NASCAR Cup Series

Bass Pro Shops/NRA Night Race

Bristol Motor Speedway 0.533miles×500Laps(125/125/250)=266.5miles

competiton caution on Lap30

winner:Kevin Harvick(Stewart-Haas Racing/Busch Light Ford Mustang)

 

 NASCAR Cup Series、プレイオフRound of 16最終戦ブリストル、ここでプレイオフ コンテンダーのうち

13~16位の4人が脱落します。そして今回ちょっと変わっているのは路面で、PJ1トラクション コンパウンドが

イン側に散布されてはいるものの、前日のXfinity Seriesのレースからあえて再塗布しないとNASCARが

決断したため、スタート時点から既にちょっとハゲています。

 

 ブラッド ケゼロウスキーとジョーイ ロガーノ、チーム ペンスキーの2台を先頭に500周の戦いがスタート。

デニー ハムリンとカイル ブッシュは車検に引っかかって後方からのスタート、ハムリンは既に次ラウンド進出を

確定させていますが、カイルは混乱に巻き込まれないように注意しないといけません。

 スタートではケゼロウスキーとケビン ハービックが抜け出しますが、ケゼロウスキーはちょっとルースなようで

動きに落ち着きがなく、周回遅れが出てきてわたわたし始めた18周目にハービックがかわしてリードを奪います。

30周目にコンペティション コーションが予定されていましたが、その直前にジミー ジョンソンと軽く当たって

リッキー ステンハウス ジュニアがクラッシュしコーションに。ステンハウスはジョンソンが大外まではらむと

考えたのに対し、実際のジョンソンは前にいる周回遅れを処理するために1台分外側に残したことで接触した、

という感じです。ブリストルでは起こりがち、そしてステンハウスは大破でリタイア、これも起こりがち。

こういう一発リタイアがコンテンダーにとって最も恐れる事態です。

 

 そしてこのコーションで全車ピット、マット ディベネデトーが2タイヤ交換のギャンブルで先頭に立ちます。

追い上げをはかっていたカイルは

ダニエル スアレスが邪魔で出れませんw 6つほど順位を失いました。

 41周目、同じ2タイヤのタイラー レディックがインに並んでリスタート、しかしイン側のレディックはトラクションが

全くかからず置いてけぼり。なぜイン側を選んだ(´・ω・`)

 Matt Dはすぐケゼロウスキーに抜かれたものの2位を維持。3位のロガーノもそこまでバランスはよくなさそうで、

当面耐えられそうな展開、ケゼロウスキーが逃げていったので実質クリーン エアーを得たような状態です。

 しかし、82周目にチェイス エリオットがロガーノを抜いて3位に上がるとすぐMatt Dの背後へ。このあたりから

外側のラインが機能し始めて、チェイスはこれを利用しながらMatt Dをかわします。外側はスタート直後から

カイルがせっせと一人で開発していたラインです。

 右側のタイヤが古い上にクリーンエアーも失ったMatt Dはこの後次々と車が押し寄せ苦戦。一方チェイスは

ケゼロウスキーも捕まえてしまい、107周目にリードを奪います。この頃速さを見せていたのは彼とカイルでした。

 結局ステージ1はチェイスが勝利、カイルが追いかけたものの届かず2位、Matt Dは12位でステージ ポイントを

得られず、ギャンブルは失敗に終わりました。ディベネデトーと同じくステージポイントが欲しいライアン ブレイニーは

さらに悲惨で、ステージ終盤にタイトがひどすぎてガタ落ちしてあわや周回遅れでした。

 

 ステージ間コーションのピットではカイル陣営のクルーが会心の作業&誰にも邪魔されずチェイスをかわして

先頭へ。2台とも外ラインを選んでステージ2が始まります。チェイスはリスタートに失敗して、イン側先頭の

アレックス ボウマンにうっかり抜かれてしまいましたが、ボウマンはショート ランでは今一つなのかすぐ2位を

取り返しました。ただスティント序盤でカイルに楽をさせてしまいました。カイルは大チャンス。

 ケゼロウスキーは無線の雑音が多すぎてクルー チーフとの連絡に失敗し、トラック バーを逆にアジャスト。

次のピットまで我慢するしかありません^^;

 

 ステージ2が折り返しを迎えたころ、ディベネデトーが緊急ピット、タイヤがダメで振動が増えてこれ以上

どうにもならん、とタイヤ交換。原因はどうやらルース ウィールだったようで、これで3周遅れになってしまいました。

この後ステージ残り40周あまりでマーティン トゥルーエックス ジュニアも振動を訴えて緊急ピットになりました。

そのトゥルーエックスが緊急ピットしてコースに戻ると、なんとそこにハムリンが追突

ミスった19に11が突っ込んでしまいました。「11に謝っといて!」とトゥルーエックス。カムリの鼻が潰れました。

あ、鼻と言えば、新型のBMWの4シリーズってグリルの鼻がデカくなって、なんか安来節躍る人みたいな

すんごい顔になってますね。どうでもいいですね、ハイ。

 ステージ残り17周となった234周目、CM中にコーション発生、バブル ドライバーの一人、ウイリアム バイロンが

追突でフロントを大破、ラジエーターを壊してリタイアとなります。スポッターは

「51がストレートの真ん中で止まってやがった」とお怒り。ジョーイ ゲイズがスロー走行していて

玉突き事故になったみたいですが、映像がありませんでした。

 

 リードラップ車両は全車ピット、周回遅れはウエーブ アラウンドが中心で242周目にリスタート。

カイルがリスタートで後続をちぎり、ハービックがこれに追随。僅かな時間ながらこの2人の争いとなる、

かと思いきや、その前に250周目にライアン ニューマンがスピンしてコーション。これでコーション下で

ステージ2は終了、ディベネデトーはここでフリー パスを得てリード ラップに戻り、首の皮1枚希望が繋がりました。

 

 

 さっきピットに入ったばかりなので上位はステージ間コーションをステイ アウト。カイルを先頭に

ファイナル ステージ開始。カイルは序盤リードを維持したものの、ハービックが281周目にカイルをかわします。

さすがはクローザー、このレース終盤にきっちり車を合わせてきました。

 そしてこのころケゼロウスキーに悲劇。パワー ステアリングが壊れて一気に失速。ブリストルをパワステ無しで

走れるはずもなく、ケゼロウスキーは34位でした。

 このステージも緊急ピットは続き、ボウマンとカート ブッシュがいずれも振動を訴えてタイヤ交換。

ボウマンはナットがちゃんと締まってて原因不明でした。カートはポイント当落線上ですが、ポイント13位の

コール カスターも順位が上がらず点差があるので、少々後退しても問題ない状況。ディベネデトーは

再度周回遅れになってしまい、残る不確定要素はブレイニーぐらいです。ブレイニーはようやくここに来て

セットがかみ合い始めトップ10圏内に入ってきましたが、今度はブレーキを使いすぎてまた順位を下げていきます。

みんなそろそろコーションが欲しいですが何も起きませんw

 ちょろちょろと苦しくなった車がピットに入り始めるものの、ここではアンダーカットを狙うよりも、ピットに入って

3周遅れになるリスクの方が高すぎて上位勢は動かず。ハービックはどんどん周回遅れを量産してとうとう

リードラップが6台となります。

 残り93周、ここでハービックがピットに入ろうとしましたが、これがまさかのコーションのきっかけになりました。

オースティン ディロンがピットに入ろうとしたハービックを避けようとしてジェームス デイビソンにぶつけてしまい、

デイビソンがクラッシュに見舞われました。ディロンはフリーパスの位置でしたが、コーションの起因の人は

規定によりフリーパス対象外なのでこのコーションのフリーパスは無し。

 419周目にリスタート、カイルはロング ランでハービックに敵いませんでしたが、ここは残り82周、万一タイヤが

ダメになってもリードラップ車両はどうせ6台しかいないし、リスクを負って攻めるなら今です。そして、

万一コーションが出るとフリーパスの位置にいるのはディベネデトー、こつこつ周回遅れなりにがんばってたら

気づいたらフリーパスの位置、周回遅れなんですが7位です( ゚Д゚)

 残り42周、周回遅れを使ってとうとうカイルがハービックをかわしリーダーへ。しかし残り31周、今度はカイルの

行く手を周回遅れのロガーノが猛烈に遮って邪魔になり、再びハービックがリードを奪い返します。

いつか仕返しが来るぞ・・・w

 残り23周、この2人の目の前でクリストファー ベルのタイヤが壊れてバリアにヒットしたものの2人は回避、

ノー コーション。ハービックはちょっとタイヤカスを拾ったか動きが怪しいところがあり、カイルがなおも

攻め続けますが、最後までカイルに隙を与えませんでした。ハービックがそのままカイルを引き連れてチェッカー。

とうとう今季9勝目、ブリストルでは2016年秋以来の3勝目です。

 今回目立ちませんでしたが、タイラー レディックはこれだけリードラップ車がいないレースで4位フィニッシュ。

ディロンは事故に出くわしたものの12位、リチャード チルドレス レーシングが好調を維持しています。

8~10位がクリス ブッシャー、ライアン プリース、マイケル マクダウルとノン コンテンダー、それもちょっと

珍しい顔ぶれがそろったのも注目点でした。プリースのトップ10フィニッシュは今季初めてです。

今回ロングランが多かったですが、トラブルなく周回遅れでもきちんと車を走らせ、コーションではきちんとした

判断を下すことが重要でした。

 そしてプレイオフからはコール カスター、ウイリアム バイロン、ライアン ブレイニー、マット ディベネデトー

の4名が脱落しました。残りは3000+プレイオフ ポイントにリセットされ、この状態でRound of 12が始まります。

https://www.jayski.com/

 

 

カイルは今日惜しいところまで行きましたが、リセットされたらボーダーの下です。

このラウンドはラス ベガス、タラデガ、シャーロット(ローバル)と、ラスベガス以外不確定要素だらけなので、

是が非でも一発で通過を決めてしまいたいラウンドとなっています。誰がこんな並びにしたやつはw

 

 そしてこのラウンドで脱落したMatt Dですが、序盤の2タイヤは良い挑戦でした。ステージポイント獲得と

紙一重でしたし、トラブルの多いブリストルですから、途中でコーションを拾えば丸儲け。

勝てば文句ないとはいえ、現実的にはステージポイントを得て、勝たなくても行ける位置に近づく必要が

ありましたから、判断ミスとは言えなかったと思います。ただルースウィールが余計でしたね。

 

 次戦はラスベガスです、その前にでかいニュースが飛び込んでくるわけですが、また別の機会に。