<12月中旬、夕方の駅前>
大きいクリスマスツリーの横を歩く、5歳の女の子と母親…
友恵 『そうだ、みーちゃん。今年サンタさんに何お願いするの?』
瑞樹 『うんとねー…まだ決まってないよー。
あっ!このツリー、サンタさんにお願いしたら持ってきてくれるかなぁ?』
友恵 『大きくて、サンタさんの袋に入らないから無理かもねぇー」
瑞樹 『えー。あ!じゃあ、アレなら入るね!あの、かわいいのほしいなぁ~』
そう言って、瑞樹が指差したのは、クリスマス限定商品が並ぶスペース。
サンタ、ツリー、雪などをモチーフにした、さまざまな商品が並んでいる。
そのスペースで、商品を見る女子高生二人…
紗希 『わぁ!このストラップ、めっちゃかわいくない?』
奈美 『…え? あ、ホントだ!靴下ついてる~』
紗希 『あっ、これもかわいい!買っちゃおう!』
ふたつの商品を手に取っている奈美…
紗希 『ふたつとも一緒に渡しちゃえば?』
奈美 『え? 一緒にって…?』
紗希 『とぼけても無駄だよ。奈美はすぐ顔に出るからね。
例の手作りクッキーと一緒に渡すんでしょ? 彼に。』
奈美 『…いや、まぁ、そのつもりなんだけど…』
紗希 『ん? ツリーのキーホルダーと、雪だるまのストラップ?』
奈美 『ほら、わたしとお揃いにしたいなぁ~…って思ってるんだけど、
雪だるまの方がひとつしかなくて…』
紗希 『じゃあ違うのにすれば?』
奈美 『でも他に、お揃いにつけられそうな物がないんだよね。』
紗希 『そーかぁ。わたしはもういいんだけど、どうする?』
紗希の手には、クリスマス仕様の、シュシュやシャーペンがあった。
奈美 『まぁ、わたしもこれでいいや。』
二人がレジに並んでいると…
紗希 『あ…ねぇ!アレ、同じキーホルダーじゃない? 』
隣の列に並んでいる若い女性が、奈美と同じ雪だるまのキーホルダーを持っていた。
奈美 『ほんとだ…。もしかして、あの人が買ったからかなぁ』
紗希 『タイミング悪かったみたいだね。』
奈美 『まぁ、しょうがないよ。』
その後、駅のホームで…
奈美 『あ、あの人…』
紗希 『え… あ、さっきの…』
二人が並ぼうとした乗車口に、少し前同じキーホルダーを買った女性がいた。
紗希 『なんか、変な縁あるわね…』
奈美 『わたし、こういう縁ほしいわけじゃないんだけど…』