風見…『店長!今日は大和が沈んだ日ですよ』
店長…『ぎくっ(-_-メ)』


店長…『うむ、当時のお子様は、この表紙を見ただけでイチコロじゃ、しかし物語りは、涙なくしては読めんもんなんじゃ…』

そのとき、うつぶせに倒れていた玉水上水が、よろよろと立ちあがった。とみる間に、かかえていた、血で真っ赤になった弾倉を、ガッキと左銃に装填した。十八歳の志願兵だ。若い顔が、白い紙のような色になって、胸から血がドクドク出ている。
畑中兵曹は、「がんばれッ、玉水上水!」と叫ぶと、とっさに自分がかかえていた弾倉を、ほうりだした。
玉水上水は、気力をふりしぼり、歯をガチガチいわせ、また弾倉をかかえあげた。かかえた弾倉が、みるみる血に染まる。一足ふみ出そうとして、グラリとよろめいた。
「玉水ッ!」
絶叫した畑中兵曹は、倒れようとする玉水上水を、からだごとぶつけるようにして抱きとめ、手を貸して、装填させた。
すさまじい発射音をひびかせて、血の銃弾が、ま一文字に敵機を追った。畑中兵曹は、これほど目をこらして、タマのゆくえを追ったことはなかった。
空にひとすじの血の糸が引かれているようだった。残念だったのは、雲が低く、雲の中に逃げこんだ敵機に、それがまさしく命中するところまで見きわめられなかった。
玉水上水は、そのまま、ガックリとなった。
畑中兵曹は、その耳に口をよせて、
「やったぞ、玉水っ!」
といい、玉水のからだをそっと寝かせると、さあ来い、と左銃に向きなおった。
<玉水、そこで寝て見とれ。お前の分まで撃ってやるぞ。>
以下さらに物語りは続く…
(秋田書店刊「大和と武蔵」第6部沖縄作戦より抜粋)
(秋田書店刊「大和と武蔵」第6部沖縄作戦より抜粋)
店長&風見…『(T_T)』

風見…『<(T_T)』
風見…『店長、ところでなんで、ぎく!っとしたんすか?』
店長…『実は、今日は店長の誕生日なんじゃ…、しかし、天一号作戦の事をおもうと、おめでたいなんて、いっておれんのぅ…』
風見…『ちなみに、フランシスコ・ザビエルも一緒の誕生日っす!』
店長…『…』