Monster Energy NASCAR Cup Series
Ford EcoBoost 400
Homestead-Miami Speedway 1.5miles×267Laps
                                                       (80/80/107)=400miles
winner:Joey Logano(Team Penske/Shell Pennzoil Ford Fusion)

 MENCS最終戦ホームステッド。いよいよ2018年のチャンピオンを
決める最終戦になりました。
日テレG+が生放送なのでデイトナ以来のG+観戦ですw
レースは最後まで誰がチャンピオンになるか分からない
白熱したコンテンダーの争いとなりましたが、最後の
コーションが運命を大きく左右し、ジョーイ ロガーノが
初のチャンピオンに輝きました!チクショー―――!!!(アンチの気持ちを代弁)

 コンテンダーのスタート順位は
カイル ブッシュ 2位 
マーティン トゥルーエックス ジュニア 3位
ジョーイ ロガーノ 5位
ケビン ハービック 12位

 コンテンダーではないデニー ハムリンがPP。しかし
チームメイトが予選2位なので、ハムリンは1番ピットをわざと選ばず
有利な位置をカイルにプレゼント。
 スチュワート-ハース レーシングはここでようやくコンテンダーが
一人に絞られたのでピット クルーを入れ替えて優秀な人を
ハービックに集結。総力戦です。
 なお、ハムリンは来季クルー チーフがマイク ウィーラーから
別の人に交代することになりました。

 ステージ1、ハムリンはカイルに順位を譲る、ことはなく
ゴキゲンにレースをリード、トゥルーエックスは序盤あまり
良いペースではなく順位を下げる一方で、ハービックは逆に
次々と順位を上げ、30周を経過したころには
カイル、ロガーノ、ハービック、トゥルーエックスが2~5位に集結。
やっぱり最終戦はコース上で全員が争う展開になるように
できてるんですね(@_@)

 アンダー グリーンでのピット サイクルになると、コンテンダーでは
トゥルーエックスだけタイミングを遅らせて順位を失います。
作業もイマイチです。
 一方ハービックはピット前に2位まで順位を上げると
ピット後にハムリンを抜いてリーダーに。ハムリンは
アジャストし損ねたのかここから急にトップを争う競争力を
失って後退していきました。
 逆に元気なのがお馴染み『ザ・ミニ四駆走法』のカイル ラーソン。
壁すれすれを走ってコンテンダーをぶち抜いて行き、
ステージ2位でチェッカー、勝利はハービックでした。


 ステージ間コーションのピットではカイルがせっかくの1番ピット、
なのに作業でミスが出て順位を失います。
 ステージ2はハービック、ラーソン、トゥルーエックス、ロガーノの
並びでリスタートしますが、ラーソンがハービックを抜くと、
そのラーソンよりもロガーノが速くロガーノが91周目にこの日
初のリードを記録します。
 しかし周回を重ねるとラーソンがまた鬼の速さでロガーノを抜き、
ハービックにも抜かれて後退。
 どうやらロガーノはショート ランでは速いけどタイヤがもたず、
逆にハービックはロング ラン向け。
そしてラーソンのミニ四駆走りは、ロングランでは圧倒的な一方、
タイヤの新しいスティント序盤はインを走る他のドライバーの方が
相対的に速い、という構図が見えてきました。
まあラーソンはチャンピオンに関係ないので、コンテンダーの人は
無視して先に行かせれば問題はないんですが。

 トゥルーエックスも徐々にアジャストしてきた、というより
たぶん最初から日が傾きだしたこの時間に向けての
セッティングをしていたと思いますが、ロングランでハービックと
引けを取らないようになってきて上昇。
カイルはショートランが抜群に速いわけでもなく、ロングランでも
劣っているので、1番ピットを生かして前に出ないとちょっと
自力では厳しそうな感じがしてきました。

 139周目にデブリーでコーションとなり、全車ピットから
145周目にリスタート。ここはハービックvsラーソンの展開で、
最終周にラーソンが大外から抜いてステージ勝利。
イメージ 1
ゲームでもこんなスレスレ走れない(´・ω・`)
実際、壁から車に押し返す力が空力的に働いているらしいので、
ゲームだと再現できないんですよね。

 ステージ間コーション、カイルは無線でリアの不安定さを訴えています。
ここでロガーノが、特にここ最近目立っているピットでの大逆転を見せ、
ハービック、トゥルーエックス、カイルの順でファイナル ステージが
始まることになりました。

 飛び出したロガーノに対し、トゥルーエックスとハービックが
落ちてくるの待ち、という感じの展開になりますが、
ここにまたミニ四駆が登場します。
 ところがCM中の193周目、トゥルーエックスの車載映像にまた
ラーソンが近づいてきたので「なんかペース落ちたな」と
思ったらなんと壁に当ててタイヤ破損の模様。
急失速してコーションとなりました。外走りの最大の悩みは
リスク許容度がほぼゼロなことです。

 残り68周、ロガーノとトゥルーエックス、という因縁の1列目で
リスタート。サイドドラフトを活用して攻略を試みるトゥルーエックスを
一旦は退けたロガーノでしたが、やはり周回数が増えると
トゥルーエックスに有利となり、218周目にトゥルーエックスが
とうとうレースをリード、差を築いていきます。 
イメージ 2
スポッターのクレイトン ヒューズからお馴染みのコール
「ニュー リーダー、78、カモン」
この後クリス ブッシャーのタイヤがブシャーっとなりますが
コーションは無く残りは40周を切って最後のピットサイクル到来。
 しかしレースはそう簡単に終わらないもので、ここで
トゥルーエックス陣営は作業に手間取り、2秒以上離していた
ロガーノと同時にピットに入りながらピット内で逆転を許す痛恨のロス。
 しかしそのロガーノを、1周前に動いていたハービックが
アンダーカット、ここからロガーノの攻撃を凌いで退け、
チャンピオンに向けて大きく前進していきます。

 一方、もはや普通には勝てそうにないカイルはピットに入らず
コーションを待つ作戦。
 残り21周、トゥルーエックスもロガーノを抜いて2位となり、
ロングランで強い本命2人が1.3秒差。
カイルももう5秒前方で、今すぐ誰かの自爆装置でも起動しないと
絶望的。でも世の中そんなうまいこといk、、、コーション出た!
しかもチームメイトのダニエル スアレス!?自爆装置押したか!?w
イメージ 3
 実際にはスリー ワイドからデービッド レーガンがブラッド ケゼロウスキーに
軽く接触し、それがさらにスアレスを押していました。
しかし見かけ上は、もうこのままロングランでは希望の芽が無い
ロガーノとカイルのチームメイト同士が助け舟を出したみたいに
なっています^^;

 これで全車ピット、カイルはここで作業も決めて先頭のまま
ピットを後にし、トゥルーエックス、ロガーノ、ハービックと
コンテンダーが続いて残り15周でリスタート。

 カイルは4速に上げるあたりで異様にトラクションのかかりが悪く
トゥルーエックスがリード、弾丸ボーイのロガーノが
これに続くと、ロガーノの速さが勝って残り12周でリード。
ロガーノのここまでの傾向からすると、15周という距離は
ペースが落ちるよりも前に走り切れる距離で、トゥルーエックスは
なんとか食い下がろうとしますが1秒以上にまで
差を広げられます。
 もはやトゥルーエックスもお手上げか、最後にはリードを
2秒以上にまで広げたロガーノ、そのまま逃げ切って
2018年のチャンピオンを獲得しました。

 28歳のロガーノ、カップ シリーズとして33人目のチャンピオンで、
20代でのちゃんは1990年以降ではケゼロウスキー、カート ブッシュ、
ジェフ ゴードン以来4人目(ゴードンは20代で3回チャンピオン)で、
歴代でも13人目です。33人のうち13人というと快挙なのか
普通なのかちょっと微妙ではありますが^^;
 ちなみに最年少チャンピオンは1950年に23歳7ヶ月15日で
獲得したビル レックスフォードという選手です。

 チーム ペンスキーにとってもケゼロウスキー以来2度目の
チャンピオン輩出、またカップ戦でチームとしてはこれが111勝目。
22番のロガーノにとっては妙にゾロ目が多いです。


 一旦はハービックvsトゥルーエックスで決まり、という
流れで、実際コーションが出ずにあのまま2台で残り20周を
走っていたらどっちが勝ったんだろう、という興味もあり、
一方で実際に起きたのはコーションからの短距離戦。
どちらに転んでいても見どころがあり、全く退屈しない3時間でした。
録画して夜に見ましたが、正直疲れていて寝そうだったのが、
寝ずに最後まで見れたのも素晴らしい展開のおかげです。
 ラーソンがずっと走っていれば、ほどほどの邪魔になって
またいいアクセントになったんじゃないかとも思いますが、
カイルはまあやや圏外だったとして、他の3人はそれぞれ
車の仕上がり、スタイルに個性が出ていて、レース中に
全くといっていいほど、『順位が安定して実力なりの順位で変わらない』
ということが起こらず、観戦したお客さんも満足できる
内容だったと思います。
 トゥルーエックスの仕返しを期待した人も多かったでしょうし、
実際あのランが25周なら、ロガーノが落ちてきて、良い感じに
最後の最後に追いついて、コツンで決着したかもしれません。
そうさせなかったロガーノの爆発力の勝利です。

 去年の、規定違反でペナルティーを食らった後のどん底の
状態からよく戻したなと思いますし、そこには新加入した、
自分と似たスタイルのライアン ブレイニーの加入、3台体制の
データ面のメリット、といったあたりもおそらくあったと思います。
 マーティンズビルでのトゥルーエックスとの争いを含め、
このプレイオフの争いは記憶に残るものとなりそうです。
さらにアンチも増えたでしょうが、カイルやケゼロウスキーのように
ちょっとずつ角が取れるのか、悪童一直線か、彼の
今後の振る舞いにも注目です。