ゴダールが、
この星から消えた。
誕生日が2日違いという親近感から、
生涯自分の映像の師匠と崇めた時期もあった。
91歳。
全うした人生だと言える年齢。
ヌーヴェルヴァーグ、という言葉も、
「勝手にしあがれ」の衝撃も、
映画制作の手法を覆すジャンルの解体も、
即興演出も、あの時代の同時録音も、
ショットの連続性を無視して映像をつなぎ合わせる「ジャンプカット」と呼ばれる
編集の手法も、ゴダールを知らなければ
知り得なかったもの。
特にゴダールに傾倒していたわけでも、
目指したわけでもないが、
彼がいたからこそ、
ということが人生の、
そして自分の映像制作の中に
5万と散りばめられているのは規定できない。
追悼というわけではないが。
今まで未観だった
「女は女である」を観た。
このゴダール唯一の
ミュージカル・コメディは
ゴダールの最初の妻である
アンナ・カリーナの
別の顔を見てるような作品。
個人的には
「女と男のいる鋪道」の
アンナが一番好きだが。
アンナも3年前に亡くなられているので
きっと、今夜は、
夜空が綺麗なことだろう。
久しぶりの二人のランデブーで。
ご冥福をお祈りします。