疑問【解決2007/6/4】 | 誰かの妄想

疑問【解決2007/6/4】

山木さんがエントリで、関東軍女子特殊軍属服務規程について言及されてました。


慰安婦に関する元軍人の証言(3) 関東軍女子特殊軍属服務規定 【追記6/1】

1992年当時、78歳だった元軍医の電話での話として、


「「軍女子特殊軍属服務規定」は分厚い規定書で、詳細な規定が網羅されていました。関東軍後方部隊3100部隊の衛生部の所轄でした。いわゆる、慰安婦の取扱い規定で、女子特殊軍属というのは、「朝鮮ピー」のことです。この中には給与規定もありました。女性たちの月給は、800円とありました。日給がおよそ70円だったということです。その他、被服、寝具、化粧品なども貸与する書かれていました。この書類は、敗戦で逃げるときにみんな燃やしてしまいました。」


とかかれています。1940年の満州だそうです。

この時期に月給800円なら、高額です。場所は「牡丹江の奥」ということで新京に比べれば田舎です。

「日本軍政下のアジア」p179や

http://www1.ttcn.ne.jp/~crescentmoon/hyoden/chap12/12tsuzuki.html

「昭和15年(1940年)、満州では物価騰貴が進み、インフレーションの懸念が深刻化したため、内地送金が禁止になります。」

の記述を見ると、満州でもインフレが進んでいたことがわかりますが、後の太平洋戦争末期に比べれば大したことはないでしょうから、事実、月給800円なら高額だと思います。


ただし、上記の証言には気になる点があります。

「月給は、800円とありました。日給がおよそ70円だったということです」

月給が800円なら、普通は20日か30日で割って、日給は30~40円程度になるはずです。これが70円と言うのはおかしい気がします。

800÷70=11.5

なので、ひょっとしたら年収800円、月給70円の間違いではないでしょうか?


ま、現時点では仮説に過ぎないので、とりあえずは、「従軍慰安婦110番」の記述を確認してみたいと思います。


ただ、取材形式を考えると、78歳の元軍医の勘違い、電話を受けた人の聞き違い、本にした人の書き間違い、などが考えられるので、山木さんが正確に引用していても、直ちに従軍慰安婦の月給が800円だったという証拠にはなりません。


従軍慰安婦否定・正当化論者は、慰安婦の証言を証拠能力なしとみなす人が多いので、まさか、元軍医の証言を基に慰安婦が高収入だと主張したりはしないでしょうし。
証言通りなら「軍女子特殊軍属服務規定」は焼却され、現存していないわけで、藪の中、かなぁ・・・。


【追記2007/6/4】
山木さんが、「従軍慰安婦110番」を確認されたところ

「この証言を解説したページを確認したところ「給料は年800円」(p.99)と記載されていました。正しくは「年収800円、月給70円」だと思われます。」

とのことでした。

電話でのやり取り記録を精査して、おかしい個所について解説で説明した、ということかも知れません。

山木さん、ありがとうございました。