2016年2月20日。
慶應SDMでは、修士&博士課程の研究発表会が行われました。

博士課程1年の私にとっては初めての研究進捗発表です。
1年間、前野隆司先生、保井俊之先生、坂倉杏介先生という3人体制で博士論文のご指導をいただいておりました。手厚いご指導に心から感謝申し上げます。

内容は学会等に公開前ということもあり、詳細は書けませんが、私がずっと携わってきた中小企業研究をテーマにしたものです。

発表用のパワポ、そして投稿論文形式の資料の事前提出がマストでした。
そのためこの一週間は夜なべして、書類を書いては消し、書いては消しの日々…。
相当、キツイ毎日でしたが、やはり一年間の総決算をすると、おのずと今、研究のどの地点に立ってるかを実感することができます。

12分の発表に8分の質疑応答という構成でしたが、私は発表時間を1分45秒オーバーしてしまいました(>_<)
まずはこの点、猛反省しています。
また、通常、研究室が異なりなかなかご意見を頂くのは難しい先生たちからも、客観的なご意見をいただき、大変勉強になりました。
そして発表終了後は、前野先生からすかさずフィードバックのメールをいただきました。
感謝申し上げます。

実はこの発表会の中で、前野先生がおっしゃていた言葉が、胸に刺さりました。

それは…
「平凡なドクターではなく、すごいドクターをめざせ」という言葉でした。

私は修士課程は法政大学大学院政策創造研究科を修了し、政策学修士の学位を取得しました。
そのとき、修士論文は「優秀論文賞」をいただくことができ、修士論文のダイジェスト版が、地域活性学会誌の査読論文にもなりました。
だから、もしかすると同じ大学院で博士課程に進めば、ショートカットで博士の学位を取得する可能性が高かったのかもしれません。

でも私はあえてSDMに進みました。
新しい研究領域の「システムデザイン・マネンジメント学」にチャレンジしてみたかったからです。

しかし、葛藤もありました。
修士時代は、とにかく先行研究を読みこなし、そこから死角を探っていき、その死角を掘り下げていくことからスタートしました。
また、論文のいわゆる「お作法」に大変厳しいことでも有名なゼミに所属していました。
そして徹底的に書かせるというご指導でした。

ところがSDMは、まず「新規性は何か」を追求していきます。
特にここ3か月間は、それを追求していくのが相当辛い日々でした。

昨年末、ようやくその点がストンと腑に落ちて、現在、ヒアリング調査を進めている最中です。

「すごいドクター」ってなんだろう?
新しいものを発見し、それを汎用的に世の中で活用できる研究を作っていく研究者。
それをめざせ、ということかもしれません。


前野先生のブログで博士課程について書かれているものがあります。
今一度、それを熟読して、「SDMの博士課程」について、心に刻もうと思います。


「慶應SDMで博士号を取得するとはどういうことか」
http://takashimaeno.blog.fc2.com/blog-entry-125.html



*写真は研究発表会終了後のプチ打ち上げの模様です(^^)

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