Monster Energy NASCAR Cup Series
Coca-Cola 600
Charlotte Motor Speedway 1.5miles×400Laps
                                     (100/100/100/100)=600miles
winner:Martin Truex jr.(Joe Gibbs Racing/
  Bass Pro Shops / Tracker ATVs & Boats / USO Toyota Camry)

 大忙しのレース三昧な週末。F1モナコ、インディアナポリス500、
だけでなくフォーミュラEとSUPER GTまで開催されていたわけですが、
締めくくりと言えるのがコカ コーラ600。
5時間以上の長いレースで観戦者の体力はもうゼロです
(実際にライブで全部見る人いるんだろうか・・・)
コカコーラをガブガブ飲んで耐えましょうw

 今年のレースはコーションが多発して細切れな600マイル、
制したのはマーティン トゥルーエックス ジュニアでした。

 PPはこのイベント最年少ポールシッターとなったウィリアム バイロン。
序盤レースをリードしますが、ステージ1は大荒れに。
 23周目にエリック ジョーンズ、48周目にマット ディベネデトーが
タイヤのトラブルでウォールに当たり早くもリタイア。
マットさん、今年は不運が多く、フル参戦ドライバーの中で
消化した周回数は下から4番目、距離ならワースト2位と走破率が
非常に低いです。走行距離最下位はマイケル マクダウル。
彼も本来完走率の高いドライバーのはずなんですけどね。

 74周目にはリーダーに浮上していたトゥルーエックスも
やはりタイヤのトラブルで軽くウォールに当たり、ここまで
トヨタ車が20周ほど走ると右前タイヤが壊れる、という状態が続きます。
 コーション多発ですが、このレースは600マイル、そして
タイヤのセット数は12セットまで、ということで、毎回
ピットに入ると足りなくなるかもしれず、目先の順位だけでなく
タイヤの温存も考慮して作戦が分かれ始めます。 
 そしてそのペース差からの接触がさらに2度発生。
結局コーション5回の荒れたをステージ1をブラッド ケゼロウスキーが
制しました。

 ステージ2もスモークやらブラッシュやらあるものの
運営がそろそろ飽きたのかグリーン。しかし
クリス ブッシャーがウォールにブシャーっと当たってコーション。
中断が多すぎてここまでまだ34台がリード ラップです。
 この後ブラッド ケゼロウスキーがリーダーでレースは進み、
ステージ中盤にサイクルがズレていた数台がピットに入り始めた
161周目、またJGRトヨタのデニー ハムリンがクラッシュ。
もう今日はこのチームの車ダメだなと正直思いました。

 189周目にはライアン プリースもクラッシュして
もうタイヤで何台壊れたんだという状態ですが、
最後のリスタートでアグレッシブな動きをしたケゼロウスキーが
結局ステージ2も勝利しました。

 ステージ2終了後にはセレモニーが入ります。
メモリアル デー、戦没者慰霊の日の開催で、各車は
任務中に亡くなられた方の名前をウインドウ ステッカーに掲げ、
星条旗をイメージした特別スキームをあしらうことが多いのが
このイベントの特徴。そこに今回は黙とうの時間も設けられました。
 日本では、いやそれ以外の国でもなかなか見ないでしょうが、
アメリカにとって軍とは「彼らが日々戦ってくれているおかげで
今我々の平和な暮らしがある」という信念が非常に強い、
という文化的な背景がこうした姿を作り上げていると思います。

 さてレースが再開されてステージ3、夜になっていよいよ
ここからが本番。レースの組み立てとしては、極端な話
日差しがあるうちは周回遅れにならない程度に我慢さえ
しておけばよく、とにかくこの気温・路面温度が下がった条件で
セッティングが合っていることが勝つための必須条件です。

 そしてここで合いだしたっぽいカイル ブッシュがレースをリード、
それを追うのは序盤に一回タイヤを爆発させているトゥルーエックス。
 一方序盤2ステージを制したケゼロウスキーは条件に合わず
リスタート順位が悪かったことも相まってトップ10圏外へ。。。

 251周目、トゥルーエックスがうっかり周回遅れの
ベイリー カリーを押して回してしまいコーション発生。
普通のレースなら確実にペナルティーです。。。
しかしこの後のリスタートでトゥルーエックスはリードを奪う
見事な自作自演状態でステージ3を制しました。

 コーション中にはこんな映像も
イメージ 1
マッハGOGOGO~(英語なのでマックファイブと呼びますね)

 ファイナル ステージ、トゥルーエックスと、ここに来て
合ってきたらしいチェイス エリオットが激しいリーダー争いを
繰り広げていましたが、カート ブッシュがスピンして弟を巻き添えに。
 リスタート後にもまたすぐにアクシデント、カイル ラーソンが
前を押していこうとして姿勢を乱し失速したことをきっかけに
後続が混乱し、最終的に
多重事故発生、今度はオースティン ディロン、タイ ディロン兄弟が
両方被害者になりました。

 324周目のリスタートからようやくレースが落ち着き
チェイスが今度こそリーダーの座を確保。
追うトゥルーエックスは右前から僅かに白煙を出しており
またタイヤ爆発フラグに思えましたが、じわじわと追い上げていって
343周目にチェイスをパス。

 レース残り50周を切ってきたので早い人から最後のピットに
入り始めた360周目、ハムリン、またもタイヤが壊れてクラッシュ。。。

 リスタートではトゥルーエックスはライン選択を熟慮。
ファイナルステージ開始時に2位のチェイスにインから
抜かれているのでインを選びたくもなりましたが、インだと
リッキー ステンハウス ジュニアという不確定要素が背後に来るので
やっぱり外を選択。

 そしてその選択は吉と出ました。トゥルーエックスが
逃げる一方、チェイスはバックストレッチでステンハウスに
抜かれてしまい後退。
 代わってジョーイ ロガーノとライアン ブレイニーの
ペンスキー勢が追いますが、ブレイニーはトラブルで緊急ピット、
そして直後の391周目にケゼロウスキーがやはりタイヤの問題で
スピンしてしまい、とうとう15回目のコーションとなります。

 周回数は残りわずかですがほぼ全車ピットへ。
しかしデービッド レーガンが何を考えたかステイ アウト、
ライアン ニューマンが2タイヤと1列目に不確定要素が入り、
2列目に4タイヤのトゥルーエックスとカイル。
リスタートからの動きが運命を握ることになります。

 そして396周目のリスタート、レーガン、ニューマン、カイルが
3ワイドを形成してターン1~2を通過、して立ち上がりで空いたインに
トゥルーエックスが潜り込んで全員パス( ゚Д゚)
後ろについてきたロガーノにお尻をつつかれて一瞬
危なかったですがそこを凌ぐとそのまま逃げ切り、
コカコーラ600での2勝目を挙げました。

 ハムリンはなぜか最後の最後に再びクラッシュ、
この人何回クラッシュするんだ^^;

 長丁場のレース、タイヤのトラブルがちょっと多すぎましたが
最後まで分からない面白いレースでした。
今年のパッケージがようやくNASCARの意図したレース展開に
なってくれて運営も一安心かなというところです。

 トゥルーエックスとコール パーンはきちんと最後に
合った車づくりをしていたので、やはり勝負強いなと
思わされました。ただ今回は一度タイヤを壊してるし
周回遅れの車両を壊してるし、白煙が出て何も起きなかったのは
運が良かったところも大きいので、勝って反省多しだと
思いました。
 ヘンドリック勢は逆に好材料が多いので、この後のレースで
期待が持てそうです。

 次戦はポコノ―、トリッキー トライアングルで
このパッケージはどういうレースになるんでしょうか。
元々あまり期待はしていませんけどね(´・ω・`)