昨年の初めに日本国内でコロナウイルス感染者が確認されてからおよそ1年半がたちました。当初は緊急事態宣言などで感染の封じ込めが成功し、1年程で終息すると楽観的な意見も出ていたように記憶しています。残念ながら、今私たちを取り巻く状況はあの頃よりも確実に悪いといえるでしょう。当初は感染者が確認されず、コロナ禍なんて対岸の火事という雰囲気さえあった徳島県も「徳島アラート」なるモノが発動され、変わりました。この困難な状況の中で、気づいたことがありました。それは、今まで当たり前だったものがどれだけ貴重でありがたかったのか、ということです。いま私たちは感染対策を意識して一歩引いた人間関係を強いられています。感染症におびえ、デマや誹謗中傷が流布され、思いやりや想像力のない人の心の怖さも知りました。
いま、この状況を打破するために、医療従事者の方々をはじめたくさんの人たちが必死に動いてくれています。感染症を理由に人を傷つけたり、責任を押し付けあったりするのではなく、社会を崩壊させまいと尽力してくださる方々とともに、この未曾有の危機を乗り越えられるよう少しでも協力しなければならないと痛感しています。希望や絶望など、日々いろいろな感情が湧きますが、今はこのような事態だからこそ、お互いを思いやる気持ちが大切だと思います。思いやりは絶望を希望にかえるものだから。
あるカウンセラーが次のように言っています。
人を不幸にする3つの要因、それは「自己憐憫(じこれんびん):自分がかわいそうだと思うこと」「責任転嫁(せきにんてんか):他の人が悪い、すべては人のせいだと思うこと」「依存心:誰かがきっとやってくれると思うこと」なのだそうです。
混乱している今、この言葉をしっかり私も心に刻みたいと思います。