今日は、ラグビー日本選手権準決勝は録画して、アオーレ長岡に行って来ました
車椅子テニス世界ランキング1位、パラリンピック金メダリスト、国枝慎吾選手のテニス教室とトークショーです。
8年間も世界ランク1位をキープし、プレーは熱く激しく、プレー以外ではいつもニコニコしている国枝選手、本当に尊敬しています
まず、14:00からテニス教室
テニス経験者・未経験者の子供たちに国枝選手がコーチ。明るくて優しくて、本当に素敵でした
競技用の車椅子は、前から見て左右のタイヤがハの字に角度がついています。この角度が大きいと小回りがきいて、角度が小さいと直進性が高くなります。
国枝選手は動き回るプレーなので、タイヤは20~22度傾けてあるそうです。車椅子バスケは18度くらい、マラソンは10度くらいだそうです。
国枝選手はプレー中、直線で時速22kmのスピードで走って、キュッと方向転換できます。腕でタイヤを操縦しなくても、体幹の捻りだけでも方向転換できて、まさに体の一部。国枝慎吾選手は、車椅子テニス界でも『世界一のチェアワーク』と言われています
ちなみに車椅子マラソンは時速60kmで走ると聞いてびっくりしました。
1試合、3セット戦ったとして10km~15kmの距離を走るそうで、ダッシュ系、ロングラン、坂道でのトレーニングもしているということでした。
テニスを教わる子供たちの中に、車椅子の子もいて、「国枝選手みたいになりたい」と将来の夢を堂々と話していました
つづいて、16:00からトークショー。
『2020東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて』
昨日が31歳の誕生日だった国枝選手に、会場の全員でHappy Birthday to Youを歌いました
30代なっても体力が伸びていて、且つ心は安定期に入って、ますます強くなっています
小学1・2・3年生のとき野球をしていて、小学3年から4年になる春休みのある朝、腰に痛みを感じ、整骨院などに通って治療を受けても痛みが増す一方で、大きな病院でMRI検査を受けると脊髄に腫瘍があることがわかり、手術。手術後、目が覚めると脚が動かなくなっていました。
でも、国枝選手は車椅子生活になることを「野球ができなくて残念。体育ができなくて残念。」くらいにしか考えていませんでした。
当時、スラムダンクが大好きで、友達とスリーオンスリーをやったりして楽しく過ごしていたと聞いて、驚きました。動かない脚に落ち込んだり絶望的になったりしたことがあったはずと想像していたので。トークショーの最初から最後まで、そんな暗い話はありませんでした。国枝選手は「自分大好き」って。
小学6年で車椅子テニスをお母さんから勧められたときは、当時テニスは女子のスポーツだと思っていて、行くのが嫌でした。
でも、実際に見てみると予想していたより激しいスポーツで、すぐにやりたくなりました。
はじめはうまく打てず、ラリーが続くなるようになるまでに時間がかかりました。ただ、私生活やスリーオンスリーおかげで、車椅子の操作が上手で、最初に競技用車椅子に乗ったときから大人より速いスピードが出せました。
そして負けず嫌いの国枝選手は、もっと上手くなりたい勝ちたい
とどんどんのめり込んでいくのです。
負けることは、ものすごいパワーになります。負けて得るものはある、もっと練習に力が入ると。負けて悔しい気持ちから、それを引きずって落ち込むのではなく、もっと頑張るパワーになると言うのです。すごいですね
世界ランキング1位になってからは、『vs誰』ではなく『vs自分』。自分に何が足りないか、どのコースのショットが苦手か、それを克服するにはどうしたらいいか、といつも目標を持ってコートに入っています。
基礎練習が大好き。人間にはマッスルメモリーという機能があって、3万回同じ動きをすると考えなくてもその動きができるようになるので、1つのショットを3万球打って筋肉に覚えさせます。
2006年、世界ランキング10位だった頃、有名なメンタルトレーナーに指導を受け、「NO1になりたい」ではなく「NO1になるんだ」と断言しなさいと言われました。それから毎朝鏡の前で「俺は最強だ」と言い続け、その数ヶ月後世界ランキング1位になったそうです。もちろん、それだけの練習をしたかこその結果です。努力をした上での自己暗示が好循環となり、自信を持ち続ける選手になれました。
プロ選手の仕事は勝つこと。勝つことで、メディアで取り上げられて、たくさんの人の目に触れて、車椅子テニスの普及につながる。だから勝つことが仕事です。
今の目標は、2016年リオ五輪で3連覇、2020年東京五輪、満員の有明で4連覇
国枝選手の魅力がいっぱい詰まった90分間でした。奥様との馴れ初めも
もう書ききれません
とにかく、笑顔、笑顔の国枝選手あの明るさはスゴイ
スポーツに携わる者として、一人の人間として、本当に勉強になりました。
国枝選手、ありがとうございましたこれからも応援しています
トークショーの後は、高校で一緒に野球部マネージャーをしていた友達と久しぶりに会って、美味しいアンコウ鍋を食べました最高
いろんなパワーをもらった一日ありがとう。