夏休みの子供の宿題の定番に、自由研究があります。
ドリルや作文、絵画も大変だけれど、自由研究には特に苦労しているお子さんも多いのではないでしょうか。
何をすればいいのか分からない、調べたいことはあるけれど、どうやって調べればいいのか分からない。
そして、自由研究は子供だけではなく、親や先生、周囲の大人達も、どのようにして子供にアドバイスをすればいいのか分からないといった人が多いようです。

それは研究じゃなく工作や実験がしたいだけ

そのような状況の中で、メディアで紹介された面白そうな実験や工作の真似をして、自由研究をしたことにしてしまう、そういったお子さんや保護者の方もたくさんいると思います。
有名なところでは、紫キャベツの汁を絞って、身の回りの調味料の酸性度を調べる、少し変わったものになると、自作のガイガーカウンターを作り周囲の放射線量を測るなど、こういったことを自由研究のテーマに選んでいる人も多いのではないでしょうか。しかし、こういったテーマを自由研究に選んでいるお子さんや親御さんは、せっかくがんばって自由研究に取り組んでいるのに、非常にもったいないことをしています

このブログで伝えたいこと

そういうテーマが悪いとは言いませんが、それでは実験や工作を行うことが目的になってしまい、研究をしたとは言えないのです。いち研究者として声を大にして言わせてもらえるならば、研究というのは、誰もが知っている知識で簡単にできて、考える面白さや素晴らしさを体験できるものなのです。
また、20年の間、小学生の自由研究を指導してきた立場から言えば、面白くて簡単な研究こそがコンクールで賞をもらえる自由研究なのです。賞をもらっている自由研究は、大人が見ても本当に面白いと感じます。

私はこのブログを通じて、本当の研究とはどういうものかを紹介し、大人にも、子供にも、本当の研究の面白さを知ってもらいたいと願っています。