童話 フクロウと王様と黄金の剣 第一章 3 | DIRECT(ブログ)  作家 D.みと サッカーなどコラム 戦争平和心理学哲学リブログして下さいませよろしくお願いします。

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筆者

D. みと


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フクロウのワイズは、青空の下で大きく羽ばたくと、王様や王宮や人々の上を優雅に飛んで見せました。

その姿を見た人々は、ワイズの大きな羽根と風に乗って飛んでいる姿を口々に褒め称えました。

喜んで微笑んでいる王様に、ワイズは聞きました。


「王様、どうして王様は黄金の剣をもっているの?


ヨイゾ王は答えました。


「私は黄金の剣で戦い、そして勝ち続けた、だから王様になり、人よりも偉くなり、贅沢な暮らしが出来るようになった、この黄金の剣はとても素晴らしい、強くて美しいものだ、だから持っているのだ。」


再び王様にワイズは聞きました。

「でも王様、より強い剣の持ち主が表れれば、王様は負けてしまって、王様で居られなくなるのではありませんか?


王様は答えました。

「私と黄金の剣は世界で一番強い、無敵なのだ、だから私がずっと王様だ、私がずっと偉いのだ」


そこでワイズは聞きました。

「戦って強いものが王様になって、偉くなって贅沢な生活が出来るのなら、皆がより強い剣を作って、戦いを引き起こし、人々の平和で静かな生活が無くなってしまうのではないですか?


そこで王様は答えました。

「人々が暴れまわるのならば、より強い者が暴れまわっている者を押さえ込んで静かにさせなければならない。町中に犯罪が増えれば、人々の生活は苦しくなってしまう。だからより強い者が、より強い力を持っていなければならないのだ」


そこでワイズは言いました。

「暴れまわる人々を押さえつける為に、より大きな暴れる力が必要になるのは、なんだかへんな話ですね。皆がそう考えるので、いつまでたっても、人々は暴れまわる事を止めないのですね」


そう言うと、ワイズは静かに立木に舞い降り、首を振って静かに周りを見渡しました。


王様は賢いワイズの言葉に静かにうなずきましたが、正直に言うとワイズの言葉の意味はよく解りませんでした。

王様はワイズの立木の方向から振り返ると、誕生日の式典を終わらせる為に、王宮の側に集まっている人々に向かって再び話しました。


「私も黄金の剣も永遠のものだ、王国に栄光あれ!!!

王様も人々もおおいに喜び、王宮を大歓声が包みました。