高校の恩師とその恩師の恩師の講演会に行ってきました。

武力で平和はつくれない−9条は日本と世界の宝−

という講演でした。

僕の恩師は自らの著書である絵本から平和を訴えた人達の話を、

何故このような活動をするに至ったのかということを踏まえて、

分かりやすく話してくれました。

高校時代は先生の授業を聞いていたはずなのに全く何も覚えておらず、

それでも少し懐かしい感じがしましたが、講演の内容を当時の授業と

結びつけることが出来ずに、不勉強をかなり後悔しました。

それでも、現在の僕は先生の主張と一致することも多く、

反原発、反改憲、反安倍政権で、共感することは多いのです。

短い休憩のあと、恩師の恩師の講演がありましたが、

最近になって関心を持つようになったことだったので、

話の中に出てきた人のことを知らないことはありましたが、

ある程度、理解は出来たと思うのです。

ただこういった思想運動に近い市民運動を広げるには、

敷居が高いという感じもしました。

お二人の合間に出てきてお話をされた関係者、

弁護士と大学の法哲学の講師の話はほとんど耳に入ってきませんでした。

なんというか、学者の話ってこんな感じかなという雰囲気で、

なんとなく、そこに、こういった運動が広がらない原因があるのでは、

と、そんな気がしました。

このような会に初めて出席した何の思想を持たない僕のような

一般の市民が共感し、この後運動に参加することや、

そして、保守とかリベラルとか、右とか左とか、

そんな風にレッテルを貼られてしまうことに抵抗のある人は

多いのではないのかということを感じます。

 

一般の国民が感心があるのは、どちらかと言えば、

国会で問題になっていることです。

総理の友人のための利益供与と、

それに伴う財務省及び官僚による改竄をはじめとする問題です。

もちろんその総理が改憲も主張しているのですが、

9条に手を加えることの危うさや9条の大切さを理解し、

改憲が国民のためでないということ、

そういったことを考えている国民がどれだけいるのでしょうか。

 

日本が近代化を目指して150年、そして戦後70年が過ぎ、

戦争の悲惨さを知る世代の人はどんどん少なくなってきています。

僕たちの世代も、先生たちの世代の意思を引き継ぎ、

戦争がどれだけの人を不幸にしてしまうかを

次の世代に訴え続けなければなりません。

加えて、世界には今も困難な状況の中、

必死に生きようとしている人達が大勢います。

一方の日本は、政治家のレベルの低さを露呈し、

ますます、情けない国になっていると感じるのです。

この現状をどうにかするために、

せめて、子供達には正しい判断が出来る能力と

広い視野を持ったバランス感覚を身につけて欲しいと、

そう願っています。