Monster Energy NASCAR Cup Series
単に後ろにいる車がドラフティングで加速しただけではなく、
Auto Club 400
Auto Club Speedway 2miles×200Laps(60/60/80)=400miles
winner:Kyle Busch(Joe Gibbs Racing/Interstate Batteries Toyota Camry)
MENCS第5戦フォンタナ、新パッケージ初の2マイルトラックです。
前回、『400マイルのパレードは勘弁』と締めた気がしますが、
やはり概ねそういう展開になってしまいました。
優勝は2週連続でカイル ブッシュ、これでNASCAR3大シリーズの
通算で200勝を達成しました。
Rewindはテロップ出てますが、またフルの方はテロップが
お休みしていて周回数すら分かりませんでした(´・ω・`)
PPはオースティン ディロンでしたが、発熱があるようで
体調が悪く、ピットではコール カスターが代走で待機。
ディロンはスタート直後にリードを失い、やがてステージ1は
カイルの独壇場。ステージ終盤にタイ ディロン、そして
オースティン ディロンと立て続けにタイヤの問題か
スロー走行となり、兄ディロンの撒いた部品でコーション。
これで残り1周だけのステージとなり、デニー ハムリンは
ステイ アウトしてバンバン抜かれてい、く途中でまさかの
アクシデント発生でまたコーション。
ステージ勝利はカイル、ハムリンは3位で結果的には得しました。
新パッケージでは、どうも最高速が従来の200mphごえから、
180mphを超えたあたりにまで遅くなったようで、
その代わりにターンはちょろっとスロットルを戻す程度。
リスタート直後はどのラインでも走りたい放題ですが、
それでもやはり1500kg越えの巨体をダウンフォースで抑えて
走らせているので、タイヤが減るとタイムが2秒ほど
低下しているようです。
ステージ2もカイルはほぼ誰も寄せ付けずステージ勝利。
ロングランでもタイムが安定していて、ライバルより後から
ピットに入ったのに、アンダーカットされるどころか、ピット作業と
トータルでむしろ引き離すという異次元の速さ。
ところが異次元に速すぎたのか、ステージ2後のピットで
なぜかスピード違反(´・ω・`)
これで代わってブラッド ケゼロウスキーがリードして
ファイナル ステージが始まりこれまた単調な展開に。
このステージもピットは1回だけなので、カイルは
賭けでコーション待ちのステイアウト。それもそろそろ限界かな、
という164周目、バッバ ウォーレスのタイヤが壊れてコーション発生、
カイルの賭けは大成功です。
僅かしかいなかったリード ラップ車でなぜか
ライアン ブレイニーだけステイアウトして残り31周でリスタート。
後ろからケビン ハービックがあんまりうまく押せずすぐに
抜かれます(´・ω・`)
この後しばしケゼロウスキーとジョーイ ロガーノが
全くオーダー無しと思われるチームメイト同士の争いを
見せてくれますが、内圧が上がって来たカイルがこれを捉えると
もはや手が付けられず。
そのまま逃げ切って、全ステージ制覇で”200勝”を達成しました。
レース中、何度かサイド バイ サイドで争っている車を、
その後ろにいたもう一台が抜き去る場面がありましたが、
あれも空力の影響です。

サイド ドラフティングの影響で、通常は上の図のように
流れている空気が、並んだことで、下の図のように
お互いに自身や相手の車体側面を流れている気流が曲がって
スポイラーへと導かれてしまい、そのスポイラーも去年より
バカでかいので大きな抵抗を生み出しお互い失速している、
という部分も大きく関係しています。
パワーのないエンジンになったため、抜きに行っても抜き切る前に
横並びでこうなってしまい、お互いに遅くなっている場面が
多く見られました。
今までのレースなら、トップ争いなんて少々バトルしても
こういう高速レイアウトならお互いに得意なラインを使いながら
争うのでそんなにガクンとペースが低下することは
無かったように思いますが、新規則だとサイドドラフトを
使いに行って、やり返して、挙句並んだりするので
ガクッとペースが落ちている印象を受けました。
また、解説によれば、タイヤの内圧が低いときに、
特にここのようなバンピーで高速なトラックを走ると、
やはりスティント序盤はひび割れた舗装などでタイヤを
傷めつけて後々破損のリスクも生じるため、内圧が低い間
いかに我慢するかも大事な要素、とのこと。
カイルは恐らくかなり低めの内圧で、リスタートでの
切れ味を捨ててでも、ロングで速く走れるようにきちんと
車を仕上げて綺麗に乗っていたものと思われます。
本当にすごいドライバーになってきましたが、はて
新規定でレースが面白くなったかと聞かれると今週もまた
疑問符がついたと言わざるを得ない展開でした。
あ、カイルと言えば、MLBの日本での開幕戦を見ていたら、
カイルも出ているスープラのCMを見ることができました。
中嶋 一貴が英語でしゃべってるあたりをみると世界共通の
CMっぽいですね。セバスチャン ブエミあたりはFEでは
日産のドライバーだから結構複雑な気もしますが、カイルはもう
ここ十何年はゴリゴリのトヨタですし、レース用のスープラに
CM出演者の中で一番乗ってるのも現状カイルですから、
もっと主役にしてもよかったのに、とか勝手に思う
NASCARファンでありました。
次戦はマーティンズビル、やっとNASCARらしいレースが
見れそうです。