「各方には有能な知事や市長がいる。ならば有能な総理大臣は不要のではないか」これは英『エコノミスト』誌に載せられた記事だそうです(読んでないので実際にどのように書かれていたのかは不明です)。先日、「モーニング・サテライト」というテレビ東京の番組でゲストコメンテーターの方がこれを紹介していたのですが、それを聞いて、とうとう海外メディアからも本格的に見限られたのだろうか、と思う反面、なかなかいいところに目をつけたな、とも思いました。
そもそも僕ら日本人はリーダーについて、少し妙な認識を持っているように思えます。『痛快!ローマ学』(塩野七海 著)によると、イタリアの普通高校で使われている歴史教科書では「指導者に求められる資質は、次の5つである。知力、体力、肉体上の耐久力、自己制御の能力、持続する意志」と記述されているそうです。おそらく「リーダー」という存在を歴史上の人物に求め、客観的に分析した結果がこれら5つだったのではないでしょうか。では僕ら日本人はどうかというと、ただ漠然となんとなくリーダーという存在をイメージし、その結果「リーダー」→「戦国武将」→「ガキ大将」のようなマインドマップが無意識に作られてしまっているのではないでしょうか。
「ガキ大将」は見かけはリーダーです。声を張り上げて強権を振るえば確かにリーダーに見えます。しかし、それだけでは有能かどうかを判定することはできないと思います。実際、相当な期待を受けて大統領となったオバマは、確かに演説は上手いですが、肝心の雇用対策、景気対策、外交などはイマイチといったところです。
要するに今の日本のリーダーは組織の活動がスムーズになるような調整役であれば、それで十分ではないかと思うわけです。そうであるなら何も僕らが「ガキ大将」を求める必要はないはずです。むしろ『もしドラ』のマネージャー「川島みなみ」ぐらいでいいのではないでしょうか。「川島みなみ」はただの野球部マネージャーにすぎず、試合中にサインを出すわけでも選手交代を決定するわけでもありません。しかし、それでもしっかりとマネジメントしているのですから。