Monster Energy NASCAR Cup Series
上がブッシュ ライトのボイヤー、下がブッシュのハービック。
Pocono 400
Pocono Raceway 2.5miles×160Laps(50/50/60)=400miles
winner:Martin Truex Jr.(Furniture Row Racing/
Bass Pro Shops/5-houe Energy Toyota Camry)
MENCS at ポコノ―。退屈になることが多い三角形オーバルです。

ターン4、何それ?と書かれたウォール
レースは今年の主役級同士の争いでけっこうサクサクと進んでいき、
マーティン トゥルーエックス ジュニアが制しました。
PPはライアン ブレイニー、昨年ここで初勝利を挙げ、私も
画面の前で涙しました。再現なるか、という立ち上がりです。
スタート前のインタビューでFOXが小ネタに出ます。
マイク ジョイ「ケビン ハービックにインタビューしてみましょう」
ジェフ ゴードン「じゃあ行ってみましょう。ケビン、こちらFOXスポーツ
放送席です、聞こえますか?」
クリント ボイヤー「ハハハハ――!!!」
ゴードン「オー、ボイヤーにつながった!?(棒読み)」
今回この2人はともに同じブッシュ ビールのスポンサーで同じ色の
『ブッシュ兄弟』でした。

ボイヤーの方が安物なのね^^;
数字も4と14でややこしいですが、色だけは変えてスポッターに
配慮しているそうです。
小ネタで始まったレース、スタート直後こそブレイニーがリードを
広げたものの、その後はブレイニー、カイル ブッシュ、ハービック、
トゥルーエックスの4つ巴で隊列走行。
ブレイニーは段々タイヤが落ちてきて、ハービックが12周目からリード。
ブレイニーはウインドウギリギリの16周終わりでさっさとピットに入ることに。
多くのドライバーは50周のステージを等分、カイルが
一時アンダーカットで前に出たもののハービックはあっさりと順位を
取り返し圧倒の構えかな、と思いましたが、トゥルーエックスが
ステージ終盤に向けてハービックを上回るペースを見せ
ステージ残り6周でリードを奪い、ステージ1を制しました。
3位まではまあまあな差でしたが、4位のボイヤー以下は
トップから15秒近く離されており、別次元の争いになっています。
ジョーイ ロガーノは燃料切れでステージ残り1周で再ピット。
今回からクルーに変更があったそうなんですが、早速やっちゃいましたかね^^;
ステージ2はブラッド ケゼロウスキーが2タイヤ選択でリーダーになり
始まります。ケゼロウスキーはステージ1のピットを可能な限り伸ばすことで
タイヤの履歴を新しくしておき、ここで右だけ替える作戦に出ました。
レース前から、勝負でき無さそうなら違うことをするとクルー チーフの
ポール ウォルフは明言していたようです。
一方、トゥルーエックスは作業ミスで14位に後退。タイヤがジャッキに
当たってしまい、ジャッキが下がってうまく外すことができませんでした。
リスタートではあっさりとハービックが先行、このステージは
まあ見事に無風でハービックが制しました。
トゥルーエックスは4位まで挽回することに成功、優勝へ向けて
まだ争える位置です。
小ネタのスチュワート-ハース レーシングですが、今回SHRの
4台以外のもう1台『HAAS CNC』と書かれた車がいました。
51号車・リック ウェアー レーシングのコール カスターです。
RWRがHAASスキームで走るのは時々ありますが、今回は
期待の若手・まだ19歳のカスターがカップ戦2度目の出場。
楽しみなドライバーのようです。
ファイナル ステージ。カート ブッシュはヘルメット内の
マイクが壊れて無線のやり取りができないようでヘルメット交換。
飲み物がこぼれてマイクが水没してぶっ壊れた模様(*_*;
一方、ここまで良いレースを見せていたダレル ウォーレス ジュニアは
シフト操作の失敗でエンジンがぶっ壊れた模様。
NASCARのオーバルは、通常競技速度に入ってしまうと4速ホールドで
ピットに入らない限りシフト操作はしませんが、ここはターンで
最大で3か所すべて3速に落として走ります。
しかも未だにHパターンのシフトなので、うっかり3から4に行かず
2に入れてしまう誤操作が時々あり、エンジンはほぼ確実に壊れます。
マット ディベネデトーは右前ブレーキがダメになったようで脱落、
トゥルーエックスもバイブレーションを訴えておりブレーキ起因の
可能性、そしてケイシー ケインもトランスミッションのトラブルで
脱落と、ここに来ていきなり消耗戦のような状況になります。
ここは退屈ですが車への負担はすごく大きいです。
残り36周、そろそろピット サイクルかな、というところで
99号車・スターコム レーシングのオーナー兼スポット参戦ドライバー、
デリック コープがスピンして本日初のまともなコーション。
コープは動きが危なっかしいようで、他のドライバーがかなり無線で
文句を言っていた模様です。
このピットでカイルが先頭を奪い、カイル、ハービック、
ブレイニー、トゥルーエックスという並びでリスタート。
ここからカイル、トゥルーエックス、ハービックが抜け出します。
しかし、残り21周、デブリーによりコーション発生。
ここ最近、壊れたまま走ることが規則上難しいせいもあって
デブリーによるコーションはかなり珍しくなっています。
解説のラリー マクレイノルズは、
「トラック ポジションが大事なので上位陣は入らないだろう」と
読みましたが、なんとリーダーのカイルはピットへ。
トゥルーエックスとハービックはステイ アウトを選びます。
結果、4台だけステイ、その後2タイヤ組が3台、カイルが4タイヤ組で
最上位の8位からリスタートという展開。
トゥルーエックス陣営は「ステイアウトは4台だけか、良くないな」と、
正直厳しいと見ていたようです。
残り17周でリスタートしたレース、3周後にデニー ハムリンと
アレックス ボウマンが接触してまたコーションとなります。
この時点でカイルは4位。リスタートは外が有利でトゥルーエックスは
外ラインを選ぶため、カイルは実質3位からのリスタート、
トゥルーエックスにとってかなり厳しい状態です。
ところが、残り11周のリスタートで中団のエリック ジョーンズが
ロガーノに押されすぎてスピン。
「すまない、俺のミスだ」とロガーノ。以前ならもうちょっと
人のせいにしてた気がしましたが、ちょっと丸くなったでしょうか?
これで仕切り直し、となるには微妙な違いが出ました。
トゥルーエックスとカイル ラーソンのトップ2は変動がありませんでしたが、
カイルは上記の通り3位の位置にいました。
そこでコーションが出たため、次のリスタートは3位=2列目イン側に
なってしまったのです。
規則上、コーション発生時のオーダーは直前の計測ラインの
通過順位に依り、この場合、コーション発生が
最初の計測点より前であれば、先ほどのリスタート順位のまま、
計測点を超えていればその時点の順位となります。
どうやら放送席に入っていた情報では、計測点(ピット出口の位置)
を通過する前になっていたそうなんですが、車の並びは
通過した後の処理になっています。やや混乱していますが、
そのまま残り7周でリスタートが切られました。
トゥルーエックスが逃げる一方、カイルはイン側リスタートで
ラーソンにつかえてしまい、その後ラーソンと戯れることに。
その間にトゥルーエックスが逃げてしまい、結果的には
独走でトップ チェッカーとなりました。
2位ラーソン、3位カイル、4位ハービック。5位が策士ケゼロウスキー、
ブレイニーは6位でした。
カスターはリード ラップで下から2番目の26位でフィニッシュ。
周回遅れになりにくいトラックで、終盤の連続コーションで
ラップ バックしたおかげですが、自身初のリードラップフィニッシュです。
今回リード チェンジは11回と1998年の10回以来となる少なさ、
やはり変動のないレースでした。
そして、そういう状況を見たせいか、元からそのつもりか、
NASCARの上級副社長・スティーブ オドネルは、
オール-スターで採用したパッケージについて
「2019年の方向性を決めるのに役立つ」として、今季中に
「1戦か2戦、ひょっとしたら3戦かもしれない」と導入をほのめかしました。
Xfinityでは今週のここと来週のミシガン、さらに昨年に引き続いて
インディアナポリスで同様のパッケージが使用することになっています。
カップ戦ではポコノ―はもう一度、ミシガンも来週の後にもう1戦、
そしてインディアナポリスはレギュラー シーズンの最終戦と
まだ時間の余裕がある位置で控えているため、導入の有力候補ではないか、
と見られているようです。