先日のエリザベス女王の国葬は、皆様ご覧になりましたでしょうか?
私はNHKとBBCのストリーム配信の両方を見ていました。
私はロンドンに住んでいた時期があるので、思い入れをもって見ていました。
女王は実は10年前に既に亡くなっていた、本当は亡くなっていない、等々ネットでは様々言われていますが、亡くなったと発表された直後にダブルの虹がかかったこと、曇天が多いロンドンで国葬当日晴れていたことを鑑みると、なんらかの神意は働いたのだと思います。
日本ではウエストミンスターアビーでの国葬メインでしたが、BBCはウィンザー城での葬儀まで放送してました。
英国王室版三種の神器、王冠、オーブ、ロッドをカンタベリー大司教に返還し、「戒めの杖」を折って、最後にチャールズへの継承が宣言されて「God Save the King」唱歌後、葬儀は終わりました。
人類史上最後の盛大な王族の葬儀になるかと思います。
歴史の目撃者として、日本時間翌日午前1:30までストリーム放送を見ていました。
7つの海を制した大英帝国。
その系統の格式はともかくとして世界最高峰の王族の葬儀は、ここまで凄まじいものなのかと。
たった10日間でこのレベルのイベントを準備して、滞りなく手違いもなく進行したことも凄い。
(今の日本、日本人では実行できないと思います。。。)
ヨーロッパ王族の葬儀は基本行進なのですね。
73歳のチャールズがウエストミンスターからバッキンガムパレスを通って、出棺の場所まで歩ききったのも凄い(笑)。
道路に落ちてる馬糞の量も凄かった(笑)。
その長い行軍を見ながら「王族は必要か?」をずっと考えていました。
英国国民の反応としては、若い世代は王族の存在自体を疑問視する人は増えています。
日本よりもはるかに階級社会なので、労働者階級の王室に向ける視線は冷たいことが多いように感じます。
しかしエリザベスの存在は別格。
「生まれた時からずっといる」「存在していて当たり前」「国民を見守ってくれるおばあちゃん」「国のために人生を捧げてくれた」
その裏の所業はともかく、こういった存在が一人だけ国にいてくれるのといないのとでは、無意識レベルで全然違うものなのだろうなと思ったのです。
ただ、チャールズにはその求心力はないので、今後オーストラリアも含めて英連邦からの離脱国は多数出ると思います。
英国王室廃止の可能性もあるでしょう。
今回の国葬は偉大なエリザベス二世の葬儀でもあり、大英帝国の本当の意味での終焉でもあったのです。
日本の放送局はイベント中もアナウンサーが意味のない不必要なおしゃべりを挟むのですが、BBCはそれは一切なし。
女性の王であったからこそなし得たことを称えた論調が多かった。
エリザベス一世、ヴィクトリア女王と並ぶ、イギリスの偉大な女王ということで、評価は定まったようです。
しかし時が大人物を生む時代は終わりました。
人類の歴史で、もはやこういった大人物は出てこないものと思います。小粒の時代の始まりです。
アナウンサーが「女王を過去形で語らなければならないことにまだ慣れていない」と言っていたのには、ちょっとグッときてしまいました。
BBCを久しぶりにじっくり見ていて、「成熟した大人のコメント」についても考えてしまいました。
日本のテレビ業界でそれを聞けるのはNHKスペシャルの時くらいですかね?
日本は知識人も含めてインスタントな思考に慣れてしまって、国民全体の知性&霊格レベル(両輪ですから)が下がってしまったように感じました。
国葬の最後で唐突に出てきた「Order of the Gater」を聞いて「何それ?」と思ったのでメモ。
日本の明治〜平成の天皇ももらっている。
日本の天皇が王族との関係とはいえ、ガーター騎士団のメンバーだったとは。
今上陛下もそのうちチャールズから貰うのでしょうか???
あらゆる分野で人材不足の、ダメダメ日本が露呈して、ちょっと鬱な気分で締めさせていただきます。