時系列が前後しますが、ニューハンプシャーの話より先に
注目のこちらの話題を。
ヘンドリック モータースポーツは、今季限りで引退する
デイル アーンハート ジュニアに代わり、来季からNo.88のフル参戦
ドライバーとしてアレックス ボウマンを起用することを発表しました。
主要スポンサーとしては引き続きNationwideとも1年契約を交わし、
19戦でスポンサーを務めることも発表されました。
昨年、脳震盪で欠場したジュニアに代わって10戦に出場し、
PPを獲得するなど印象的な速さを見せた24歳のボウマン。
「子供の頃からとにかくレースがしたかった。本当にたくさんの人に
応援してもらってきた。家族は多くの犠牲を払ってきてくれた。
ジュニアと88番のチームの支援なしにこの機会はなかっただろう。
ヘンドリックモータースポーツの一員であること、ミスター ヘンドリックが
こうした機会を与えてくれらことは本当に素晴らしく思う」
とボウマン。
スター選手がいないならサポートしないよ、という安易な決断は
とりあえずしなかったネイションワイド側、
最高広報責任者のテレンス ウィアムスは
「ヘンドリックモータースポーツとの関係を更新でき、アレックスを
88番のネイションワイド チームに迎えることに興奮している。
リック ヘンドリックと88番のチームとは過去3年間素晴らしい
パートナーで、NASCARにおけるコース内外での協力関係を
楽しみにしている」
とコメントしました。
Axaltaも引き続きスポンサーを務めます。
ところで、ヘンドリックの88番は、ジュニアが移籍した際に、
元々8番だったジュニアが
「8のタトゥーを入れた人が困らないように」という理由で、
消さなくても数字を足せばいいようにと88を選んだ、という話で、
いわば『ジュニア専用ナンバー』という感じで
ロバート イェイツ レーシングから譲ってもらって使用を開始した番号。
そういう意味では、88はヘンドリックが持ったうえで永久欠番的に
封印しておいて違う数字を使ってもいいんじゃないかと思うんですが、
ボウマンは引き続き88になるのか、ちょっと気になります。
ジュニアの後継には複数の名前が噂として挙がり、大物がここに動けば
玉突き的に多くの移籍が発生するとの観測がありましたが、
ヘンドリックが『内部昇格』を早々に決めたため、移籍を考える
ドライバーにとっては動きが取りづらく、つまりそれは、マット ケンゼスの
獲得するシートが少なくなることを意味します。
改めてお伝えすると、ケンゼスは今季限りでジョー ギブス レーシングを離脱、
代わってNo.20にはファニチャー ロウ レーシングのエリック ジョーンズが
加入することが発表されています。
ジョーンズは
「再びジョーギブスレーシングに戻ってカップ シリーズでのフル-タイム参戦し
チームと成し遂げた過去数年の成功を再び続けられることにわくわくしている。
フル参戦1年目の機会を与えてくれたバーニー ビッサーと
ファニチャーロウレーシングには本当にいつも感謝している。
たくさんのことを学び、周囲には毎週たくさんの素晴らしい人がいて、
私のルーキー シーズンにカップシリーズでどう戦えばよいのかということを
理解することができた。77のチーム、自分自身、クルー チーフのクリス ゲイル、
そして全てのクルー メンバーで2月から戦ってきて、既に多くのことを達成した。
ここ数週間は力強いフィニッシュで大きな進歩を遂げ、そして2018年の
素晴らしい計画を発表できた、引き続きこのチームでシーズンの最後まで
進歩していくことに集中したい」
とコメントしています。
他の話も少し続けると、ラウシュ フェンウェイ レーシングは
今季2台体制に減車されており、来季は3台に戻って、クリス ブッシャーが
起用されるのが既定路線と思われましたが、ここにきて
来季も2台体制のままになりそうとの観測。
したがって、ブッシャーは来季もJTGドーティー レーシングに残留するのではと
いう話になっているようです。
ブッシャーの乗るNo.37はJTGDが今季から参加させた車なので
チャーターが無く、そのチャーターはRFRの減車されたNo.16を借りているもの。
チャーターは5年間で1度しか貸してはいけないルールなので、
37のチャーターは失われますが、RFRはあと2台自前のチャーターがあるため、
今度は6か17のチャーターを貸し出して、16をリナンバーすれば
問題ないから現状維持できるということです。
リチャード チルドレス レーシングもまた、2台体制への
縮小が検討されている模様。ポール メナードが離脱して、そのまま
No.27を維持しないという噂です。
RCRはこの数週間で10人程度が解雇されているようで、
ベテランのクルー チーフであるスラッガー ラビーも
「他の機会を求める」としてチームを離脱、ギル マーティンも
チームを去っています。
スポンサー次第ではタイ ディロン起用もあり得るのではないかと
私は思っていますが、縮小の噂が先行するところを見ると、
オーナーの孫だからという理由だけで車を動かせるほど
懐事情は優しくないようです。