NASCAR Cup Series、プレイオフも佳境に入りましたが、来季のチーム体制発表も佳境に入ってきました。この1週間ほどに出てきた情報をまとめてお送りします。いつもながら、Jayskiさんのページが頼りですが、自分なりに情報ソースにサイトに当たったり、補足情報を探したり、丸写しにならないように気を付けてます^^;

 

・ジョーンズがNo.43をドライブ

 

 ジョー ギブス レーシングを今季限りで離脱することになり、職探しを続けていたエリック ジョーンズ。2021年はリチャード ぺティー モータースポーツと契約することが発表されました。複数年契約と明らかにされています。NASCARの象徴的番号であるNo.43を背負ってカマロZL1 1LEで来季を戦うことになりました。RPMはダレル ウォーレス ジュニアが離脱して後任のドライバーを探していましたが、現在自由契約となっている選手の中では最も実力があると目されるジョーンズを後任に据えることになります。

 ジョーンズは2015年に僅か19歳でトラック シリーズのチャンピオンとなり、カップ シリーズにもスポット参戦するなど、ここまでJGRの秘蔵っ子という形でキャリアを築いてきました。カップ戦通算144戦で2勝、33回のトップ5フィニッシュを果たしています。単純に下部カテゴリーでの実績、カップシリーズでの結果だけを見れば、ウォーレスを上回る数字を残しており、来季でまだ25歳と伸びしろもある逸材なだけに、チームとしても低迷期を脱するきっかけとして良い人材ではないかと思います。

 また、クルー チーフはジェリー バクスターがウォーレスから引き続きの担当。バクスターは2013~2016年にトラックシリーズでカイル ブッシュ モータースポーツに在籍しており、直接の担当ではありませんでしたが、ジョーンズとは同じチームで仕事をしていました。

 

・新チームの名称決定

 

 一方新チームに移籍するウォーレスですが、マイケル ジョーダンとデニー ハムリンによる新チームの名称が『23XI Racing』と発表されました。読み方は『トゥエンティー スリー イレブン レーシング』となります。ジョーダンの現役時代の背番号である23と、ハムリンのカー ナンバーである11から名付けられたシンプルだけど文字数に比べて読むと長い名前ですw 

 先週の段階で、2311 Racing LLCという会社がノース カロライナ州に登記されており、23のカーナbbナート23XIというのが商標登録されていると判明。遡るとジョーダンがマネージメント契約をしているThe Sacks Groupという会社に行きつくため、チーム名は『23XI』に違いないと既に報じられていました。カーナンバーは言うまでもなく23番です。23でカムリというとどうしてもBK Racingが思い浮かんでしまって弱そうなイメージですが、この印象が一新される、といいですね(・∀・)

 発表にあわせて、チームの公式サイト、SNS等もいっせいに動き出したみたいですので、応援したい方は要注目です。

 

・ブリスコー加入を正式発表

 

 スチュワート-ハース レーシングは、引退するクリント ボイヤーにかわって、2021年にチェイス ブリスコーがNo.14に加入すると正式に発表しました。先週のカンザスでも勝利を挙げてXfinity Seriesで今季9勝、チャンピオンシップ進出も確定させた25歳のデビューが正式に決まりました。コール カスターとのチームの若手同士の争いも注目です。

 

・ラーソンの処分を解除

 

 パンデミックでシーズンが中断している最中、iRacingのイベント内で差別的単語をうっかり連呼してチームから解雇、スポンサーを失い、NASCARから出場停止などの厳しい処分を受けたカイル ラーソン。復帰に向けてプログラムに取り組んできましたが、NASCARはこれを受けて2021年1月1日にラーソンに対する処分を解除すると発表しました。ただし、その後も2023年までは引き続きプログラムに参加する必要があります。

 ラーソンは「NASCARのすべての人に心から感謝し、彼らのプロセスに感謝しています。過去6か月間に行った作業は、私に大きな影響を与えました。この機会を最大限に活用して、未来へ向かっていこうと思います。」

とコメントしました。

 差別発言が原因だけに、チームやスポンサーにとって契約という決断は簡単ではありませんし、ドライバーとしても、チームメイトのカート ブッシュに対して見劣りする成績であったことからやや評価を落としていたと思われますが、NASCARからのお墨付きを受けて動きを見せるチームはありそうです。元々は日系4世・西海岸出身でどちらかといえば多様性を象徴する存在になるはずだったドライバーなので、更生プログラムを通じた経験や犯した過ちを、日本で言えば『しくじり先生、俺みたいになるな』みたいな感じで積極的に発信できれば、信頼を取り戻すことができるかもしれません。ヘンドリック モータースポーツのNo.88の候補である、という噂も依然存在しています。

 

 

・GoFasはスポット参戦へ縮小

 

 新しいチームがある一方でこちらは残念な話題。No.32のGoFas Racingは2021年はスポット参戦になると発表しました。2021年は5~6戦の出場になる予定だとしています。既にコリー ラジョーイがチームを離れることが明らかになっていますが、来季のフル参戦がないことが要因だったのかもしれません。

 オーナーのアーチ― セント ヒレールは2つチャーターをいずれも共同の名義で保有しており、1つはウッド ブラザーズ レーシングと、もう1つはジョー フォークとの共同保有です。フォークは以前『サークル スポーツ』として活動していたチームのオーナーで、他チームと統廃合を繰り返した後にGoFasと連携していました。

 ヒレールはこのうちウッドブラザーズとの共同保有分は残す一方、フォークとの共同保有分は売却。そしてその購入者は、B J マクラウドとマット ティフトであると明らかになりました。マクラウドは今年、パンデミックにシーズンが再開されると突如新チームでの参戦を発表し、主に真っ黒なNo.78でエントリーをしていました。ティフトは2019年にドライバーとしてフロント ロウ モータースポーツからエントリーしていたものの、病気を理由にシーズン途中で離脱、そのままドライバーとしては引退状態となっていました。

 

 下位チームではありますが、この経済的苦境と2022年のNextGen Car導入に向けて色んな動きが今後も見られそうです。