SOPAを巡る戦い: そもそも何が問題なのか?
SOPAの何が問題なのか?というコメントをいただいたので、もう少し詳しく調べてみた。
まずSOPAの法案を探してみた。
Stop Online Piracy Act
http://thomas.loc.gov/home/gpoxmlc112/h3261_ih.xml
Full Text of the PROTECT IP Act of 2011
http://www.dontcensorthenet.com/full-text-of-the-protect-ip-act-of-2011
ご覧いただければ分かることだが、これが結構長く、また内容も複雑だ。
これを直訳しても読むだけで疲れそうなので、こちらの問題点を要約しているサイトを探してみた。
Public Knowledge
http://www.publicknowledge.org/e-parasite-stop-online-piracy-act
これによると問題は大きく3点ある。
・著作権者に、目的のウェブサイトを即時に閉鎖させる手段を与え、法的なシステムを短絡する
・DNSサーバ間の不整合を引き起こし、ハッカーの攻撃に対する脆弱性を増大させる
・政府の干渉を許し、インターネットを中国やシリアと同レベルの検閲されたものにしてしまう
またこのサイトはこの法案自体がザルであり、著作権保護にそもそも効果がないとも述べている。
またこの法案に反対するGoogle等の多数の企業・団体が運営するサイトも問題点をまとめている。
Protectinnovation
http://www.protectinnovation.com/factsheets.html
こちらでは以下の問題を指摘している。
・IT産業に大きな制約となり、多数の労働者の失業と経済成長の低下を引き起こす
・イノベーション活動全体への計り知れない打撃
・保護主義と政府による検閲への道を開く
・世界に対するアメリカのリーダシップを喪失させる(中国以下の検閲だ、と吐き捨てている)
これらはアメリカから見た問題点だ。国内で言えば、以下のような問題点を挙げることができる。
・国内のインターネットが米国の法律により事実上規制されてしまう
・掲示板やブログサイト等、多数の参加者をもつサイトの運営が、事実上不可能になる
・これは対岸の火事ではない。日本政府は必ず同等以上の厳しい規制を設け、検閲を始めるだろう