従兄弟と会った日の翌日の日曜日。この日は引越し候補の部屋のインスペクションの日だ。数日前にアナという女の子と連絡を取ってあり、この日の午前10時に部屋を訪れることになっていた。部屋から出てきたのはリナという、見た感じラテン系な女の子だった。早速部屋を見せてもらう事に。

「まさかここの住人は夜窓開けっ放しにしたりしないよね?」「暖房はある?」「冷蔵庫の収納スペースはどうなってる?」「何かルールとかはある?」などと僕からいろいろ聞かれまくって少し戸惑い気味な彼女。少し変な質問も少々混じってたからしょうがないよね、ゴメンねリナちゃん。でも今住んでる部屋が、次の部屋探しをする時にそういう事を聞かなきゃいけないような気持ちにさせるような部屋だったんですわ~。

彼女によるとこの部屋では特にこれといったルールがいろいろあるわけではないが、強いて言うなら部屋を出て行く時に次の入居者を見つけてくる事だそうな。後はトイレットペーパーを交代で買ってくるとかそれぐらいらしい。

部屋は明らかに現在滞在中のCBD内の部屋より広いし、家賃も週130ドル切ってるし、住人もいい人そうだし、いろいろルールがないことも確認したし、これはもうここで決まりですな。ライアンの部屋は出て行く2週間前には退去の旨を連絡する事になってるし、ちょうどライアンに払ってある家賃は今から2週間後までの分だし、パーフェクトタイミング。帰ったら早速出て行くと言おう。

部屋に戻ると、見たことのない中国人が2人部屋に来ていた。それぞれ男性の青年と中年。中年男性の方はなんと日本語が喋れる人で、僕に「日本人ですか」と日本語で聞いてきて、そのまま日本語の会話が続いた。「中国語圏の人たちに囲まれて、中国語を覚えるチャンスですね^^」と中年男性。ハハハ、そうですね。でも、あいにく今僕はスウェーデン語で忙しいのです^^;

どうやら青年の方が今日からこの部屋に住むことになったようだ。彼の名前はレオ。上海出身で、ウェブデザイナーをしていたが、大学院でグラフィックデザインを勉強しに来たのだという。彼は他の中国語圏のルームメイトたちとなんだか雰囲気が違っていた。人間性を見てみても、彼のほうが明らかにフレンドリーで礼儀正しくて話しやすいし、英語も上手だ。大学院での受け入れが決まっているので、当然授業についていくのに必要とされる英語力のIELTSで6.5点もクリアしている。これからよろしくね、と言ってくれたレオ。こちらこそよろしく。でも俺、あと2週間で出て行くんだよな~。