武田薬品・11年度決算についての記事です。
DPP-4阻害薬ネシーナ 売上155億円 12年度は480億円計画
武田薬品は5月11日に2012年3月期(11年度)決算を発表した。国内医療用薬売上高は、糖尿病治療薬アクトスが、ジェネリックの発売などの影響を受けて33%減となったものの、最主力の高血圧症に用いる ARBブロプレス、新製品のDPP-4阻害薬(糖尿病治療薬)ネシーナ、抗がん剤ベクティビックスなどが貢献し、2.4%増の5922億円となった。
連結業績は、主力国際戦略品の1つピオグリタゾン(日本名アクトス)の23%の減収や427億円の円高の悪影響があったものの、買収したナイコメッド社の1588億円の貢献などもあり、6.3%の増収。利益面では、ナイコメッド社買収で取得した棚卸し資産の時価評価に伴う売上原価増加、販管費増などで減益となり、最終利益は49.9%減となった。
12年度業績予想は、売上高は、米国アクトスの後発品参入による減収影響(1800億円)を、ナイコメッドの売上が通年(11年度は6カ月)となる影響(1600億円)、国内および米国における新製品の伸長などでカバーするほか、URL社の買収による同社売上高の寄与で、増収増益を見込む。
国内売上は、5%台後半の薬価改定の影響を受け、ブロプレスは77億円減、ジェネリックの影響も加わるアクトス118億円減を見込む。一方、ARBとCaブロッカー配合剤ユニシアは43億円増の220億円、新製品の ベクティビックスは18億円増の190億円、ネシーナは約3倍増の480億円を計画した。5月発売予定の新規ARBアジルバは35億円を予定している。
通期連結業績
11年度実績(前年同期比)/12年度通期予想(前年同期比)の順です。
●売上高
1兆5089億3200万円(6.3%増)/1兆5500 億円(2.7%増)
●営業利益
2650億2700万円(27.8%減)/1600億円 (39.6%減)
●経常利益
2703億3000万円(27.2%減)/1500億円 (44.5%減)
●純利益
1241億6200万円(49.9%減)/1550億円 (24.8%増)
主要製品売上高
11年度実績(10年実績)12年度通期予想の順です。
[単位は億円]
<グローバル製品>
ピオグリタゾン 2962(3879)1000
カンデサルタン 2163(2180)1690
ランソプラゾール 1221(1336)1190
リュープロレリン 1207(1164)1135
<国内売上高>
ブロプレス 1427(1380)1350
うち、エカード 130(104)130
うち、ユニシア 177(47)220
タケプロン 765(709)755
リュープリン 678(659)640
エンブレル 414(384)非開示
アクトス 318(479)200
ベイスン 259(322)175
ベクティビックス 172(94)190
ベネット 165(176)150
ネシーナ 155(16)480
うち、リオベル 10(-)30
乾燥弱毒性麻疹風疹混合ワクチン「タケダ」 81(83)65
セルタッチ 78(87)85
レミニール 27(5)非開示
ロゼレム 25(10)50
アジルバ -(-)35
注)アライアンス先の開示方針により一部非開示としている。
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<出典:ミクスonline 2012/05/14>
http://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/42537/Default.aspx
★武田薬品工業 決算データ★
http://www.takeda.co.jp/investor-information/quarterly-results/article_18140.html