理由は知らなくていい
お揃いで買ったグラス。同じキャラクターが二つも並んでいるのに慣れるまで時間がかかったものの、慣れてしまえば頬を緩めるものとなった。
そんなグラスも飲みてがいなくなれば同じ場所で立ち尽くすばかり。
「これ捨てなきゃ」
なんて独り言を言いながらグラスを手にとる。
「一つはあたしので置いとくとして」
冷静な口調、なのに震える手。
ここでかわいい人ならそっと包み込んで涙を流すのだと思うけれど
そう、あなた好みの女性なら。
けど涙なんて流れてはくれない。
だからそっと手を離してグラスが落ちて割れるのをただ見つめていた。
しゃがみ込んで割れた破片を一つ一つ慎重に拾いとった。
足に視線が向いて気付いた、少し血が滲んでいる。
「破片がかすめたのかな?」
視界が揺らいだ。
「痛い、な」
少ししか血が出ていないのに何故か涙が溢れて頬をつたって零れ落ちた。
痛くて泣いてるの。
悲しくて、あなたを想って泣いてるんじゃない。
そんなグラスも飲みてがいなくなれば同じ場所で立ち尽くすばかり。
「これ捨てなきゃ」
なんて独り言を言いながらグラスを手にとる。
「一つはあたしので置いとくとして」
冷静な口調、なのに震える手。
ここでかわいい人ならそっと包み込んで涙を流すのだと思うけれど
そう、あなた好みの女性なら。
けど涙なんて流れてはくれない。
だからそっと手を離してグラスが落ちて割れるのをただ見つめていた。
しゃがみ込んで割れた破片を一つ一つ慎重に拾いとった。
足に視線が向いて気付いた、少し血が滲んでいる。
「破片がかすめたのかな?」
視界が揺らいだ。
「痛い、な」
少ししか血が出ていないのに何故か涙が溢れて頬をつたって零れ落ちた。
痛くて泣いてるの。
悲しくて、あなたを想って泣いてるんじゃない。