sebnshynのブログ

【#ふゆの映画タイム】チャッピー（2015）

ふゆの映画タイム

こんにちは、ふゆです！

今回は、先日観た映画「チャッピー」をご紹介します！

※ストーリーのネタバレはありませんが、感想では作品の後半部分について少し触れています

映画の紹介画面に映っていたヒュー・ジャックマンと「作品の世界観」に惹かれて観ました…！

作品が進めば進むほど、“命とは何か” を考えさせられるような内容でした

ヒュー・ジャックマンの役柄が、今までわたしが観てきた彼の役柄とは異なったためちょっとびっくりしてしまいましたが、それでも面白かったです！

こんな方におすすめ！

ロボットやAIが好き！
深く考えさせられるような作品を観たい！

作品詳細（SONY PICTURES公式から引用）

作品名：チャッピー（原題：CHAPPiE）
公開年：2015年
監　督：ニール・ブロムカンプ
キャスト：シャールト・コプリー（チャッピー）、デヴ・パテル（ディオン・ウィルソン）、ヒュー・ジャックマン（ヴィンセント・ムーア）、ニンジャ（ニンジャ）、ヨ＝ランディ・ヴィッサー（ヨーランディ）

あらすじ

　舞台は、南アフリカ・ヨハネスブルグ。ここでは、テトラバール社の開発したロボット警察官の導入によって犯罪発生率が大幅に低下しており、ロボットが治安維持に大きく貢献していた。

　そんなロボット警察官を開発したディオンは、長きにわたり目標としていた「人間より賢く、自ら考え、感じることのできる完全な人工知能」の開発に成功。任務でのひどい損傷により廃棄予定だった1台のロボットにそれをインストールし、実際に機能するかどうかを試そうとしていた。

　しかし、ディオンは大がかりな強盗を目論むストリートギャングによってロボットとともにさらわれてしまう。ストリートギャングのアジトでロボットを起動するよう脅されたディオンの手により、「完全な人工知能」である「チャッピー」が誕生したのだった。チャッピーはストリートギャングによって育てられ、ギャングとしての生き方を学びながら、母の愛を受けて成長していく。

　そんな中、ディオンのライバルである開発者ヴィンセントがチャッピーの存在を知ってしまい……。

感想

「面白いけど怖い」

　観終わったとき、こう感じました。

　作品自体は面白く、銃やバズーカを撃ち合って車やら建物やらがボンボンと爆発してバラバラになっていくところに、ある種の爽快感を感じました！だんだんとギャングの言葉遣いやノリを学んでいくチャッピーもかわいくて面白いです！

　また、ヨーランディというストリートギャングの女性がチャッピーの母親にあたる存在として描かれており、チャッピーに対するヨーランディの態度や話し方がまさに母！という感じがして、女性の母性本能の強さを垣間見ました

　さらに、本作では「意識」という概念がよく出てきます。中盤から終盤にかけて、この「意識」という概念が作品における重要な役割を果たしていると感じました。

　このように楽しんで観ることができた一方で、この映画を通してロボットや人間に対する怖さも感じました。

　作品内で描かれているロボットには大きく2種類あると思っています。ロボット警察官のような「命令のみを忠実に守り、任務を完遂するロボット」と、チャッピーのような「善悪や好悪という感覚を持ち、創造性をもつロボット」です。ロボット警察官は、任務のために “悪人” を攻撃していましたが、チャッピーは、「何かの目的を達成するためにしなければならないこと・それをすることで自身に利益があること」であるとなれば、たとえそれが善悪に照らした場合に悪であっても、“人” を攻撃しました（心の底から人を傷つけたいと思っているわけではなさそうでしたが）。

　善悪や好悪の基準が周囲の環境によってどうにでも変化するという、ある意味で人間的な面がチャッピーには表れているのかな、と思いました。

　また、作品内ではロボット＝悪人を攻撃する存在として描かれており、ギャングや不良からするとロボットは自分たちに危害を加える存在です。そのため、ロボットであると分かると敵対視し、攻撃を始めるのです。チャッピーもまた、人間からの攻撃を受けていました。抵抗する声も動作も虚しく、容赦ない攻撃を受けていました。

　そのシーンを観て、対象は痛みを感じない機械であるはずなのに、なぜか見ていられなくなりました。機械であれど、抵抗し拒否し逃げようとする存在に対し、人間は笑いながらこうも攻撃を続けられるのか。そう感じました。

　世界には、敵だと分かり次第攻撃しないと自分が死んでしまうという環境に置かれている人々がいます。本作の舞台も元々は治安がかなり悪い地域であり、ギャングや不良の中にはそういった意識が根付いていたのかもしれません。それでも、一切反撃しないチャッピーに対して敵対視している存在だから攻撃を続けられる、そんな人間の心理に基づく行動に対し、恐怖を感じました。

　ただ、本作品はあくまでSFであり、いわゆるホラーのような怖さではないため、ホラーが苦手な方でも特に問題なく観ることができると思います！