Monster Energy NASCAR Cup Series
Can-Am 500
ISM Raceway 1mile×312Laps(75/75/162)=312miles
winner:Kyle Busch(Joe Gibbs Racing/M&M's Toyota Camry)

 MENCS プレイオフ、いよいよ最終戦のコンテンダーを決める最後の一戦
フェニックスです。
 ISMレースウェイはリニューアルを完了し、スタート/フィニッシュの
位置が移設されました。
クリックすると新しいウィンドウで開きます
ISM Raceway公式サイトより

 新しいグランド スタンドが設けられ、ピットも移設。
従来は、写真上部の長い直線がフロント ストレッチでしたが、
これが左下の部分、従来のターン1とドッグレッグの間にあたる
部分へと動きました。
 これにより、従来であれば、フラットなターン1を抜けた後に
ドッグレッグに下りていって車が広がる光景が見られましたが、
リニューアル後はスタートするといきなり広いドッグレッグに車が
散らばるという独特の設計になりました。

 レースは前戦でケビン ハービックがまさかの車検違反により
誰が進出するのか最後まで分からない展開となりましたが、
結果的には順当なメンバーがチャンピオンを賭けた最終戦に
挑むことになりました。
 なお、ハービックのクルー チーフには、昨年カート ブッシュと
組んでいたトニー ギブソンがついています。
デイトナ500で勝った後の喜び具合が印象的な恰幅の良いおじさんですね。

 PPは一人だけここの近道を走ってるらしいハービック。
またテロップが出ないので焦りましたが、1回目のCM後に復活^^;

 ずっとチェイス エリオットとの1秒ほどでの鬼ごっこが続いたまま
レースは進行、勝たないと厳しいチェイス、どこかで仕掛けるか?
という状態のままステージ終盤、なんとハービックが残り3周で
右前をパンク( ゚Д゚)
ロング ランでビードが溶けたようで、この先はマネージメントが必要です。
 これでチェイスがステージ勝利、ハービックはパンクした上に
ピット クローズ後のピットとなり、1周遅れのフィールド最後方から
ステージ2を始めないといけないことになりました。

 ステージ2、チェイスとカートの1列目でリスタート。
カートとハービックはレース前の時点で3点差で当落線上を
争っており、なおかつ、チェイスがリードしていて、
マーティン トゥルーエックス ジュニアも不調でトップ10圏外で
ステージ1で加点なし。こうした状況が絡み合って、ステージ2開始時点では
カートとチェイスが勝ち残り、トゥルーエックスとハービックが
脱落するという状況になっています。
 なお、トゥルーエックスは来季からジョー ギブス レーシングの
19番に乗ることが正式に発表されました。
ダニエル スアレスはシートを失いました。

 そのステージ2はチェイスをカートが抜いてリーダーに。
チェイスはロング ラン重視なセットで、ピットでもアジャスト無しで
出ていっていました。
 CM中の96周目、ジョーイ ロガーノが左リアのバーストでクラッシュ。
これでハービックはフリー パスを得てラップ バックに成功します。

 上位はステイ アウトで、リスタート後ブラッド ケゼロウスキーも
チェイスを抜きます。チェイス君ややタイトでショート ランに苦戦気味。

 134周目、今度はコンテンダーのクリント ボイヤーがこれまた
右リアのバーストでクラッシュ、戦線を離脱しました。
 リスタート即バンクを下りてドッグレッグにガツンと着地する
この新しいレイアウト、ひょっとすると、内圧が低いときに
サイド ウォール部分を傷めてしまうのかもしれません。

 これで多くはピットに入り、苦戦するトゥルーエックスは
なんとかステージ ポイントを得ようとステイ アウト。
そしてここでまたも衝撃の展開、なんとカートが
『ペースカーを抜いた』ために1周ペナルティーとなります。
ドライバーはピット出口で良い順位を得るため、速度制限が無い部分で
可能な限り後方と差を築こうとしますが、どうもフェニックスの
形状はドライバーにとって位置関係が見づらいらしく、以前も
同じ違反が連発したことがありました。
カート、大逆転勝ち残りの展開が、まさかの周回遅れに。

 141周目、ステージ残り10周のシュートアウトは、4タイヤの
カイルが9位から1周で4位に上がると、あっという間に
トゥルーエックスまで捉えてステージ勝利。
2位ブラッド ケゼロウスキーに続いてトゥルーエックスは3位で、
欲しかったステージポイント獲得。ハービックも4位で貴重な
7点を得て、ステージ1でカートにつけられた点差をチャラにした形です。


 ステージ終了後、ついさっき4タイヤを入れたばかりの
カイル、ケゼロウスキー、デニー ハムリン、今度こそ見納めかも
しれないマット ケンゼスがステイアウト。
カイルがレースをリードします。

 しかしピットに入って2タイヤで5位リスタートのチェイスが
じわじわと順位を上げていき、224周目にリーダーに。
ポイントでは圏外のチェイスが勝つとマズいのはハービックで、
このままでは脱落をしてしまいます。

 226周目あたりからステイアウト組を中心にピット、ハービックや
エリック アルミローラもここに合わせたタイミングで入りますが、
なんとピット サイクルの途中の229周目に、カップ戦の決勝は
初登場のターナー ベリヒルがスピン。
エイプロンにいたし何も壊れてないのでコーションは出ない、
かと思ったらやっぱり出てしまいました。
これでピットに入った組は大損、ハービックはウエーブ アラウンドで
ラップバック、そしてカートはフリーパスを得て同じくラップバック。
とりあえずリード ラップでリスタートできますが、後方で
似た位置からの走行となります。

 そしてピット、ペースカーを追い越さないよう注意喚起を受けて
ピットに入ったチェイス君、、、でしたが、なんと速度違反( ゚Д゚)
もうわけが分からんw

 236周目のリスタートはケゼロウスキー、ライアン ブレイニーの
並びでしたがブレイニーはオーバーヒートですぐに失速しそのままリタイア。
現時点でカートとハービックが1点差を争う攻防でちょうど今
2台並んでの走行。タイブレイクはハービックが握っており、カートは
ハービックとの間に2台を挟めばポイントで逆転、という展開で
ハービックとしても油断はできませんが、ちょっと焦ったのか
バトルの過程でデービッド レーガンを押してしまいレーガンスピン。
コーションを呼んでしまいます。

 245周目にリスタートも、263周目にリッキー ステンハウス ジュニアの
ブレーキが壊れたようで炎を上げながらクラッシュ。
ここでカートは、このまま走っていてもハービックとの点差は
埋められない、とステイアウトの賭けに出ます。
ピットがオープンとなって各車が作業を終えた後、オイル処理のため
赤旗となりました。

 残り44周、またカイルが9位リスタートから誰もいないインを
暴走して一気に順位を上げる中、ハムリンとカートが接触
ハムリンと壁に挟まれたカート、そのままアクセルを踏み続けたら
ハムリンがスピンし、事故って弾かれたカートがあろうことか
チェイスを撃墜( ゚Д゚)

 一瞬にして、ハービックの脅威となっていた2台が脱落、
そういえば去年チェイス初優勝を奪ったのもハムリンの無謀な
突撃でしたが、間接的とはいえ今回もハムリンは起因ということで
チェイスのファンはもうハムリンの顔も見たくないかもしれません^^;

 もうポイントで心配することが無くなったハービックですが、
唯一の懸念はエリック アルミローラ。彼が勝つとハービックは
脱落してしまうため、チームメイトでありながら、意地でも
前に行かせてはいけない状態になります。
しかもアルミローラはタイヤがやや新しいためペースが速いです。

 残り37周、エリック ジョーンズがリーダーで、タイヤが古いながら
あえての外リスタートからの外ラインでカイルに対抗しますが、
さすがに粘り続けられるはずもなくカイルがリーダーに。
 286周目にアレックス ボウマンがエンジンのトラブルから
クラッシュしてまたもやコーションとなります。
オイル処理でまた赤旗です。

 これでリスタート オーダーは弟ブッシュ、カイル ラーソン、
ハービック、アルミローラ、のはずでしたが、なんとラーソンが
ルース ウィールでコーション中にピット。これでハービックが2位、
アルミローラが3位。カイルはリスタートで有利なインを選ぶため、
ハービックはアウト、そして3位のアルミローラはインとなってしまい、
ハービックの懸念が現実のものとなりつつあります。

 残り20周でリスタート、アルミローラはインから2位となり、
カイルを抜けばまさかの大番狂わせ。しかし、コースに撒かれた
スピーディー ドライに乗ってグリップが低下したのか
リスタート2周目にミス。カイルを追いきれません。
その後ベリヒルが本日2度目のアクシデントでまたコーションです。

 アルミローラにとっては、再び機会が訪れた一方で、今度は
アウトからのリスタートになってしまいます。
 残り12周、蹴り出しで遅れたアルミローラ、取り返そうと
頑張りすぎたかターン3では突っ込みすぎて、彼よりも
タイヤが新しいケゼロウスキーに抜かれ万事休す。
 カイルがそのまま逃げ切り、ホームステッドへ向けて
良い流れを手にしました。


 正直、カイルとすれば、ハービックが残るよりアルミローラが
残った方がチャンピオンを争う上でのライバルを減らすことができるので、
わざとイン側でハービックを鬼ブロックし、外のアルミローラを
逃がせて勝たせる、という高等戦術もあるのかな、と思いましたが、
普通にレースして普通に勝ちましたね、さすがに無理か^^;

 また、ハービックを蹴落とす、という点では、ロガーノは
早々にリタイアして、既に進出を決めているので妙に
ニコニコインタビューを受けていましたが、彼のクラッシュで
ハービックがラップバック、ステージ2で4位という結果に繋がりました。
タラレバはありませんが、もしステージ2もロングランなら、と
想像すると、ハービックは苦しい立場になった可能性もあり、
ひょっとするとあのスピンは結果的にホームステッドで
ロガーノを苦しめる遠因となるかもしれません。

 あらためて、最終戦でチャンピオンを争う4人は
イメージ 1
左から
ジョーイ ロガーノ(チーム ペンスキー/フォード)
カイル ブッシュ(ジョー ギブス レーシング/トヨタ 2015年チャンピオン)
マーティン トゥルーエックス ジュニア
      (ファニチャ― ロウ レーシング/トヨタ 2017年チャンピオン)
ケビン ハービック
    (スチュワート-ハース レーシング/フォード 2014年チャンピオン)
 
 今年もシボレーがいないYO!\(^o^)/    
ロガーノ以外はチャンピオン経験者です。
現行プレイオフ制度になって以来、全て最終戦は
コンテンダーが優勝してチャンピオン、書いてる時間で言うと
昨日開催されたCamping World Truck Seriesでも、
ブレット モフィットが優勝してチャンピオンになりました。
さあ、今年のチャンピオンは誰になるんでしょうか?
日テレG+で生放送です(^^♪