このブログでは僕自身のワーキングホリデーの体験談をずっと載せてきたのですが、テレビを見てちょっと「あれ?」と思った事があったので、本来このブログのメインであったはずのワーホリ話からはちょっと逸れて道草を食おうと思います。
先日、ジャニーズの上田君が炎の体育会系TV陸上部で、ジャニーズ事務所のメンバーを集めて、1600mリレーの戦力になりそうな選手を発掘するためにオーディションをやってましたね。そこで上田君は「本気で勝ちにいく」「勝てるメンバーを選ぶ」みたいな事を言っていたと僕は記憶しています。
オーディションの内容は、400m走のタイムトライアルでした。そしてタイムトライアル開始前に、オーディション会場に同席していた森脇健児さんが、「合格ラインとなる記録は60秒を切る事!」と力強く言っていました。ナレーションでは、400mで60秒を切るのは至難の業で、その話しっぷりからは、いかにも選ばれしエリートのみがなせる業であるかのように聞こえた印象があります。実際、このオーディションに参加したジャニーズ事務所のメンバーのうち、60秒を切れたのは2人のみで、それ以外は全滅。中には75秒もかかってしまう人もいました。(ちなみに上田君本人の自己ベストは55秒台だそうです)
ここでちょっと立ち止まって考えてみたい事があります。400mを60秒って実際どれぐらいの記録なのか?本当に本気で陸上をやっている人たちの記録と比べるとどうなのか?と。
陸上の男子の全国高校総体では、決勝では46秒台、レベルの高い時は45秒台、記録が停滞している時期でも最低47秒台は出さなければ優勝は狙えません。実際、高校歴代10傑の記録を見てみると、歴代1位は45秒47、10位でも46秒53となっています。中学男子の歴代10傑を見てみても、1位は48秒18、10位でも48秒78。中学生でも48秒台を記録している選手が何人もいるのです。
芸能人の中には、○○のスポーツで元全国大会入賞とかいう経歴を持つ人がけっこうたくさんいます。全国で決勝に残らなくても、県高校総体では優勝の経験を持つとかいう人もわんさかいます。ならば、ジャニーズ事務所の中にだって、中学・高校時代に陸上短距離をめちゃくちゃ本格的にやっていた経験があり、全国大会を経験したほどの人物が1人や2人いてもおかしくなさそうなものです。そういう人であれば、400mで60秒を切るどころか50秒を切る事があってもなんら不思議ではありません。
最初にも述べた通り、今回のオーディションで、上田君は「勝てるメンバーを選ぶ」「本気で勝ちにいく」みたいな事を発言していたと僕は記憶しています。しかも、オーディションの最中に彼は応募者のジャニーズメンバーたちに向かって「お前らの本気はその程度か!?」みたいな過激なセリフまで吠えていました。でも、そういう上田君本人も、本当に「本気で勝てるメンバーを選ぶ」つもりなのであれば、上記で出てきたぐらいの本格的な経歴を持つ人物をなんとしてもジャニーズ事務所の中から探し出し、オーディションに参加してもらえるように声をかけるぐらいの事をしてもよかったのではないのでしょうか?それとも、それほどの人物は本当にジャニーズの中にはいなかったのでしょうか?
それとも、そこまでずば抜けた実力の選手を発掘してしまうとチームのレベルがあまりにも上がりすぎて面白味がないので、あえてそういう人物をオーディションしないように避けているのでしょうか?でももしそうだとするならば、上田君の「本気で勝ちに行く」という発言と矛盾してしまわないでしょうか?
ジャニーズ事務所の人で、もし400mで50秒を切れる人がいたら、ぜひとも名乗りをあげてほしいな~とか思っちゃってます。