Monster Energy NASCAR Cup Series
Pure Michigan 400
Michigan International Speedway 2miles×200Laps(60/60/80)=400miles
winner:Kyle Larson(Chip Ganassi Racing/Target/Coca-Cola Chevrolet SS)

 MENCS at ミシガン。カタカナでも英語でも叩くキーボードが
ほとんど変わらないので、カタカナで書くのについ『Michigan』とキーボードを
打ってしまって『ミチガン』になる時があります。
まあ英語でもなまり方次第でミチガンと呼んでいる人はいるので
間違いではないんですが。同様にシカゴもチカゴ、に近い人いますしね。

 そんなミシガンは現在カイル ラーソンが連勝中、かつラーソンは
2マイルで3連勝中でしたが、このレースも最後の最後で勝利を奪い取り、
それぞれの連勝記録をさらに伸ばしました。


 この週末、XfSはミッド-オハイオでロード戦と別行動で
サム ホーニッシュ ジュニアが優勝しました。ここ数年はスポットで
数戦出るだけの寂しいシーズンですが、それでも勝つんだから、やっぱり
埋もれてるのもったいない気はしますね。。。
 ミシガンでのCWTSはダレル ウォーレス ジュニアが今季初出場で優勝。
 で、ラーソンはというとノックスビル レースウェイで開催された
スプリントカー レースに出場していました。50周のAメインという
最高峰クラスで2位。ドニー シャッツには勝てませんでした。
怪我するからやめとけ、ときっぱり言えないのがねえ。。。
 なお、ノックスビルとミシガンはおよそ530マイル離れた場所にあるので、
日本に例えると、土曜日のお昼に東京で練習走行した後広島に移動して
夜にレースを走り、翌朝広島からとんぼ返りして東京で昼からまた
レースやるような感じです。アホかw

 小ネタはこのまでにしてレースの話題へ。PPはブラッド ケゼロウスキー。
203.097mphという予選速度でした。2位はジョーイ ロガーノで、
久々な気がするペンスキーの1-2独占。ロガーノはプレイオフへ勝つしかないので
ケゼロウスキーはちょっと気を使いそうです。

 しかし、スタート直後、ケゼロウスキーと対照的に沈んでいくロガーノ。
レース前には「重圧を楽しんでいる」と言っていたそうですが、この後段々
楽しむ感じではなくなっていきました。
 ステージ1はまあまあ平穏なもので、後半にかけてケビン ハービックが
ケゼロウスキーに追いつくも、「捕まえられるけど抜けない」と2位止まり。
 ケゼロウスキーがステージ勝利で、3位にはチェイス エリオット。
エリオットはミシガンでは2位ばかりであと一歩及ばないレースを繰り返しており
期待が高まるところですが、勝つには何か足りない感が既にあります。
 ライアン ブレイニーはピット後にペース低下。あんまり触れてもらえませんでしたが
ブレイニーは2タイヤ交換をしていたので、2タイヤは今回イマイチかな、
と読んだんですが、後にこの予想は大外れだと分かりました^^;

 今週の怒るジュニアさんのコーナー、
デイル アーンハート ジュニアはダッシュのタイム表示が壊れた模様。
ジュニア「ラップ タイムのダッシュがイカレやがった」
T J メジャース(スポッター)「大丈夫だ。俺がターン2出たらタイム教えてやるから」
ジュニア「タイムが知りたいんじゃねえんだよ!ただこのクソダッシュが
     イカレたって言ってるだけだ。ほんと腹立つ」

 壊れたのに腹立ったから文句言ったらなんか気を利かせてくれたので
逆に怒りが増幅されたようです^^;

 ステージ1後のコーション、ここでステージ1のピットをやや引っ張った人を
中心に2タイヤ戦略。エリック ジョーンズに至っては給油のみで順位を
押し上げてきます。
 さらに、ダニエル スアレスはなんとステイ アウト。クリーン エアー重視の
戦略を立ててきました。
 そして、カイル ブッシュはなぜかステージ1終了前、ピット閉鎖後に
ピットに入ってペナルティー。ピット側もなぜ入ってきたのか謎だったそうですが、
どうやらスポッターにミスがあったようです。


 ステージ2、さすがにスアレスはグダグダになるだろうとなめていたら、
ケゼロウスキーに抜かれただけでスアレスが2位を維持します。
さらに給油のみだったジョーンズも4位走行。タイヤ < 空力
の構図がはっきりしてきました。ていうか、スアレスはスティント終盤
ケゼロウスキーよりペースが速そうな動きすら見せます。
 ピット サイクルを経てマーティン トゥルーエックス ジュニアが
ケゼロウスキーをアンダーカットしてリーダーに。
スアレスも2位でしたが、ライバルよりもピットに入るのが早かったので
最後の5周で複数の順位を失いこのステージは5位。
 トゥルーエックス、ケゼロウスキー、ハービック、ジョーンズ、
のトップ4でステージ2を終えます。
 スアレスとジョーンズの走りが目を引きました。車の基礎的な部分で
ダウンフォースが出る良い道具を持っているせいではあると思いますが、
着実に侮れない存在へと変わって行っているように思えます。


 ステージ2後のコーション。上位勢の多くはステージ2で引っ張ったので
やはりクリーンエアー重視でステイアウト。
ステージ3はさっきのステージ上位4人がそのままのオーダーで始まりました。


 ステージ3、リスタート後のケゼロウスキーが競り勝ったかに思われましたが、
やはりトゥルーエックスは強くあっさり逆転。
さらにジョーンズも非常に力強い走りで、なんとケゼロウスキーを抜いて
これでFRRの1-2体制。
 相変わらずなーんにも起きないレースでしたが、139周目に
スアレスとケイシー ケインが絡んで2台ともクラッシュ。事実上初の
コーションが出ます。
どっちが悪いかというとどっちもちょっとずつ悪いかな。うーん。

 コーションが出たものの、まだ燃料的にはウインドウ外なので
FRRの2台はステイアウト。ケゼロウスキーはピットに入りますが、
他にもステイアウト組がいて5列目からのリスタートになりました。
ラーソンはこの時7列目、まだあんまり勝てる位置にはいません。

 レースが残り40周前後でウインドウが開くと、まずロガーノがピットへ。
最近のロガーノは速さが無いからアンダーカットで状況を打開しに行って
結局タイヤが先に無くなって落ちていく展開が多い気がします。
 ケゼロウスキーは2タイヤ交換でジョーンズの前に出たものの、
4タイヤのジョーンズが抜き返して、事実上FRRの1-2体制は変わらず。

 一方先に入るものがいれば引っ張るものもいるわけで、
カイルが暫定トップで残り10周辺りまで我慢する戦略に出ると、
186周目、ロガーノの右前が壊れてデブリーが散乱。コーションとなります。

 ピット組でもリード ラップに残っている人がいるので丸々得したとまでは
行きませんでしたが、引っ張ったカイル、ラーソンといったあたりは
満足の4タイヤ交換でさっきまでよりいい位置の3~4列目からリスタート。
前の車は20周近く古いタイヤですから、作戦成功と言えると思います。

 残り9周のリスタート、トゥルーエックスはジョーンズの鼻先を
すぐさま抑えてリーダーを堅持。このまま勝ってしまうに違いないと思ったら、
残り5周、マイケル マクダウルがクラッシュ。ポール メナードに押されたようです。
これでNASCARオーバータイムへ。
そしてこの直前、サイド バイ サイドからわずかにエリオットの前に出て
4位に上がっていたラーソンは2列目リスタートを確保します。
しかも、トゥルーエックスは外側を選択すると思われるので、事実上の3位。

 トゥルーエックス陣営も「やべえ、ラーソンが後ろだぞ」と警戒。
クラッシュでオイルが出たためコース清掃で一時赤旗となります。

 ラーソンに対してはオーナーのチップ ガナッシから激励
チップ「君はどう思う?ターン1でスリーワイドにして外から抜くとかどうだね?」
ラーソン「頭の中にいくつかオプションはあるよ」
チップ「見事だ!」

 赤旗中、暑いのでオフィシャルは各ドライバーに水の配布。
そしてオーバータイム直前のケンゼスにNBCブースは無線インタビュー。
他のレースでは絶対あり得ないですね。インタビュー受けつつ
水ももらうケンゼスは起用だw

 そしていよいよリスタート、いくつかの策があると言ったラーソン、
御大の言う通り大外刈りか?
なんとFRRの2台の間に割り込んで豪快に置き去りに( ゚Д゚)
蹴り出しの段階でジョーンズに先行してブロックさせず、
トゥルーエックスにも反応する隙を与えませんでした。
ジョーンズはインからケンゼスが来たのでそっちの対応で精一杯。
 トゥルーエックスは反撃の機会を伺うもターン3でラインを外れて万事休す。
最終周のバックストレッチの時点で「オ~マ~イゴ~ッド♪」と
浮かれていましたが、ものすごい動きでミシガン3連勝を手にしました。

 勝てると思っていなかったから過去の勝利よりうれしいと語る
ラーソンに対し、コーションならまだしも赤旗でタイヤが完全に冷えて
熱が入らなかったとトゥルーエックス。これもレースです。

 ジョーンズが自己最高の3位を獲得、トレバー ベインが5位、
クリス ブッシャーが6位と終盤のコーションとピット戦略のおかげで
あまり見ない人が上位に。
一方リスタートでジョーンズのインに飛び込んで失速したケンゼスは、
リード ラップ最後尾の24位という結果。
映像を見返したらターン2の出口で壁に当たったのか、あるいはターン中の
軽い接触か、そこから失速してターン3では完全に大外で道を譲っていました。
 プレイオフ枠の16位を争うクリント ボイヤーも23位で、レース前と
状況はほとんど変わりませんでした。


 ラーソンはキャリア4勝全てが2マイルということで、
選手権2位でトゥルーエックスの現在最大の対抗馬とはいえ、
まずは1.5マイルで1つ勝っておきたいところです。

 次戦はブリストル。ミスると一発アウトのトラックなので、
16位争いの2人にとっては油断ならない1戦。
特殊トラックで若手にとってはそうそう勝たせてはもらえない場所だと
思いますが、スアレスもジョーンズもどんどん調子を上げているので、
上位を争ってベテランを冷や冷やさせてもらいたいところです。
 あと、ここ数戦コーションが少なくてお客さんはやや退屈している気がするので、
お客さんの興味を惹くためにもたまには荒れた展開があった方が
よさそうですw