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クラウド型がまだ信用できない

アドビ:不具合で24時間以上ログインできず 多数の企業に影響 - 毎日新聞

 アドビは、イメージ編集ソフト「イラストレーター」や画像編集ソフト「フォトショップ」で知られる。ソフトは現在、インターネットで利用者の認証(ログイン)を行って最新版を利用する「クラウド型」の利用方法が多く、この認証で使われる「ID」は「億を超えるような状況となっている」(同社日本法人広報)。
 今回はこの膨大な数のIDを管理する認証システムで、不具合が起きた。ソフト利用サービスのほか、電子媒体として雑誌や新聞のコンテンツを購読者などに配信するサービスにも影響が波及。作成したコンテンツをサーバーに転送できなかったり、転送済みコンテンツを購読者がダウンロードできなくなった。TAP-i以外でも、国内外の出版社をはじめ多数の企業が影響を受けたとみられる。

クラウド型のソフトだとこういうトラブルがあったときにお手上げなのよね。
だから私はクラウド型でも海賊版でもなく、“高い金払って”きっちり購入し、自分のMacにインストールした正規のソフトを使っている。一応、Mac2台までインストールできるので、どちらかに不具合が出てもどうにかなるし、現時点で一番信用できるのは間違いない。

入稿日にAdobeのソフトが使えないなんて事態になったら……想像するだけで背筋が凍る。それだけDTPやデザインの仕事はAdobeへの依存度が高いだけに、会社によっては損害賠償もんになるんじゃないかな。
「Adobeのソフトが使えないんで、締め切りまでに間に合いませ~ん」なんて言って許してくれるクライアントもなさそうだし。

とはいえ、すでにちょっと前から最新版はパッケージ販売されず、クラウドでの提供のみになっているんだから、いずれは嫌でもクラウド型が完全に主流になるだろう。
今回、不具合が出たことによって、Adobeも不具合があった際の逃げ道というか、緊急対応策みたいなものを用意してくるとは思うけど、何か金払って買ったのに、配信元の都合である日突然読めなくなることがある電子書籍と一緒で、クラウド型を信用するにはまだまだ不安要素が多すぎる。

AdobeのCreativeCloudはソフトを購入するというよりは、いつでも好きな時に最新のソフトが使える権利に金を払うって感じ。“本を購入”したつもりが、実は“好きな時に読める権利”を買っただけの電子書籍を含め、その辺の環境をもうちょっと整備する必要があるんじゃないかなぁ。
電子書籍を作るにはAdobeのソフトが必須なんだけど、作ったところで電子書籍を購入する側と同じような不安要素が付きまとうっていうのもなぁ……。不安があるから電子書籍は買いたくない、電子書籍は売れないからビジネスにならない、そもそも作るためのソフトに不安がある。この負のスパイラルは解決するのかなぁ。