「星の王子様」 三遊亭圓楽師匠のご冥福を心からお祈りいたします。

「ねえ、おまえさん。
さだめし腹が立つだろねえ、
自分の女房にずっとうそをつかれていて・・・。
どうか気のすむまで、あたしをぶつなと、蹴るなとしておくれ。
さあ、おまえさん、おもいきってやっとくれ。」


「おうおう、待ってくれ。
どうして、どうして、なぐるどころのはなしじゃねえや。
そんなことをしたら、おれの手がまがっちまわあ。
えれえや、おめえは、まったくえれえ。」


古典落語の『芝浜』ってホントにいい噺だよね。
何より江戸の言葉ってとても粋だと思う。

この噺を最後に高座から降りる決心をした圓楽師匠。

その引き際の見事さに
感心したり、残念に思ったり、いろいろ複雑な思いをしたものだった。



圓楽さんだけでなく
大看板と呼ばれるような
噺家さんの生き様ってホントにスゴイものだ。

今回の訃報を聞いて
自分の仕事に
それだけ厳しく取り組んでいるのかと
思わず自問自答してしまった。

この噺の魚屋のように
酒とギャンブルにひたる放蕩で自堕落な日々を改め
心を入れ替えて
仕事に精進しようか、などとも思う。

「よそう、また夢になるといけねえ。」

いかん、サゲの意味が逆だ(笑)。