Monster Energy NASCAR Cup Series
First Data 500
Martinsville Speedway 0.526miles×500Laps(130/130/240)=263miles
winner:Joey Logano(Team Penske/Shell/Pennzoil Ford Fusion)

 MENCS at マーティンズビル。日テレG+の方ではどうなっていたか
分からないんですが、YouTubeの配信は極めて困った事態に
直面することになりました。。。。。テロップがねえ!!!!!
 レース リワインドではきちんと出ているし、当然NBCの放送でも
出ているので、NASCAR側の不手際でテロップを消してしまったんだと
思うんですが、オープニングのRunnin’ down a dreamの映像も無いし、
CM中は集音マイクも切られてるし、NASCAR non stopでも
ノンストップ仕様にならないし、
(NBCの現地放送で、レースとの2画面になっているCM時間帯のこと、
 配信でもノンストップの際には引き続きコース上の車を追いかけるが、
 ノンストップ以外は基本的に固定カメラと車載カメラしか使われない)
CM明けに使う映像のカメラに先回りして切り替わるからやたら
空撮映像が映ってくるし、当然今何周目なのかも分からん(+_+)

 ただレース終盤のバトルにだけはテロップいらず、
マーティン トゥルーエックス ジュニアがとうとうショート トラックで
初勝利、、、になる寸前、そこにパンチをお見舞いした
ジョーイ ロガーノが優勝し、ホームステッド行きを決めました。
 PPはカイル ブッシュ。スタートからチームメイトのデニー ハムリンと
ともにレースを引っ張ります。
30周目にハムリンはカイルをパス、13年連続勝利のために
得意のここで勝ちたいハムリン、でもコンテンダーのチームメイトが
相手となると、ちょっと難しい判断も迫られそうです。
カイルもロング ランを意識して無理に争っていない様子。

 43周目、今季初登場のジェブ バートンがスピンしてコーション。
ここで全車ピットに入ってスタートのタイヤを捨てます。
トゥルーエックスは車検に引っかかって予選タイム無しで
33位からスタートしていましたが、混雑したピットで
バックを余儀なくされて時間を失います。

 71周目にはジミー ジョンソンが接触でスピン。ジョンソンは
今季限りでLowe'sがスポンサーを離れますが、来季から2年の
契約でAlly Financialという金融会社がスポンサーとなることが
発表されました。アリーはかつてはGMACと呼ばれていた企業、
そう、ジェネラル モータースの金融子会社で、金融危機後に
売却されたあの会社です。GMACはかつてはヘンドリックの
25号車なんかのスポンサーを務めていたので、そういう意味では
『帰って来た』感じもあります。

 ここでは後方の車両だけピット、カイルは最初のコーションで
リードを取り返したものの、ロングランではハムリンが優位なようで
CM中の115周目にリードを奪うとそのままステージ勝利を挙げます。



 ステージ2、ピットでリードを奪ったロガーノがレースを引っ張ります。
結果的にこのステージはコーション無しの長い戦いとなり、
2位だったカイルを再びハムリンが捉える展開。
ハムリンはステージ最終盤にロガーノも捕まえて連続ステージ優勝&
多少なりともライバルの得点阻止に挑みます。
 そんな2人の前にいるのはジョンソンとケビン ハービック。
周回遅れを逃れようと元チャンピオンどうしが争いつつロガーノの
行く手を阻み面白いことになりますが、最後は鼻差で
ロガーノがステージ勝利、ジョンソンはギリギリでリード ラップを維持、
ハービックはフリー パスを獲得しました。


 終盤にはオースティン ディロンとリーガン スミスがいずれも
タイヤのビードが溶けたと思われるブローでピットに入りますが
コーションにはなりませんでした。しかし、やはり攻めすぎて
ブレーキを酷使すると、それが原因でタイヤが壊れる、という
リスクがあることを各陣営改めて意識したと思います。
 そして、雨雲レーダーから、30分ほどしたら雨が来るのでは?
との話になり、とにかく早く前に出ないといけない雰囲気も
漂い始めました。

 このステージ中に話題になったのが、チェイス エリオットの
給油を担当しているヘンドリック モータースポーツのジョン ジャニノート。
彼はこのレースの少し前に、
『1時間に最も多くの台数の車に給油した』ことでギネス世界記録に挑戦し
148台という新記録を達成、後に正式に記録として認定されました。
彼はUNLV(ネバダ大学ラスベガス校)ではフットボールをしており、
カロライナ パンサーズのキャンプに参加したこともある選手だった、
そうです。給油する人はとにかく重たいものを持つ体力がいるので
元フットボール選手、なんてのはけっこういると思います。
レースは筋肉や!!

 
 ファイナル ステージ、ロガーノ、ハムリンの後に、とうとう
後方から挽回して来たトゥルーエックスが登場。
ロングランで速いトゥルーエックスはロガーノを捕まえ、
とうとうインにノーズを突っ込むようになり始めます。
今何周目だかもよく分かりませんが、これでとうとう逆転か、
と思われた矢先、366周目にウィリアム バイロンがスピンしてコーション。


 トゥルーエックスは先頭でリスタートしたものの、ショート ランでは
ロガーノが有利でリードを奪います。
なんとかロングランの展開になってもらいたいトゥルーエックスですが、
382周目にティミー ヒルの車が壊れてオイルをまき散らしつつ出火。

397周目にもカイル ラーソンの車が壊れてまたオイル&コーション。
ショートランが続きます。

 415周目、トゥルーエックスは2位リスタートからインに下りる
隙間が見つからず6位まで後退。代わってブラッド ケゼロウスキーが
2位になると、自らは前ラウンドでプレイオフから脱落したにも
関わらず、チームメイトに容赦なくアタック。418周目にリードします。
さらにハムリンも2位に浮上しましたが、直後ジョンソンと
クリント ボイヤーが絡んでボイヤーがスピン。
ロングランで強い人たちが、強みを発揮できない展開が続きます。

 残り37周、ピットで再びリードを奪い返したロガーノと
ケゼロウスキーがリーダーを、カイルとトゥルーエックスが
3位を争う展開。
 トゥルーエックスはカイル、ケゼロウスキーと攻略して
ロガーノの背後に迫り、残り10周あたりからはノーズをインに
入れて行きます。ロガーノは外ラインで必死に抵抗し、
一進一退の攻防が続く中、とうとう残り2周のターン4で抜いて
サイド バイ サイドでホワイト フラッグ。
 ターン1~2で完全に抜いて、、、しまうと最終ターンで
何が起きるかは考えるまでもありませんでした。
 ロガーノ、力業で優勝、トゥルーエックスは3位でした。
トゥルーエックスは最後までフェアーなレースを心がけており、
解説のデイル アーンハート ジュニアも
「彼が可能な限りクリーンにレースしていることに驚いた」と話すほど。
 ただ、ロガーノにそんなものは当然通じませんでした。

 トゥルーエックスとしては、わざとロガーノを破壊するにしても、
ホワイトフラッグが出てからでないとコーションになって、
リスタートで自分が破壊される確率が100%なので、その
タイミングで並んでいた時点で選択肢は限られていました。
わざとターン1でアンダーを出してロガーノに幅寄せするぐらいしか
できることはなかったのです。
逆から言えば、ロガーノはターン3のブレーキングで押せばいいと
割り切っているので、ターン1でさっさと諦め、きちんと
ブレーキングで背後に付けるようなラインを選んでいました。
 厳密に検証すれば、ターン4の立ち上がりを完璧に決めていれば、
ロガーノはサイド プレスまではしていなかったので鼻差で
逃げれないこともない位置関係でしたが、あれだけリアが暴れれば
トラクションがかからないのは仕方ありません。

 後ろにいたカイルも無線で
「ふざけた攻撃だ!これがこのクソフォーマットだよ!」
ただ、ロガーノはかなりの敵を作ってしまったので、
ホームステッドで、権利の無い誰かさんに当てられて終わっても
文句は言えないし誰も庇ってくれない状況を生み出したのは
間違いなさそうです。

 今回はショートの速いペンスキーとロングで速いJGRの
争いで、結局終盤にショートランが多かったこともロガーノの
追い風になりました。
 タイ ディロンが終始10位あたりを走行し、15位でフィニッシュした、
というのは個人的に特筆すべき点だったと思います。
実はディロンは周回数/走行距離だけならトゥルーエックスよりも
多く走っています。

 さて、テロップがないせいでさっぱりポイントのことも
分からない状況でしたが、レース後の順位は

1   Joey Logano     win
2   Kyle Busch    4104  +46
3   Martin Truex, Jr.  4083  +25  
4   Kevin Harvick    4083   +25 
5   Kurt Busch    4058  -25  
6   Chase Elliott    4052  -31 
7   Clint Bowyer    4041  -42  
8   Aric Almirola    4033  -50

 やはり手持ちのプレイオフ ポイントが大きく影響して
当落線には現在大きな差ができています。
チェイスは元々点数よりも、テキサスに特に力を置いて、
3つのうちどれかで勝つことを想定しているようで、実際
最近の流れなら十分あり得る状態。
SHRはハービック以外が当落線の下にいるので、誰かが勝つと
ハービックが落とされかねない、という結構微妙な状況です。
フェニックスがあるとはいえ、ちょっと取り扱いが大変そうです。