早稲田大学の試合を観た翌日はいつも、ウキウキで仕事をするのですが、昨日、久しぶりのその感覚を思い出しました
相良監督の著書は、第9章でいよいよ2019年シーズンに入ります
3月に現役(NECグリーンロケッツ)を引退して、4月からすぐにコーチに就任した権丈太郎コーチ。
権丈選手の大大大ファンだった私は、引退にものすごく悲しんだのも束の間、早稲田大学のコーチをされるとわかって、もう天にも昇る気持ちでした
2019年度のスクラムの強化、FWの強化は、権丈コーチのおかげと言っても過言ではないようです
その前年度まではスクラムやモールを押されたときの対処を考えていましたが、権丈コーチが来てからは「FWで勝つ。まずここ」ということが大前提となったそうです
さらに、学生たちが名付けた「権丈タイム」という練習のおかげで、FWに体の強さと闘争心もついたそうです
2018年度から2019年度になって、三井大祐コーチが早稲田大学から慶應義塾大学のコーチへ。新しく慶應大の監督に就任した栗原徹監督が声をかけたそうです。
本当に驚きましたが、当時、三井コーチのチャレンジを応援するために、いろんな配慮、準備がされていたことがわかりました。三井コーチの覚悟も、相良監督の気遣いも素晴らしいです
2019年夏からメンタルコーチに布施努さんが就任されました。
学生たちの主体性をより育みたいという理由で、相良監督が作った新ポストです
コミュニケーションはお互いがわかりあってこそ。布施さんの指導で、相互理解のスキルが上がって意思疎通がスムーズになり、チーム力アップにつながりました
このスキルは、卒業後ラグビーを続けても続けなくても、学生たちの大きな武器になりますね
息子さんについても書かれています。
「早稲田の監督」は公的なもので親子関係という私的なものを持ち込まない、という信条のもと公平に判断しながら、文章からはやっぱり息子さんへの愛情も感じます
早稲田大学FL相良昌彦選手(2年)と立教大学HO相良隆太選手(4年)の兄弟対決10月11日(日)の対抗戦で実現するでしょうか
そして、とても悲しいお話もありました
FL丸茂健(まるもたける)選手。
神奈川県の川和高校から一浪して早稲田に入り、その遅れを感じさせないフィットネスで新人練習ではトップクラス。浪人してでも早稲田ラグビーを目指す人の象徴のような存在だったそうです。
1年生だった2018年11月、ブレイクダウンの練習中に頸椎損傷の怪我を負います。手術に向かう前、丸茂選手は「すいません。絶対に復帰しますから。すみません」と、怪我の責任を自分に向けて、相良監督に何度も謝ったそうです。
手術後、入院中に肺炎を併発。それでも、2019年2月には病状が良くなりICU(集中治療室)からHCU(高度治療室)へ移りました。
ところがしばらくして病状が暗転し、4月上旬には緊急手術が行われましたが、5月、かえらぬ人となってしまいました・・・。
私はこの事実をこの著書で知りました。相良監督は、丸茂選手のことを優勝の美談として利用されたくなかったので、メディアに話しませんでした。
ただ、昨年試合を観ていて、妹と私は左袖の喪章には気づいていました。そのときは、どなたかOB会の役員の方とかが亡くなられたのかなぁと2人で話していました。
丸茂選手の選手登録は今も残されていて、同期と一緒に卒業してOBとして名を残すそうです。
ご冥福をお祈りしています。