Monster Energy NASCAR Cup Series
Axalta Presents the Pocono 400
Pocono Raceway 2.5miles×160Laps(50/50/60)=400miles
winner:Ryan Blaney(Wood Brothers Racing/
         Motorcraft/Quick Lane Tire &Auto Center Ford Fusion)

 ブレイニー勝ったああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 すいません取り乱しました^^;MENCS at ポコノー。発音的に語尾を伸ばした方が
ちょっと英語っぽくなりますよw
 三角形オーバルのポコノ―。ブレーキに厳しく、シフト操作もある特殊なトラックです。
イベント名としてはAxaltaプレゼンツとなっていますが、イベントの冠スポンサー
扱いでは無いようで、実際中継画面でも『Pocono 400』と表記されていました。
カップ戦のレースにスポンサーが無いってどうなのよ。。。

 レースはピット作戦が結果に直結し、ライアン ブレイニーが初勝利を挙げました。

この2年ほどブレイニー推しでやってきました当ブログ記事、やっと報われました。



 このレース、リチャード ペティー モータースポーツは、引き続き故障離脱の
エリック アルミローラの代役として、ダレル ウォーレス ジュニアを起用。
2010年K&N プロ シリーズ イーストの新人王でトラック シリーズで通算5勝の23歳。
バッバ ウォーレス、と呼ばれることが多いそうです。
お母さんが黒人系のため、カップ史上8人目の黒人ドライバーとなり、
2006年のビル レスター以来だそうです。こういうことをいちいち言わなくてよい
時代が来ると良いのですが。。。

 さて、レースはカイル ブッシュがPP獲得。お隣は
マーティン トゥルーエックス ジュニアでしたが、エンジン交換で後方スタート。
ということでチーム メイトのマット ケンゼスが2位スタート。
 カイルは当初イン側に並んでいましたが、これを受けてアウト側スタートに
選択を変更した模様です。

 レースがスタートすると、ケンゼスがスタート大失敗、カイルの後ろから
スタートしたブレイニーが2位に浮上します。
 カイルは一人旅に突入し、ここではよくありがちな単調なレースの雰囲気。
とりあえず、ステージ1のピット ウインドウである12周を超えたあたりから、
誰が動くかが目先に興味になります。
 すると、13周を終えてブレイニーが真っ先に動き、なんと右側2タイヤ。
アンダーカット&トラック ポジション狙いです。
 これを受けてピット サイクルが始まり4周後にはカイルもピットに入ります。
これでブレイニーの位置関係が気になるところですが、
なんとそのブレイニーがバイブレーションを訴えて再ピット。
これで当面上位争いから姿を消します。さらにこの後無線にも問題が発生。
チーム→ブレイニーの一方通行になってしまいました。
桃田さんは”ながら翻訳”で「トゥルーエックスのトラブル」と言っていましたが、
無線が壊れていたのはブレイニーです


 一方このピットではルーキーのウォーレスに早速洗礼。
ピット ロード スピード違反を犯した上にペナルティ消化の際にもう一度スピード違反。
「2回もやってごめんなさい」とチームに無線で謝罪します


 違う作戦を取ってきたのはエリックジョーンズで
ステージ終盤までピットを引っ張り、明らかに次のステージ終了後の
イエローで2タイヤ狙いです。結局ステージ1はカイルが圧倒しました


 ステージ2はなぜかステイアウトしたリッキーステンハウスジュニアがリーダー、
2番手に予想通り2タイヤだったジョーンズ。
ステージ開始後ひとまずはジョーンズが飛び出します。


 58周目、アクシデントに見舞われたのはデイルアーンハートジュニア
どうやらシフトミスをしたようでこれで動力がダメに。
ジュニアは金曜日のフリー走行中にも、4速シフトアップしようとして誤って
2速に入れてしまいエンジンを破損してリアからスタートしていました。
今回も全く同じことが起きたようで、ガレージに戻ってインタビューに答えたジュニアは


「シフトも違わないしハンドルも違わないし場所も変わらない何もかも同じなんだ。
 分からないけど僕の動きで違うギアを選んでいるんだろう。
 本当に酷いことだから何か他のものを責めることができればと思う。」


とかなり落ち込んだ様子。こういう時にクルーチーフはドライバーに
寄り添った対応ができる場合一番いいんですが、残念ながら最近ジュニアと
グレッグ アイブスの仲はあまりいいように見えないので、うまくフォローして
あげられるのかが気になります。
逆にこの難局を乗り切れば、シーズン終盤にかけて何か化学反応が起きるかもしれません。
ちなみに間違って2速に落っことすと、回転数が2万回転を超えてしまうようです^^;



 さてコース上では、カイルが再びリーダーに。コーションが出ることもなく
再びそれぞれのプランに従ってピットサイクル。今回カイルは引っ張る作戦を選び
ステージ残り11周まで引っ張りました。
 一旦は順位を落としていたブレイニー、タイミングの都合があるとはいえ
トップ5圏内まで戻ってきており見ている私は「これまだチャンスあるんじゃないの?」
と密かに期待。

 ステージ終盤には、こんな面白い話が。
航続距離ってどのぐらい伸ばせるの?という質問にラリー マクレイノルズが
「ざっくりした計算だけど、シフトを4速で固定、80%スロットルを活用すると、
 1周で1秒失うけど、10周伸びる。だから計算上は、4周やれば1周伸ばせる」
約40周のマイレージが50周に伸びるので、4周で1周、ということですね。


 カイルの作戦は目先の順位は失うので、ここでラーソンがリーダーに。
このステージも何も起きんなあ、と思ったステージ残り5周。
なんとジミー ジョンソンが派手にクラッシュ。
さらに、その後ろでもジェイミー マクマーリーがクラッシュ。
 ジョンソンは大きな衝撃だったので、車を降りたらへたり込み、
マックは車両から出火して一目散に脱出、そしてレースは赤旗になります。

いずれもブレーキの問題です。ヘンドリックではジュニアもブレーキが床に付くと
訴えていて、マックも同じことを訴えてクラッシュ。
 今年ダウンフォースが低減されてブレーキの負荷が増えた上に
この日は路面温度が55℃を超えるコンディションでブレーキにかなり厳しかったようです。
 ただ、ブレーキの問題といえば、アルミローラが重傷を負ったのもそもそも
ジョーイ ロガーノのブレーキが壊れてクラッシュしたのが原因だったこともあり、
ブレーキの仕様について検討すべきだとの声が上がっているようです。

 また、ジョンソンですが、この後、チームとの2020年までの契約延長と、
スポンサーのLowe'sとの2018年の契約で合意したと発表しています。
私、ジョンソンがデビューした年のキャップを持ってるんですが、
そこに入っているLowe'sとHendrick Motorsportsのロゴ、15年経っても
全く変わらず使えるというのがすごいです。


 ステージは残り僅かですが、「可能であればできるだけリスタートする」という
方針の下、たった1周だけのリスタートに踏み切ることに。
後方ではピットに入る車もいます。
本来なら、ピットはステージ終了2周前に閉まりますが、コーション中はピットの
開閉はオフィシャルが定めるので、今回はオープンしないというジャッジが出た模様。
つまり入った人はペナルティーで隊列後方にやられますが、そもそも後方なので
関係ないと割り切った様子。

 また、フリー パスを受けるため追い抜いていたクリント ボイヤーに
全く気付いていなかったラーソンがウエービングしながら幅寄せ、ボイヤーが
避けて壁にこするアクシデントも発生。
「ゴメン、チャド(ジョンストン=ラーソンのクルーチーフ)と話してた」と
謝るラーソンのスポッター。油断大敵です。
 解説のジェフ ゴードンは「俺も昔やったことある」
 珍事の末、ラーソンがステージ2勝利です。


 ステージ後のコーションはカイル等の引っ張り組がステイ アウトで、
カイル、デニー ハムリン、そしてブレイニーという並び。スタート時と似ています。
ピット組はラーソン、トゥルーエックスがトップ2で、ラーソンが12位です。

 106周目にリスタート。カイルにブレイニーが続く展開で、ピット組では
トゥルーエックスがうまく抜け出したのに対し、ラーソンは集団にハマって
順位を落としてしまいます。
 10周ほど古いタイヤでありながら、カイルは逃げ、ブレイニーがなんとか2位、
ピット組ではトゥルーエックスが唯一上がってきたもののブレイニーすら
捉えられない状態でステージは中盤。
 入ってない組は燃料的に、ステージ残り35周あたりまで引っ張って
最後のストップ、しか選択の幅がありませんが、かといって入った組が
引っ張るかと言うとそうでもないので、結局ほとんどの陣営はこのあたりでピット。
 流れに逆らったのは上位の選手ではブラッド ケゼロウスキーだけでした。

 そのケゼロウスキーは残り21周まで引っ張ってピットへ。
ちょうどその頃、トゥルーエックスがブレイニーを抜いて2位に上がっており、
私はこの段階で、今日は無いな、とやや諦めムード。
 しかしその2周後、ケイシー ケインがクラッシュしてコーション。レースが一変します。
やはりブレーキ故障の様子で、ターンに入る前にいきなり制御を失っています。
シャーロットでも足が壊れて似たクラッシュしてましたが。。。

 さて、困ったのがピット作戦です。まず、ケゼロウスキーはさっき
入ったばかりなので、200%ステイアウトです。
しかし上位勢はちと考えます。カイルはクリーン エアーを受けていると、
少々古いタイヤでも速いことがここまでに分かっていました。
自分が入って後ろが入らないと、20周以下で挽回できるのはせいぜい
7~8ポジションと思われるので、判断しづらい状態です。
 半面、2位以下は逆をやれば良い状態で、3位のブレイニーは普通に正面から
やったら勝てそうにないので、どうせ賭けるなら新品タイヤでしょう。

 かくして、カイルがステイアウト、2位以下はなだれ込みました。
入った中ではジョーンズがまた2タイヤ、そして、ここでブレイニーが
トゥルーエックスを逆転。これ、非常に大きかったです。

 カイルとケゼロウスキーだけがステイ。意外と処理に時間がかかり、残り13周で
リスタート。イン側のケゼロウスキーは加速が鈍く、またもカイルの後ろから
リスタートしたブレイニーが2位に浮上です。
ここで私は

「今3位は2タイヤのジョーンズだから、これが後ろのケビン ハービックを
抑え込んでくれたら、カイルと一騎打ち。そうすれば、タイヤの古いカイルは抜ける、、、
これ、勝てるんじゃ・・・」

 急に緊張してきました。
そして残り11周、とうとうブレイニーがターン3の出口から車速を乗せてカイルを
抜きに行きますが、ここでカイルは完全に相手の進路を塞ぐ鬼ブロック。
さらにターン1~2では、黄色い線の内側までの幅寄せとルール無用の状態。
 しかしそれでもブレイニー、ターン3で前に出ます。カイルにはバチが当たったのか
グリルに大きな紙が飛来( ゚Д゚)
 ただ、争っている間に、ジョーンズを抜いたハービックがすぐ後ろに
来てしまいました。
 カイルがハービックを抑えることを期待しましたが、もう我慢が効かなくなって
ズルズルと後退。クローザーが弾丸ボーイを狙います。
 これは今日もダメか、いや、今日こそは。。。
と力が入る私。ハービックの車載を見ると、わずかにブレーキングでは
ブレイニーが突っ込めているようですが、ハンドリングはハービックが上のよう。
1回滑ったらおしまいです。

 残り2周のラインを通過するあたり、実況のリック アレンが「コーション!」と
言うので、うわー、マジかー、と思ったら彼の勘違い。
コール ウィットがトラブったようですがコーションはありません。
ビビらすなw
 その間も粘るブレイニー、後ろを見すぎて自滅しないか、
いや、これならターン3で軽く押されて終わりか、、、悪いことばかり
考えていましたが、
最後まで彼はミスを犯しませんでした。
 チェッカー受けた瞬間泣いてしまいましたよ。応援してるドライバーが
勝って感動するって、2003年にザナヴィ ニスモ GT-Rがチャンピオン執った
時以来でしょうか。基本ニュートラルに見てて誰かに肩入れしない人なので、
振り返ると自分でビックリです。
 手荒な真似をしなかったハービックも素晴らしい戦いだったと思います。
そして、チェッカー後に色んな車が近寄って来て祝ってくれてるのが
また素晴らしかったです。ブレイニーのドライバーとしての交友とか
全然知りませんが、伝統あるチームが孤軍奮闘して再び勝ったストーリーは
NASCAR全体として祝福されているようでした。


 さて、ブレイニーはWBRのドライバーとしては2011年デイトナ500での
トレバー ベイン以来の優勝で、WBRとしては通算99勝目。
 ただ、ベインはリストリクター プレート レースという特殊環境で、
通常のオーバル戦だと、WBRの勝者は2001年ブリストルのエリオット サドラー以来です。

 ブレイニーの父もカップ ドライバーのデイブ ブレイニーですが、
お父さんはカップ通算473戦で未勝利でした。
 また、祖父のルー ブレイニーはダートのレースで47年間で600勝以上
挙げたと言われる伝説のドライバーだそうです。

 レース後にはケゼロウスキーがインタビュアーとして登場。
ちょうど前日のXfSの中継で、現役ドライバーがコメンテーターをやる
企画を開催したので、その流れみたいなもんでしょうが、
ちょっと自分でしゃべりすぎてる感がw
 でもペンスキーの先輩で、トラック シリーズでは自身の車のオーナーだった
ケゼロウスキーが来てくれて本人もうれしかったでしょう。
ていうかこの辺の対応の自由さがすげえよNASCAR( ゚Д゚)

 今回カイルはクルーチーフが出場停止中でしたから、瞬時の判断で
ちょっとうまくいかなかったのかなというのはあります。
 一方でブレイニー陣営は序盤の問題をうまくカバーしました。
簡単には周回遅れにならないコース特性が味方したのもありますが、
終盤のハービックの攻勢に、普段はあまりやらない大きなブレーキングを
多用するコースでミスなく走り切れたのは見事。
ややラインが乱れた場面でも怖がらずに踏んでいって、
そのミスを大きな失速に繋げなかったように見えました。
 勝者が増えたことでチェイスの枠の面でもさらにシビアになってきました。
次戦はミシガン。そろそろJGRも勝っていこう。


 さて、ブレイニーグッズってどうやって探せばいいのかな。
メルカリに1300円で2015年モデルのダイキャストが出てたんだが・・・w