Facebook: ゲーム内通貨の売上が4億7千万ドルに達する見込み | みらいマニアックス !

Facebook: ゲーム内通貨の売上が4億7千万ドルに達する見込み

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eMarketer(市場調査会社)の最新のリポートによると、2011年のFacebook Creditsの売上は4億7千万ドルに上るとのこと。

これは2010年の売り上げ1億4千万ドルの3倍以上に上る。なお2009年にはFacebook Creditsによる売り上げは3千9百万ドルであった。またFacebook Creditsは、Facebookの2011年の売上全体の11%を占める見込みだが、これは2010年には7%、2009年には5%となっていた。

今年の初め、FacebookはFacebook Creditsのシステムを変更し、Facebook gamesの課金体系の一部として全てのデベロッパに利用を義務付けている。Venturebeat(経済ニュースサイト)のインタビューに答えて、Debra Aho Williamson氏(eMarketer analyst)はこの点についてコメントしている。

「6月1日、Facebookはソーシャルゲームのデベロッパに、Facebookにおける課金にはFacebook Creditsを利用するよう求めました。Facebookは、Facebook Credits購入額の30%を徴収するわけです。
「Facebookのユーザがソーシャルゲームを積極的にプレイしていること、またゲーム内で購入できる仮想グッズに強い関心を示していることから考えると、Facebook Creditsは今後も高い成長を続けるものと考えられます。

今年の4月に、EAのソーシャルゲーム子会社Playfishは、Facebook Creditsで購入できる同社固有のゲーム内通貨である、Playfish Cashのシステムを破棄している。


NS:Gamasutra
http://www.gamasutra.com/view/news/37365/Analyst_Facebook_Will_See_470M_Revenue_From_Credits_In_2011.php


みらい的コメント

これも前のエントリと同じ文脈で理解すべきなのだろう。

FacebookはApp Storeの7割には及ばないが、それでも凡そゲームの売上の既に3割程度をゲーム内販売が占めているものと考えられる(Facebookの売上のだいだい1/3がゲームなので)。

アプリに対するFacebook税は30%だ。つまり今回の新たな課税は、これまで目こぼししていたゲーム内販売についても、ゲーム本体と同率の税を貸すことにしたということなのだろう。
要するにゲーム内販売は、Facebookにも無視できない大きさに育ってきたというわけだ。

Facebookの利用者ベースは既に巨大なものになっており、このため加入者の増加は大幅にスピードを落としている。今後Facebookの本業のトランザクション課金(広告料収入)も同じように頭打ちになっていくだろう。
一方で強敵GoogleのSNSのサービスも、ついに本格始動した。今後のFacebookはこれまでのように簡単には成長できないだろう。

本業が伸びない状況で、おそらくFacebookはゲームへの傾斜をさらに深めるものと考えられるし、またそこでは、ゲーム内販売こそが本命視されているに違いない。


SNSがゲーム内販売を強化することで、そこでのゲームはますます「現実的」になる。
もしかすると世界は、第二の現実のあるべき姿のかけらを、とうとう見つけたのかもしれない。