ワンコは脂質の代謝が人間と比べて苦手です。
でも、、脂質のある食事は大好きです。
以前は、くぅみどが大好きなので、アキレスを作っていました。
乾燥している途中、相当量の脂がポタポタと。。
完成品を見るとそんなに脂質はなさそうに感じますが、
実はとても脂質の多いおやつなのです。
最近はもう、、作らなくなりました。
おからに鶏のささみを入れブレンダーにかけて、
野菜やワンコ用のチーズ、ヒジキなどを入れて組立ててオーブンで蒸し焼きに。
くぅみど用のテリーヌも随分作りました。
今は、おからの脂質が気になるので、こちらももう作っていません。
以前は、とうふやおからは脂質が低いヘルシーなものと言う認識でした。
でも、原材料の大豆は、、豆類なので当然脂質が多い食材です。
さて。。どうしましょう
脂のあるサーロインステーキのお肉をあげると
確かに喜びます。
でも、体には良くない。
人間も同じですよね。
脂質は良くないけど、、脂っこいものは確かに美味しい。
人間は、自分で食べ物を調達しますから。。
なかなか、煩悩に打ち勝てない。。
でもンコは、自分では調達しません。
飼い主が用意します。
なら、、
私は迷わずに体に悪い食材は選ばない。。
そういう選択肢をします
ただ、、つい最近まで、、
そんなにシビアになる必要はないと思っていました。
また、良いと思って間違った食材を選択していたのです。
ただ、ワンコも個体差があります。
あまり気にせず与えていて、病気ひとつせずに天寿を全うする。。
そんにワンちゃんもいるのは事実です。
もし、自分のワンちゃんが病気になったり、
または、診断名がつかないけど、、
気になる症状が出てきた場合には、
口にするすべてのものを見直して欲しいです。
基本、、哺乳類だから、人間と一緒。。
そんな概念が邪魔をしてしまい、
TV番組やネットなどで取り上げられる体に良い食材やサプリ。。
を鵜呑みにして、与えてしまいがちです。
脂質は確かに良くないけど、体に良いとされる油もあります。 ★ここ
そんな油をワンコの食事に数滴。。添加されている方も多いと思います。
勿論、今与えている食事で、健康に過ごせて、全く気になることがないのであれば、
敢えてそれをやめなくても良いと思います
でも、、
もし。。。
何か気になる症状などがあって良かれと思った食事を与えているのに
改善がみられない、または更に悪くなっている場合は、
是非まず、脂質のカットを心がけて頂きたいです。
食事療法で正しい食事を与えていると、
遅くても2週間で何らかの良い結果が出てきます。
早い子だと数日で表れてきます。
でも、2週間たっても何も変化が無ければ、おそらく、、
良いと思って作っている食事そのものに問題があるということです。
食材的にも脂質の低い食材を選ぶべきだし、
からだに良いとされるオイルも足すことはあり得ません。
血液やリンパ液がサラサラに流れる状態にすることこそ、健康でいる秘訣です。
ですから、血液の粘性を高めるような栄養素は控えるべき。
では血液の粘性を高めるものは・・・?
糖質と脂質です。
なので是非脂質は控えて欲しいです
また、ワンコは胃酸のPHが人間よりも低く、強酸性です。
それは何を意味するのかというと、胸やけしやすいのです。
胃液が強酸性であるから、ワンちゃんたちは、お散歩で地面をぺろぺろなめたり、、
色々口にしてくれますが、強酸性の胃液なので、本来体に悪い菌なども胃酸で死滅しますので、
何ら問題もなく、、過ごせています。
でも、逆に、、強酸性の胃液は何でもとかしちゃうわけで。。
下手すると、、自分の胃も傷める可能性があるのです。
胃は、粘膜でおおわれていて、強酸性の胃液が自分の胃をとかしてしまわないように
保護していますが、その粘膜が例えば、、
水分が少なく体内が乾燥してきて、粘膜に亀裂がはいったとしたら、
そこに胃酸が流れ込み、胃を傷つけますし、
粘膜自体が何らかの理由で薄くなってしまえば、
やはり胃液により傷つけられる可能性が出てくるわけです
人間が吐き戻しするのは、頻繁にあることではありません
しかしワンコは、強酸性の胃液であるが為に、
ある意味、、吐いても当然なのです
吐いたくらいでは動じる必要はありません
吐いても元気なら大丈夫だし、1回吐いたくらいでは様子見で構いません。
吐いた後グッタリしたり、何度も何度も嘔吐を繰り返す場合は、その限りではありませんが。
さて、胃液のPHは食べたものによって変化します。
脂質の多い食事をすると、胃酸のPHが下がり強酸性に傾きます。
逆に野菜等食木繊維を多く摂ると、胃酸のPHは上昇する傾向になります。
そのことを分かった上で、
吐き戻ししたときに対処していくことが可能です
例えば、、、
よく、空腹になると胃液を吐く子がいますよね。
空腹にならないように、、一日2度の食事を倍の4回にするとか、、そんな話を良く聞きます。
ですが、、
ちょっと待ってください
その前に、、胃酸のPHを上げて胸やけしないようにしてみて欲しいのです。
朝吐く子なら、夕食。。ここをしっかり脂質カットしていく。
例えば、、肉類は、一番脂質の少ないささみ。。しかも小量で。
野菜を多くして与えてみます。
すると、胃のPHは上がりますから、胸やけしなくなるわけです。
常に脂っこい食事をして、常に胃のPHが強酸性に傾いているとします。
すると、
胃の中だけでなく、胃から十二指腸に続く幽門部という場所が
強酸性の胃酸によって焼けただれてしまい、うまく閉まらなくなります。
強酸性の胃液が、食道を焼くようになります。
胃から十二指腸に出たばかりの場所にある十二指腸乳頭という、、
膵臓と胆嚢から繋がり十二指腸に続いている場所も焼けてしまう。
すると、胆汁や膵液の流れも悪くなり、色々な病気のリスクが一気に高まります。
胃の中は強酸性にならないように、、
つまり日頃から脂質を抑えた食事にすることが望ましいのです。
フードを使っている方は、
是非是非、そのフードをしっかり湯通しして、酸化した脂を取り除いて欲しいです。
一度騙されたと思って、湯通ししてみてください。
そして、そのお湯をよ~く観察してみてください。
きっとギトギトの脂が沢山浮いていると思います。
その脂は、ただの脂ではなく、酸化した脂です。 ★ここ
湯通ししたくらいではそのすべては取り除くことができませんが、
少なくとも、湯通しして、少しはこの酸化油を摂取しないで済むようにしたいところです
食べたものは、小腸で。。
水溶性のものは、腸管を通り肝臓へ送られ、肝臓でデトックスされてから、全身をまわります。
しかし、脂溶性のものは小腸からリンパ管を通り、直接心臓に送られ、
デトックスされることなく、全身を駆け巡ってしまうのです。
そういう面からも、是非是非、酸化した油は、極力摂らないように。。
以前、くぅみど家では、かつを節を食事に取り入れていました。
かつを節も真空パックになっていない限り、、酸化しています。(笑)
油の多い食材は、眼に見えている脂の塊だけではありません。
野菜にだって脂質あります。
もし、健康上気になることがある場合には、
そんな目に見えない脂質にも是非気を付けて欲しいです
また、前回の投稿にも書きましたが、
三大栄養素。。たんぱく質、脂質、炭水化物。。
脂質以外の三大栄養素は、摂取して使い切れば問題ありませんが、
代謝しきれず、余った場合は、
体内で脂肪となって蓄えられます
つまり、脂質そのものを抑えても炭水化物やたんぱく質が余ってしまえば、
それは脂質をとったことと同じ状態になるのです。
たんぱく質は体をつくるものなので、ここを控える必要はありませんが、
脂質とともに糖質も是非気を付けて欲しいと思います。
ワンコの体の仕組みを学び、
今まで臨床経験からの生きた情報を学び、
そして、最近では、色々な飼い主さんからのご相談を受けて
アドバイスをすることが多くなってきましたが、
それらを通して感じることがあります
急性的な状況になったときには、
是非即、かかりつけの医者に投薬やその他の治療をしてもらうのが一番
しかし、その投薬が長期にわたり、、はたまた
生涯続く状況だという診断が出た場合には、
是非、食事療法やその他生活習慣の改善などを試みて欲しいのです
西洋医学では治療できないといわれた子たちが、
沢山食事療法、生活習慣の改善などで良くなるケースは沢山あるからです
しかも、食事療法や生活習慣の改善は西洋医学での
検査や投薬と違い、時間はかかりますが、お金はあまりかかりません
投薬やサプリは、研究したデータから、確かに効果があると認められ
製品となっています
でも、それ以前に、体の血の流れやリンパの流れを良くして、
食べた食材の栄養や効能がしっかり全身に回るように、、
そんな体を作ることが時にクスリやサプリよりも効果があると思うのです