セコンドアウト! -88ページ目

ワクワクしながら取材に行けたマッスル

セコンドアウト!-マッスルハウス10

 6日の後楽園ホールでマッスルが“最終回”を迎えた。
 マッスルというのはDDTプロレスリング内のブランド名で、一応カテゴリとしてはプロレスに属す。それだけに、プロレスで最終回っていうのはどういうこと?と思う人もいるだろう。

 まぁ詳しくはウィキなんとか辺りで調べていただくとして、こういう仕事をしていると、いくら大好きなプロレスといってもワクワクして会場に行くことはほとんどない。
 どうしても“仕事”という意識が強くなるので、ワクワクよりも「きっちりやるべきことをやろう!」という気持ちのほうが上回るのは仕方がない。

 とはいえ、例えば新日本プロレスの1・4東京ドームなんかは、ドームでプロレスが行われるというスケールの大きさに客席からドーム全体を見渡すときにワクワクするし、いろいろと思い入れがある桜庭和志さんの試合を見るときなんかもワクワクはする。
 それと同じように年に2~3回行われてきたマッスルは、数少ない「仕事だ!」という意識より「ワクワク」が若干上回るような大会になっていた。

 マッスルを受け入れられないプロレスファンも結構いるらしいが、私の中ではマッスルもプロレスだし、マッスル坂井さんは……まぁプロレスラーではあるんだけど、そのほかにもいろいろな才能がある人というイメージだった。
 そんな坂井さんが作り出すマッスルというプロレスは、毎回何をやってくるか分からず、その上こちらの想像や予想を軽く上回ってくる。

 まぁその分、レポート原稿を書くのは通常のプロレスよりも何倍も大変だ。先が読めない上に、見ていない人には説明しなくては伝わらないことも多いし、マイクでしゃべるシーンもかなり多い。マッスルほど原稿を書き終えたあと、どっと疲れる大会もないし、要点だけを掻い摘んだ簡易記事を書くのだって大変なのだ。
 すごく大変だけど、見るのが楽しみでワクワクする、そんな思いをしてマッスルを取材するのもこの日が最後となった。実に寂しい。

 それに、たぶん私の原稿(文章)ではマッスルの面白さの半分も伝えられなかったように思える。もっともっとマッスルの面白さを伝えられる方法があったように思えるが、残念ながらマッスルは本当に終わってしまった。

 最後に坂井さんがリング上から、

 「次回の興行は20年後の2030年10月6日、確か日曜日なんです。12時にマッスルハウス11をやるんで、みんなのジュニアたちともう一度20年後、この後楽園ホールで再会したいと思います」

 と言って、スクリーンにエンドロールと共にリング上にいたレスラーたちと、同じコスチュームを着た子供たちが楽しそうに練習をしてる(?)映像を見て、本当に“ハッピーエンドの最終回”という表現がピッタリだなぁと思った。

 笑いと涙に溢れたいい興行だったし、一生懸命原稿は書いたけど、やっぱり実際に見た面白さの半分も伝えられなかったように思える。そういった申し訳ない気持ちと、いままで仕事なのにワクワクさせてもらってありがとうという思いを込めて、最後のコメントを終えて控室に戻ろうとする坂井さんに「ご苦労様でした」と声をかけて握手をした。

 私は20年後の10・6後楽園大会の招待券はもらえなかったけど、出来れば20年後もプロレス記者として取材に行きたいなと思う。それまでプロレス記者を続けることが出来れば、かなりの重鎮になっているはずだ。たぶんマッスルの面白さだって、だいぶ伝えることが出来るくらいの力量が備わっている……はずだ!

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