誰も見てないと思うけど一応書く。
私は大阪のしがない医学生です。現在4年次学生
これ以上は特定されるのいやなので書きません
で、なんで突然のブログ開設なのかというと、
授業とかの内容を残すため
授業のノート1度なくしちゃったんですよね
図書館に忘れたと思うんだけど忘れ物にも届いてないし……
てなわけで私がレジュメなし授業を必死にメモした苦労がすべて水の泡になりました。
ネットの海に流しておけばそんなことは起きない(はず)
カテゴリで分類しとけばあとから見直すのも簡単そうだしね。
というわけで非常にキリの悪い時期のスタートですが始めます
5/26(金) 授業:放射
1限 放射線医学総論
放射線科は画像診断、IVR、放射線治療など、診断から治療までを手広く扱う
画像診断の目的は存在診断、質的診断、鑑別診断、重症度診断、浸潤診断、病気診断、再発診断……etc
画像診断に用いられる装置は
一般撮影装置 X線テレビ装置 血管撮影装置 超音波 CT MRI PET SPECT など
最近ではPET-CT PET-MRI SPECT-CTなど複数を組み合わせたものも。
その放射線医学の始まりはウィルヘルム・コンラート・レントゲンのX線の発見らしいです。
そのX線写真ですが……X線管球内で電子をターゲットに衝突させてX線を発生させる→①X線フィルムの場合、フィルムに塗ってある臭化銀がX線に反応して黒色の銀になる ②増感紙の場合、X線が当たると蛍光を発する
という仕組みです
・単純X線写真の特徴
低被曝、簡便、低コスト
胸部や骨の検査に対し第一選択
最近ではデジタル処理により、再撮影せずに階調処置などの調整ができるみたいです。
また、Baによる上部消化管造影にも用いられますが、同じ用途で使われる内視鏡検査と比較すると
X線造影……胃の後壁がよく見える 胃の全体像が分かる 病変範囲・大きさがわかりやすい 迅速に大人数こなせる
内視鏡検査……胃の前壁がよく見える 色調がわかる 生検・止血・小病変切除ができる
という特徴があります
次に超音波
超音波とは高周波数で人間の耳には聞こえない音波のことです。
これを生体内に発信し、音響的な境界面から戻ってくる反射波を分析して内部構造や血流を調べます。
これを検査に用いる際には検査部位や深さで周波数を変えます(甲状腺、乳房のような表在臓器では10MHz、肝臓、心臓のような深部臓器では3MHz)
超音波の特徴として
・光のように直進 反射 屈折する
・気体中を伝播しないので、呼吸器疾患には使えない
・逆に、液体や実質内はよく伝播するので、胸水や胸膜疾患には有用
・高周波数ほど吸収されやすく深部に届かない(だから深部には3MHz程度のを使う)
・硬さも評価できる(エラストグラフィ)
次はCT(Computered Tomography)
CTの利点としては
・任意の断層を撮影できるので資格がない
・組織コントラストが高く、正確な鑑別診断ができる
・解剖学的構造が分かりやすい
しかし、
・検査時間が長く、患者の動きに弱い
・空気や金属など、磁化率の違うものでゆがむ
・装置が高価
などの欠点があります
他にもPET SPECTなどがありますがこれは授業では扱われませんでした。
とにかく、放射線科医の画像診断が医療において大きな役割を果たしているということ。
2限 縦隔腫瘍の画像診断
縦隔腫瘍は部位に基づき上縦隔、前縦隔、中縦隔、後縦隔に分類されます。
そのうえで嚢胞性・充実性に分けられます(嚢胞というのは液体成分が詰まった袋のようなもので、造影しても色が変わりません。)
基本的に縦隔腫瘍の画像診断はCT・MRIで行うことになりますのでCT値の基本を。
CT値:水を0、空気を-1000としてその間を1000等分、各組織の密度を相対値で表す
←(黒)-1000:空気 -100:脂肪 0:水 30:血液 500~600:骨・石灰化 1000(白)→
MRIについても少し。
MRIはプロトンのエネルギーを画像化したもので、プロトンの動きの横方向のベクトル、縦方向のベクトルがRFパルスを切ったときにどう変化するかを経時的に追っていきます。それが各々T1強調、T2強調画像に対応するのですが、うまく説明できてる気がしないので詳細はこちらを→
http://www.fdcnet.ac.jp/gazou/textbook/mr/mr2.html
とりあえずこの授業で扱ったのは
水は T1強調で低信号
T2強調で高信号
(+造影CTで低信号)
ということでした。ちなみに空気にはHはほとんどないのでT1T2どちらでも黒になります。
MRIだと、嚢胞性は動きによって信号強度や形状が変わることがあるらしいです。
さて、前縦隔疾患は以下のものが重要。画像がないので正直わかりやすくはない……
嚢胞性:胸腺嚢胞 心膜嚢胞
充実性:胸腺腫 胸腺癌 神経内分泌腫瘍 胚細胞性腫瘍(奇形腫、精上皮腫、非精上皮腫)
嚢胞性の2つについては
心膜嚢胞、胸腺嚢胞とも嚢胞内容物が白く(CT値0~30)映るのが特徴
胸腺嚢胞は出血、感染合併でCT値が上昇する(=白くなる)
充実性のほうですが、胸腺腫・胸腺癌について。
胸腺腫は胸腺上皮細胞から発生し、
・リンパ球誘導能を持つ
・上皮細胞とリンパ球系細胞が混在
・組織学的に両性悪性判定は困難
・非浸潤性(被膜で包まれている)と浸潤性(被膜を超えて周囲へ)に分けられる
・種々の自己免疫疾患(MG、赤芽球癆、低γグロブリン血症など)
という特徴があります。
臨床病期は正岡分類でⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳa、Ⅳbに分かれ、またWHO分類ではTypeA、AB、B1、B2、B3に分かれます。そのうちA、AB、B1はLow risk thymoma、B2、B3はHigh risk thymomaに分類されます。
胸腺腫のCT上特徴として
・辺縁平滑な球状~楕円上の腫瘤で、左右どちらかに偏在
・嚢胞は浸潤性に多く、内部不均一に造影されることが多い(MRIでも同様)
・腫瘍と接する部位で大動脈壁が不明瞭になる
・胸膜播種(重力に従って背側胸膜、肋骨横隔膜洞などに)がみられることがある
一方、胸腺癌では胸腺腫より悪性度が強くなっており、
・リンパ球誘導能すら脱落
・扁平上皮癌頻度が増加
・胸腺腫より内部の壊死傾向が強い
・肺、肝臓、骨、縦隔、肺門リンパ節など周囲への浸潤傾向が強い
という特徴があります。
さらに、胸腺カルチノイドについて。
・胸腺内の細胞に由来する腫瘍で、胸腺腫より悪性度が高く予後は不良
・浸潤性胸腺腫、胸腺癌に類似のCT像
・多発性内分泌腫瘍(MEN)1型への合併が多い
MEN1の特徴的な病変は原発性副甲状腺機能亢進症、下垂体腫瘍、膵消化管内分泌腫瘍、それに加えてこの胸腺・気管支内分泌腫瘍を抑えておきましょう。
次に悪性胚細胞腫として、まずは奇形腫。
ブラックジャックのピノコが奇形腫から組み立てられた人間だというエピソードはわりと有名だと思いますが、
・若年者に多い
・組織学的に多様性があり、複数胚葉由来の組織を含む(液性成分、脂肪成分、粥状物質など)
・大部分は前縦隔に発生
・歯牙が特徴的
・周囲に穿破することがある→肺を圧迫して息苦しいなどの症状が出る
などの特徴があります
CT上の特徴は、内部に黒く映る脂肪を含んでいるということがあげられます。
悪性胚細胞腫でもう2つ。精上皮腫は、
・若年男性が多く、化学・放射線治療への感受性が高い
・CT上、比較的均等な軟部組織の腫瘤として見られる
非精上皮腫は、
・胎児性癌、卵黄嚢癌、柔毛癌、混合型に分かれ、
・進行が早く、巨大な腫瘤として見つかることが多い
・hCG、AFP高値
・内部壊死、出血傾向が強い
・CT上、不均等な低濃度域が広範にみられる
ここからは中縦隔です。
嚢胞性……気管支嚢胞、食道嚢胞
充実性……縦隔内甲状腺腫、リンパ腫
まずは嚢胞性。
気管支嚢胞は
・前腸由来の嚢胞(食道、気管を含む呼吸器系の発生は共に前腸でしたね)
・発生由来は食堂嚢胞と同じ
・線毛上皮
・傍気管、気管分岐直下、肺門、傍食道部などに発生
・CT上の特徴として、境界明瞭辺縁平滑で内部均一、壁は薄い
・内容液はタンパク質含有量の多く、粘調度の高い液体→水よりやや高いCT値、ただしCaが多いとCT値さらに増加
・MRI上の特徴として、T1では中等度信号、T2では著明な高信号(水はT2で高値でしたね)
ということがあげられます。
次、悪性リンパ腫ですが、これは全身性病変の一部として出るものと、縦隔原発のものに分かれます。縦隔原発のリンパ腫として、
・Hodgekinリンパ腫の頻度が高い
・多発性の腫大リンパ節や複数腫瘤影←診断が容易!
・胸腺原発の場合前縦隔に大きな不整形腫瘤を形成し、腫瘤内部を複数の大血管が貫通する像が特徴的
他2つについては授業で触れられませんでした。
最後に後縦隔ですが、
嚢胞性……側方髄膜瘤、胸管嚢胞
充実性……神経原性腫瘍
側方髄膜瘤は、軟髄膜が椎間孔から異常なヘルニアを起こす状態のことで、神経線維腫症に合併しやすい
神経線維腫症(NF)について軽く触れると、
NF1型(=Von Recklinghausen病)……17番染色体上の異常、AD、多発性カフェオレ斑のような皮膚症状が特徴的
NF2型……22番染色体上の異常、AD、両側聴神経腫瘍などを合併
次に胸管嚢胞ですが、
・胸管の走行するところではどこでも起こりうる→リンパ管造影で胸管走行部位に巨大な腫瘤
・壁は内皮細胞、繊維成分からなり、管状に拡張した構造をとる
・MRIT2強調で高信号
最後に神経原性腫瘍。
末梢神経に発生するのが神経鞘腫(=Schwannoma)
傍神経節に発生するのが褐色細胞腫
交感神経節に発生するのが神経節細胞腫・神経芽細胞腫
神経鞘腫は、
・上位椎体レベルに発生する表面平滑な球~卵円形の腫瘤
・造影で濃染
・嚢胞変性、黄色腫様変性、出血などを伴う
また、由来となる神経により性質が異なり、迷走神経由来の神経鞘腫ではまれに前縦隔に発生することもある。
横隔神経由来の腹腔内腫瘍では前縦隔に発生し、治療後に横隔神経マヒをきたすことがある??
神経節細胞腫
・造影効果は中等度、内部は整
・上下に細長い腫瘤として、3~5椎体にまたがっている
神経芽細胞腫
・内部に出血や壊死を伴い、不均一な造影像
・高頻度で石灰化
・脊柱管内への浸潤をきたしやすい