※素人の感想ブログです。きっと間違えているところがあると思う。

日本の陶芸の始まりは縄文時代だと言われる。

生活に器を必要としている我々は、どの時代にも器を作り、利用してきた。

江戸時代は窯元から近い、と言う利便性から笠間焼　益子焼などが重宝されたようで

現代の我々からすると江戸から茨城、

江戸から栃木というのは決して近くはないが（笠間から益子だって遠い）

英国のウェッジウッドがスタッフォードシャーの良質の土を使って焼成しロンドンへ馬車で運んだ事を考えると

スタッフォードシャーからロンドン間が現代では210キロ

笠間〜東京間が110キロと考えると確かに笠間は近い。

陶器に良質な土があると言う事でこれらの町や街道は整備され

経済効果を生み出してきた。

土さまさまやね

そんな茨城県笠間に明治時代1人の男性が生まれる

三男四女の末っ子と言うから（お母さん7人以上産んだのかすごい）と母のタフさが際立つけれど

それは置いといて

商家の末っ子として生まれたその男性はものを作る事に興味を持ち

現在の東京芸大に入学する。

そこで色々はしょるけど実用としての陶芸だけではなく芸術としての陶芸を目指すのだ。

そして板谷波山と名乗る。

ざっくりいうと、作品ができて気に入らないと投げて壊す元祖が板谷波山である。

陶芸の祖と言われる事もある波山だけれど

縄文時代には祈りに寄り添う土偶や

戦国時代の茶道のように芸術品としての器はあったと思うので

誰からの作品が芸術で実用かとはっきり線引きできるものではないけれど

波山は金に困りながら金のために仕事はせず

金沢で指導もし、現在の金沢の陶芸家にも波山の名前は知られるのはやはりストイックな芸術家だったからだろうと思われる。

そんな板谷波山の生家に行ってきた。

江戸時代のまま残っているそうで

風呂は五右衛門風呂

この時代、家にうち風呂があるのはかなり裕福だったのではと思います。

台所はなんと水道があるのですよ

井戸の汲み取りポンプと蛇口

街道沿いの商家だったそうなので豪商だったのでしょうか。

しかし、芸術家としての波山は借金が嵩み、米の代金も払えないほどで

年末に、この作品ができたら米代を払おうという時

窯に入れて3分後大地震が来て作品に傷が入ってしまいます。

失敗作じゃ〜 パリーん！！