新宿の喧騒から少しだけ外れた場所に、ひっそりと佇む。ネオンの洪水でもなく、観光地のような派手さもない。でもこの細い路地には、確かな“熱”がある。
頭上には電線が蜘蛛の巣のように張り巡らされ、提灯と看板が夜の闇を柔らかく照らす。店先から漏れる笑い声、焼き鳥の香ばしい匂い、そしてどこか懐かしい演歌のBGM。すべてが混ざり合って、まるで一幅の絵のよう。
「新宿ゴールデン街」という名の通り、ここは人を“招く”場所なのかもしれない。仕事帰りのスーツ姿の人、観光客らしきカップル、常連らしきおじさんたちが、それぞれの時間を過ごしている。誰もがこの路地の“物語の登場人物”になっているような感覚。
一軒一軒、扉を開けるたびに違う世界が広がる。昭和レトロなスナック、カウンターだけの焼き鳥屋、クラフトビールが並ぶ隠れ家バー。どの店も、店主のこだわりがぎゅっと詰まっていて、まるで小さな舞台のよう。
📸 この夜、私はただ歩くだけで満たされた。
新宿の“裏”には、こんなにも豊かな“表情”がある。次はどの扉を開けようか——そんなワクワクをくれるそんな路地裏のお店でした。