居間にあった文庫本を無造作に手にとって

寝る前に読書しに またお風呂へ


筒井康隆の自選短編集

『怪物たちの夜』


何個目の短編だったでしょう

「亭主調理法」という短編を読み始めました


新婚だというのに毎日遅い旦那に奥さんが文句を言う

腹を立てた旦那が酔った勢いで殴りつづける

殺されると思った奥さんが包丁で旦那を刺してしまう


そんな内容です


“わたしは出刃包丁をとり出す。

腹部を、まずタテ一文字に切り開き、内臓を取り出す。

それから、それぞれの部分の肉を骨と切りはなす。

たくさんの、肉のこま切れ-。

そのなかから、もも肉ふた切れをえらぶ。”


あら 最近多そうな事件だけど 肉いっちゃいましたか

なんて思いながら次のページに


“肉の筋を切り、 軽く叩いて繊維を柔らげ、

軽く塩、こしょうする。形を整えてから、小麦粉をまぶす。


~中略~


つぎに、フライパンにバターを熱し、

肉の両面を色よくいためてから、いったん取り出す。


~中略~


温めた皿に、芽キャベツのソティー、マッシュポテト、

玉ねぎの輪切りといっしょに添えますと…”


いいけど随分と丁寧に旦那を調理するんだな

と感心していたら突然


(編集部よりお詫び)

印刷屋の手違いにより、

筒井康隆先生のショート・ショート『亭主調理法』と、

由村白菜先生の『豚肉の洋風うま煮の作りかた』

の原稿がごっちゃになって、ひとつの話になってしまいました。

時間がなくて校正している暇がなく、

両先生ならびに読者のみなさまに、

ご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申しあげます。


えええええっっ!


そんなことってあるんですかっ

なに!?わざと!?これ演出??違うよね…

どうりで急に描写が変わったとは思ったけども

しかし お詫びの文章に “ごっちゃになって”って…

物書きの業界の人たちが使う表現なんですか


爆笑なんですけど


↑結局『亭主調理法』の結末わからず ぽちん…