山脇学園。
6年制の中高一貫の女子校だ。
![山脇学園_校章](https://stat.ameba.jp/user_images/20150602/15/schoolpost/37/4c/j/t02200164_0800059813325387245.jpg?caw=800)
東京メトロ有楽町線ほか永田町駅から徒歩約10分。
都心の中でも高いビルが建ち並ぶエリアだが,
大通りから1本路地に入ると,玄関が見えてくる。
夏の日差しに緑が映えて目に優しい。
![山脇学園_玄関植え込み](https://stat.ameba.jp/user_images/20150602/15/schoolpost/a0/a0/j/t02200164_0800059813325387243.jpg?caw=800)
エントランスは重厚かつおしゃれな雰囲気。
まるでヨーロッパのお城のようだ。
![山脇学園_玄関](https://stat.ameba.jp/user_images/20150602/15/schoolpost/d8/c2/j/t02200295_0800107113325387246.jpg?caw=800)
校舎の建て替えも終わり,新しい建築物特有の匂いが充満している。
中の写真は後ほどのお楽しみ。
![山脇学園_校舎](https://stat.ameba.jp/user_images/20150602/15/schoolpost/0d/67/j/t02200220_0800080013325387598.jpg?caw=800)
校長先生のオープニングスピーチは,「2020年問題」について。
最近,多くの中学・高校でもしきりに聞かれるようになったが,
「2020年問題」とは,ひらたく言えば,
大学入試制度の大幅変更にまつわる問題のこと。
センター試験の廃止に代表されるように,
大学入試が「覚える」型から「考える」型に変わっていく。
経済でも教育でも,日本は世界に遅れをとっており,
アメリカへの留学生は,中国の14分の1,
アメリカからの留学生は,中国の2分の1と,
それを裏付けるデータもある。
2020年問題は,政府,文科省の危機意識の表れだという。
実際には,入試を変える大学もあれば,変えない大学もあるだろうが,
スーパーグローバルユニバーシティに指定された大学38校をはじめ,
変える大学が多くなると見られる。
となると,
私立の中高一貫校も,大学入試を追いかけているだけではもはや生き残れない。
校長先生の言うように,
グローバルリーダーを育てることができる学校だけが選ばれる,
ということになる。
ここからの5年間で高校が,それぞれの個性を活かしながら,どう改革を進めていくのか,
非常に気になるところ。
山脇学園について言えば,
解決すべき課題を発見し,発見した課題に諸学問の成果を使って課題を解決する,
という「未来創造型」の教育を進めていくという。
2009年から推進してきた「山脇ルネサンス」で
開始した様々な教育プログラムは,
まさにそれを目指したものだという。
一方で,知識なき議論は空虚であり,
従来型の知識・技能の伝授は依然として重要。
そこで,知識・技能を教える授業を効率的に行えるように,
全教室を電子黒板化したのだという。
知識のインプットを短時間で行うことで
アクティブラーニングの時間が増えたようだ。
実際に授業をしている先生も実感しているとのこと。
前述の「山脇ルネサンス」は,
元々短大のものであった設備を中学・高校に転用し,
最高水準の学習環境を整えるところから出発している。
その結実として誕生したのが,
イングリッシュアイランドとサイエンスアイランドの2つ。
それぞれ,英語,理科の最高水準の教育施設と言ってよいだろう。
特にイングリッシュアイランドは,イギリスの町並みを模した空間で,
生徒たちはここでお茶を飲みながら,常駐するネイティブ教員と英会話を楽しめるという。
そりゃあ楽しいに決まっている。
いいなあ。
実際に,これに魅かれてこの学校を選んだ子も多いようだ。
うん,なるほどごもっとも。
そうそう,忘れちゃいけない。
来年度から発足する「クロスカルチャークラス」も非常に楽しみ。
通常のクラスとは別に設ける40名編成のクラスだ。
帰国生入試は従来より枠を拡大して20名を募集,
加えて,帰国生以外にも,一般入試で20名を募集する。
こちらでは,国・算・理・社の試験とは別に,英語の入試も行う。
このクラス設置の狙いは,ずばり「多様化」。
将来のグローバルリーダーにとって,多様性理解が必須となる。
そのため,
異なる価値観・背景を持つ生徒が集まり,
躊躇せずにコミュニケーションを取れる力を育むのだという。
最近は他の学校でも頻繁に見られるようになったが,
いよいよ,中学入試でも英語が使われる時代が到来しましたか・・・。
さてさて,説明会後には完成した新校舎の中を案内して頂いた。
廊下はベージュとブラウンの市松模様と,なんともオシャレ。
![山脇学園_廊下](https://stat.ameba.jp/user_images/20150602/15/schoolpost/29/6e/j/t02200220_0800080013325388429.jpg?caw=800)
教室を出てすぐのスペースには
白のカフェテーブルと椅子。
休み時間にはここでおしゃべりを楽しむわけだ。
![山脇学園_教室前](https://stat.ameba.jp/user_images/20150602/15/schoolpost/57/81/j/t02200220_0800080013325388431.jpg?caw=800)
他にも,きれいな階段室もあったけど,
折しもちょうどお昼休みに入るところ。
カフェテリアへとダッシュする腹ペコお嬢さんたちの
それはそれは元気な声が上階から聞こえてきたので,
跳ね飛ばされてはかなわんと,
撮影を断念して早々に退散。
これが山脇学園のシンボルの白塔。
屋上がカッコ良い。
![山脇学園_白塔](https://stat.ameba.jp/user_images/20150602/15/schoolpost/84/ac/j/t02200220_0800080013325387597.jpg?caw=800)
というわけで,
見れば見るほど,うらやましくなる学習環境。
ワタクシめは,ただただ己のXY染色体を恨むしかないのでした。