は最小限にとどめなくてはなりません。
今回は、変更は手術というよりは、卸売でのブツ切り(笑)のようだったと思いますが。
NS: eurogamer Tech Interview: Titanfall on Xbox 360
みらい的コメント: オリジナルをみていただければ分かるとおり、とても長い。 時間をみつけつつちょびちょび訳していこうと思うので、気長にどうぞ。 おもしろい記事なので、興味をもたれた方は原文参照もオススメです。 |